煩悩という言葉をご存じだと思いますが、どのようなイメージがありますか?
「堕落につながる心」とか「悪人が持つ考え」というイメージがあるかもしれませんが、ちょっと違います。
人が、迷ったり、苦しんだり、人生の問題に繋がる心の状態や動きの総称です。私たちが心穏やかに幸せな人生を送るためには、煩悩の克服が必要になります。
克服するためには、その前に煩悩を知る必要がありますね。
そもそも仏教は、「煩悩の克服」が重要なテーマで、色々な宗派やお経で解説されていて、色々な分類の仕方があります。
ここでは、実生活でも役立ちそうな代表的な以下のものを紹介します。
- 三毒:煩悩の三元素
- 六大煩悩:頻繁に影響を受ける煩悩
- 五蓋:目標を達成を阻む煩悩
全ての煩悩は、この三毒の組み合わせで説明できます。つまり、煩悩の三元素といえます。
これらを理解すると他の煩悩も理解できるようになります。
それぞれの下に書かれた煩悩は、その現れ方の例としてあげられている煩悩です。
1.貪(とん):貪欲、渇望
・慳(けち・もの惜しみ)
・僑(おごり)
・掉挙(心騒がしい)
・誑(嘘・ごまかし)
・諂(罪のごまかし)
2.瞋(じん):怒り、不満
・忿(相手に対する心の怒り)
・恨(恨みの持続)
・悩(自分に対する心の怒り)
・嫉(ねたみ)
・害(同情心がない)
3.痴(ち):妄想、勘違い
・覆(自己弁護)
・沈(心の不適応)
・不信(信じられない)
・睡眠(やる気なし)
・悪作(後悔)
直接的に悪影響を感じられない場合でも、煩悩は他の問題の遠因になっていたり、心を苦しめる元になっています。
関連記事:
頻繁に影響を受ける煩悩を知っておくと、気付きやすくなります。
そのようなものに、六大煩悩というものがあり、三毒の他に、慢(まん)、疑(ぎ)、悪見(あくけん)の3つが足されています。
これらの3つも、三毒で説明できますが、頻繁に影響を受けるので、この形で覚えておきます。
1.貪(とん)
2.瞋(じん)
3.痴(ち)
4.慢(まん):思い上がり
・高慢(自分の方が上だと思う)
・過慢(同上とほぼ同義)
・慢過慢(相手が上であっても同等だと思う)
・我慢(自分の考えは正しいという思いあがり)
・増上慢(悟った、極意を得たという思い上がり)
・卑下慢(劣等感に落ち込む)
・邪慢(自分には徳があると思いこむ)
5.疑(ぎ):不信、迷い
6.悪見(あくけん):間違った理解
・有身見(感覚や経験を正しいと思いこむ)
・辺執見(断定できないことにこだわる)
・邪見(縁起の理を否定する)
・見取見(自分の見方に固執する)
・戒禁取見(きまり、観念にこだわる)
目標達成のために何かの努力をしようとするのを妨げる煩悩です。
目標達成のために努力をしている時に、以下の煩悩に注意を払って、処理をしていくと効果が上がりやすくなります。
1.貪欲(とんよく):渇望・欲望
2.瞋恚(しんに):怒り・憎しみ
3.惛沈・睡眠(こんじん すいめん):倦怠・眠気
4.掉挙・悪作(じょうこ おさ) :心の浮動、心が落ち着かないこと・後悔
5.疑(ぎ):疑い
もう一つ重要な煩悩に執着があります。
執着は、色々な悩みや問題の原因になっていたり、円滑な人生の邪魔をしています。
執着は対象によって以下のように分ける場合があります。
- 物や地位など外のものへの執着
- 信念や意見など心の中のものへの執着
その他の煩悩でも説明できますが、これも頻繁に現れる煩悩なので、執着として覚えておくのが良いと思います。
