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それでは「なかなかできない」の改善のつづきです。

 

頑張ることなく、スムーズに習慣化しやすくなる方法を考えます。

 

「スムーズに」というのは、「嫌子消去による強化ではない」という意味です。

つまり、「やらなきゃだめだ!」「やるべきだ!」という、自分を追い込まない方法です。

 

その方法は、大きく2つに分かれます。

  • 行動させない感覚を除く
  • 行動をさせる感覚を作る

今日の記事は、このうちの「行動をさせない感覚を除く」です。

 

これは、私がボロボロの心から回復した「手順①:考えと感情の関係に着目(1/2)」に関係します。

 

 

 

 

 
行動させない要因

 

なぜ、勉強をする気持ちにならないのでしょう?

 

行動分析的には、以下の2つになります。

  • 嫌子出現による弱化
    (嫌なことが起こるから、やならい)
  • 好子消失による弱化
    (うれしいことがないから、やらない)

「勉強をする」を邪魔する例で具体例を考えてみましょう

 

「嫌子出現による弱化」の嫌子の例

  • 困る
    (わからない、おぼえられない、うまくできない)
  • 緊張する
  • 何かを強いられる
  • 疲れる
  • 窮屈な感覚

「好子消失による弱化」の好子消失の例

  • 遊べない
  • 好きにできない

といったことが考えられます。

 

 
レスポンデント消去

 

まず、「嫌子出現による弱化」への対処を考えてみましょう。

 

上の「嫌子出現による弱化」の例で示したものには、不安・脅威・嫌悪が絡んでいるのがわかりますでしょうか?

 

まず、これらを除きます。

 

行動分析的にはレスポンデント消去、行動療法的にはエクスポージャー(曝露療法)という方法になります。

 

私の記事では、「手順①:考えと感情の関係に着目(1/2)」になり、私としてはこの方法が最も効果があるように感じています。

 

 

原理としては、ある状況(勉強をする)とある感覚(イヤな感覚)が結びついてる(レスポンデント学習)を解くわけです。

不安障害を治すために使う方法でもあります。

 

 

難しい表現になってしまいましたが、少し練習すると、ある状況を想像したときに出てきたイヤな感覚を、ジーっと観察していると消えていくのがわかるようになります。

 

一度では難しいかもしれませんが、何日か練習するとイヤな感覚が減っていきます。

 

 
自分の感覚を観察する

 

実際には、この記事であげた例とは、異なる感覚もあると思います。

 

これらを見つけるためには、行動の前・最中・後に「何を感じているか?」「何を考えているか?」「何に注目しているか?」を観察するとわかるかもしれません。

 

例えば、勉強をしようとするときに、何を感じるでしょう?

何か、イヤな感じや、考えが浮かばないでしょうか?

何かが気になって仕方がないということがないでしょうか?

 

それらは、イヤなことでしょうか?惹かれるものでしょうか?

 

そうのように注意を向けることで、わかってきます。

 

 

「感情開放」を教えるセドナメソッドで習慣を変えるところで、「何かをしている前・最中・後の感情に気づきましょう」という話が出てきます。

セドナメソッドに興味を持っていた時は、よくわからなかったのですが、今さらわかってきたように思います。

 

 

 
「好子消失による弱化」への対処

 

これは、もう少し工夫が必要かもしれません。

 

「好子消失」とは「やりたいことがなくなる」という意味です。


実は何かを強く「やりたい」と感じる時は、以下のどちらかであることが多いようだからです。

  • 嫌子消失による強化
  • 好子が注目である
このような「やらずにはいられない」「気になってしかたがない」ことへの対処は、別の記事で考えます。