The Beatles Covers : Rockin' Version ! | Get Up And Go !

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ROCK FEEL, ROCK FIELD #11
ビートルズのカバーソングは、いったい何曲ぐらいあるのでしょうか。 一説には数千曲、あるいはそれ以上ともいわれています。 公式曲213曲すべてにカバーソングがあるそうです(Revolution #9 にもあるらしい)。 現在も1位は「Yesterday」なのでしょうか。 「Something」もかなり多いですよね。 最近は「In MY Life」の人気も高いそうです。

というわけで、そのあたりは多過ぎて沼地にはまってしまいそうなので、比較的に少ないロック系の曲のカバーソングをいくつか選んでみました。 あくまでも "比較的" に少ないだけで、こちらも膨大な曲数ですが。 自分なりに厳選したつもりです。


IKE & TINA TURNER / Get Back (1970)
ポール・マッカートニーの手によって書かれた曲です。「Get back」というと、ルーフトップのシーンを思い出します。ビートルズのライヴ演奏として最高にかっこいい場面ですからね。

IKE & TINA TURNER のヴァージョンは、1970年リリースの『Workin' Together』というアルバムに収録されています。 1970年なので、ビートルズ解散の年になりますね。アイク(IKE)ターナーというのは、ティナの夫で、音楽的なパートナーでもあります。 アイクのDVによって、ティナは地獄のような夫婦生活を送ることになったわけですが、そのあたりはここでは割愛します。

アイク&ティナ・ターナーは、1976年の2人の離婚によるデュオ解消までの16年間、ソウル、ファンク、ブルースといった黒人音楽がベースとなった音楽作りをしてきた人たちです。「Get Back」は白人の作ったロックナンバーですが、ティナのパワフルでダイナミックなヴォーカル力と、そこにR&B特有の土着的な雰囲気が全体を包み、凡百のロックバンドのカバーとは違った、本物感漂う「Get Back」となっています。ポール・マッカートニーはどうのように思ったのでしょうかね。どこかに記してあるはずなのですが、知っている方がいたらご教授願います。





AEROSMITH / Come Together (1977)
1969年にリリースされた、ビートルズ最後に録音されたアルバム『ABBEY ROAD』の冒頭に収録された曲です。ジョン・レノンの作った曲ですが、ジョン自身も気に入っている曲のようです。チャック・ベリーの「You Can Catch Me」を下敷きにしているということで、訴訟にまで発展した曲ですが、後に和解しています。

ビートルズの『SGT.PEPPERS LONELY HEARTS CLUB BAND』を基にした同名の映画が、1978年に公開されました(日本題:『サージェント・ペパーズ』)。 主役がビージーズとピーター・フランプトンということで、高校時代に観に行った映画です。ストーリー物の映画ではありますが、アーティストのクリップ映像を見る感覚であったのを覚えています。映画はこけましたが、ビートルズのカバー曲で構成されたサントラ盤は現在でもたまに聴きます。プロデュースはジョージ・マーティンが担当しています。

ビージーズ、ピーター・フランプトン、ビリー・プレストン、アリス・クーパー、アース・ウインド & ファイヤー、などなど。 エアロスミスは『Come Together』で参加しています。これがぴったりとハマっていてかっこいい! エアロスミスはブルースを音楽的ルーツのひとつとして持っているため、『Come Together』の持つブルージーでファンキーな要素と上手く嚙み合ったということだと思います。それにスティーヴン・タイラーもジョー・ペリーもビートルズからの影響を公然と話すほどのフリークですからね。

ライヴ・ヴァージョンも素晴らしいので(『LIVE ! BOOOTLEG』など)、興味のある方は検索してみてください。





STEVIE RAY VAUGHAN / Taxman (1995)
最後はジョージ・ハリスンの曲で。 「Taxman」は1966年のアルバム『REVOLVER』の冒頭に収録されています。税金に関する辛辣な歌詞と、インドっぽいポールのギターソロでも有名な曲です。詩作に置いてはジョンも一部手伝っているとのこと。

「TAXMAN」のカバーってすぐには出てこないですよね。パッと出てくるのは、トム・ペティがジョージの追悼コンサートで歌っていたヴァージョンと、スティーヴィー・レイ・ヴォーンのカバーぐらいですかね。レイ・ヴォーンのカバーは、1990年に亡くなった後、95年にリリースされた『GREATEST HITS』に未発表曲として収録されたものです。





スティーヴィー・レイ・ヴォーンはテキサス出身のブルース・ギタリストとして人気のあった人です。ジミ・ヘンドリックスへのフリークぶりでも有名です。そんなわけで、ビートルズとはまったく違うレールを走ってきた人だと思っていたので、このカバーはかなり意外に感じました。


ギター・ソロが洪水のように流れ出るあの攻撃的なギター・プレイによって、完全にレイ・ヴォーンのスタイルに変貌しています。個人的にはエリック・クラプトンやジョニー・ウインター、ロリー・ギャラガー等と並べて、好きなギタリストとして語りたい人ではありますが、ギタリストとしてのレイ・ヴォーンは自分の中では別次元で存在しています。ライヴを体験できなかったことが大きな悔いとして残っています。






ビートルズ・カバー、またそのうちやります、次はまったく違う切り口でやる予定。 それが出来るのがビートルズの音楽です。グラサン