311の直後に、NHKの気象予報士さんがいつもと同じように「暖かくしてお休みくださ
い」と締めくくっていました。私は電話を入れて、「寒ければ、言われなくても暖かく
して休みます。けれど、今、東北のかなりの被災者がそうしたくてもできない状況にあ
り、定番の言い回しは配慮が足りないのではないでしょうか」と伝えました。そのせい
かどうか、それからしばらくは、あの言葉を聞かなくなりました。意見は率直に言うべ
きだと感じた出来事でした。
さて、ニュースが連日のように猛暑を報じ、最後は「命を守るために、ためらわずに
エアコンを使ってください」とか「我慢なさらないでください」「熱中症は命にかかわ
ると認識してください」で締めくくります。この一言にカチンと来ているという人に随
分会いました。「誰が高い電気代を払うのかえ」と。
暑くてたまらないのに、なぜためらい、我慢する人がいらっしゃるのか。ただでさえ
物価高で暮らしにくくなっている上、さらに電気代がかさみ、生活を圧迫するからにほ
かなりません。猛暑日には電気代の補助があるとか、少し安くなるとか、そういう制度
があれば、誰も好き好んで我慢などしません。(オーストラリアでは、選挙対策かもし
れませんが、電気代の厚い補助があるらしいです)
それもありますが、私は、どちらかというと、もう一つの点でカチンと来ています。
「命・いのち」と言うけれど、本当にいのちを大事に思っていたら核発電をすぐにやめ
るべきでしょう。そういうことは一切触れずに、責任者が特定できず、原因のわかりや
すい熱中症に関しては、くどいほど注意をする。なんだかな~という気分です。
締めくくりに政府、電力会社に告げます。
「命を守るために、ためらわずに核発電をやめてください」
(8.11 O)