事実に向き合い、きちんと伝えていく | さよなら原発ステッカーの会のブログ

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「さよなら原発」のステッカーを貼って、脱原発の思いをアピールしましょう!

小中学校の教科書は4年ごとに改訂されているそうです。2025年から使われる中学校
教科書の展示を覗きました。「歴史」9社と「理科」5社を手にとり、前者は「福島第一
原発事故」、後者は「放射性物質」「放射能」「放射線」についてチェックしました。
「歴史」は、年表のあった8社には2011年の「東日本大震災」は必ず載っていましたが
「福島第一原発事故」を載せていたのは3社だけ。また索引のある7社のうち「福島第
一原発事故」は2社のみ。
 
 

以下、素人ながら評価をしてみました。
 

「東日本大震災が起き、福島原発で大事故が起こる(3月11日)」と表記し、チェルノブ
イリと東日本の汚染地図、「避難者が福島県内11市町村で8万人以上」、2014年に再稼
働、世界の原発にも言及した1社は◎、他はフクイチの写真と「放射性物質の漏れ出し」

「避難や処理水などの対応は今なお続いている」、水素爆発の写真と「メルトダウン
(炉心溶融)という重大事故」等の表記は評価できるものの、総合的には△~〇が3

社、×が4社もありました。「原子力緊急事態宣言」にはどこも触れておらず、子どもた
ちは、まるで事故が終わったかのような印象を持つと思いました。


「理科」は、3つの言葉が全て載っており、身の回りの放射線被ばくや半減期の説明が
ある1社、また、いろんな発電の仕組みや放射線の長所・短所、外部被ばくと内部被ば
くに触れた1社の計2社は〇でしたが、△が2社、×が2社でした。この2社は放射線の長
所ばかりを強調していました。

 これまでは詳しく見たことがなかったのですが、全体的に内容が薄く(本が厚く、と
ても重いのと反比例)、負の側面を知らせまいとしているように思えてなりませんでし
た。2013年、2017年、現在使われている2021年のものも見たいのですが、それらと比べ
ても後退しているのではないでしょうか?
 これらは、今の小学6年生~中学2年生が使うものなので、ほぼ福島原発事故後に生ま
れた子どもたちが学ぶものです。事実を知ったときのショックは大きいと思いますが、
実際に起き、継続している問題を伝えていかない姿勢は、歴史に学ばず失敗を繰り返す
ことになり、大変なマイナスと思います。

                                                    (7.11 O)