
10月25日 (金) 、渋谷Bunkamura オーチャードホールにて行われた、シンディ・ローパーの東京公演に行ってきました。デビュー35周年Anniversary Tour、日本公演の最終日となるコンサートです。10月21日・22日に開催された東京公演2days が即日完売となったため、追加公演として開催されたコンサートです。
あいにくの悪天候であったため、鉄道の運行のほうは大丈夫なのか心配ではありましたが、無事開催。 満員のホールは感動に包まれ、今回のジャパン・ツアーは盛況のうちにすべて終了となりました。

今回は4曲目までスマホによる撮影も録音もOKということでした。 23列目だとこんなものです。 少しボケています。
シンディ・ローパー。 83年のデビュー時からの大ファンです。 音楽そのものはもちろんなのですが、彼女のキャラクター、それから音楽に対する姿勢であったり生き方であったり、そういった部分も含めて尊敬に値するひとであると思っています。そして愛すべきひとですね。
シンディ・ローパーのライヴはいつも会場が感動に包まれます。 この日のライヴも全開でした。 歌って踊って転げまわり、ステージの端から端へと動き回ってのパフォーマンス。 年齢のことを言っては失礼かと思いますが、60代後半を過ぎても衰えを感じさせない素晴らしいうライヴ・アクトです。 引き締まったスタイルを見ても、日々の節制とトレーニングを怠ってはいないことがわかります。 現在でも、クオリティを保つため、週3~4日のヴォーカル・レッスンを受けているそうです。
実は序盤、高い声が少し苦しそうにも思えたのですが、ライヴが進むにつれて調子が上がっていくのがわかりました。 これは前回2015年のライヴでも感じたことなのですが、後半のほうが声は出ていたように思います。 歌手シンディ・ローパーの最大の特徴である、あの伸びやかな高い声ですよ。

10/25 Bunkamura Orchard Hall - Set List -
1. I Drove All Night
2. She Bop
3. All Through The Night
4. Hope
5. I'm Gonna Be Strong
6. The Goonies 'R' Good Enough
7. Eventually
8. Shine
9. Money Changes Everything
- Encore -
10. You Don't Know
11. Time After Time
12. Girls Just Want To Have Fun
13. Not My Father's Son ~ True Colors
Opening number! Drove All Night
2曲で10歳の女の子 "よよか" がツインドラムという形でゲスト参加しました。レッド・ツェッペリンのドラム演奏映像が海外のアーティストの間でも話題となった女の子です。シンディ・ローパーのライヴらしい演出と言えるのかも。 「ドラムをやめてはだめよ」 なんて、シンディらしい言葉をかけていました。 こんな素晴らしい体験をしたわけだから、よよかさんはきっと夢を持って続けていくでしょうね。 因みに今回のツアーメンバーのドラム Caitlin Kalafus は女性です。

シンディ・ローパーのライヴはいつもメッセージ性を感じるのですが、今回のステージでは映像による演出があり、そのイメージ映像によって彼女のメッセージ性がより強調されたように思います。
”空気に境界はなく、この水はあなたのからだに沁み込む水と同じ" と歌う、環境問題をテーマに持つ坂本龍一との共作曲 「Eventually」 をはじめ、身近な人たちに向かって "輝いて!" と歌う 「Shine」。 彼女自身の問題でもあった、乾癬という皮膚疾患への意識を高めるキャンペーンに合わせた曲 「Hope」 では "希望" を歌い、"あなた自身の色でいてほしい、美しいのだから" と歌う 「True Colors」 で締めくくられたコンサート。

これまでずっと、弱者の目線での社会活動を続けてきた彼女の言葉には説得力があります。私たち日本のファンは、阪神・淡路大震災、東日本大震災での彼女の行動をよく憶えています。彼女のライヴがいつも感動に包まれるのは、"信頼" から生みだされる部分も大きいと思うのです。
シンディ・ローパーのことを、"80年代の懐かしのシンガー" と思われている方には、現在の彼女のことも知ってほしいと思いますね。 あの時代と基本的には変わらない、いつも前向きな明るい態度で強いメッセージを発信し続けているひとであることがわかると思います。 そして、多くのひとに愛されているひとであるということが。

Cyndi Lauper / Hope (2018)
シンディ・ローパーからの一番新しいメッセージです。