こんにちは、18年生ベテラン学童保育支援員さとさんです。
よく見かける支援員さんの姿がある。
子どもの集団の外に立って、後ろに手を組み見ている。
目的はこんなところ。
「見守る」
さとさん的に言えば、これは「見張る」なんだけどね。
安全を考えての対応なんだということは理解しています。
で、気になることが。
子どもが支援員に話しかけない。
これは、もしかすると「安全」を守ろうとして「安心」を壊している可能性があるな。
安心安全のバランス
これは児童クラブ支援員にとって、最も難しいバランス感覚。
一人で考えずに、職員でチームで考えることが大切だということを前提にします。
で、さとさん的には…
今、子どもを取り巻く環境は「心の安心」が保ちにくい社会になっている。
コロナの影響、ウクライナ情勢による原材料等の高騰や物流の高騰でのインフレ、不登校の顕著な増加、学校の先生の超多忙、少子化による相対的な大人の目の急増、子育て世代の余裕のなさなどなど。
以前、ふざけんなって「異次元の子育て政策」について書いたけど、本当に踏み込んでやってほしい。
けど、GDP4%の話は立ち消えてしまったし。
ちょっと、話それた。
子どもが安心して居られる場所がなかなか確保することが難しい状況になっているかもしれない。
そんな中、児童クラブは数十人の子どもたちが集まっている。
支援員が安全に気を取られ、安心に対する行動をとっていないことが、子どもとのコミュニケーションを難しくしてしまっている。
その背景には、支援員さんが子どもと一緒に遊ぶことが体力的に難しいという現実問題もある。
小3男子と60代女性が同等に走り回れるかといったら、仕方がないよね。
でも、「遊ぶ」は一緒に走り回ることだけじゃない。
会話も重要
ここで、もう一つギャップが生まれる。
ジェネレーションギャップ。
さとさんも、今年50になる「おっさん」だけどね。
子どもの好きなものに、全く関心を示さない支援員さんがいることも現状よくある。
ある児童クラブで小2男子が私に言ってきた。
「ナリタブライアン知ってる?」
かつての名馬なわけです。
「知ってるよ。なんで?」
「うま娘でね。」
とウマ娘の話をし始めた。
マンガもあるな(笑)
さとさんは、ウマ娘は知っているけど、ゲームとしてはやったことがない。だけど、ダービースタリオンは大好きなんです。
で、その子と共通の話題として、名馬の話をして盛り上がった。
その子は、かわいい女子のキャラの馬。
さとさんは割とリアルな馬として。
で、支援員さんに聞いてみた。
「ウマ娘、知ってますか?」
「知りません。」
まーまー、おじいちゃんおばあちゃんがウマ娘にのぼせ上ってたら、そりゃ大丈夫か?って、ツッコミたくなる。
けど、子どもの文化を知ることも、児童クラブ支援員には必要な業務だと思っているわけです。
さとさんはまだ見ていないけど、silentも女子は見てるなー。
児童クラブを見渡してみて
児童クラブを見渡して、子どもが好きなものがありますか?
好きなキャラもののおもちゃでもいいし、児童クラブで人気の遊び道具でもいい。
子どもたちが好きな漫画でもいいし、定番のレゴでもいい。
大人の都合で選んだものだけが並んでいる児童クラブじゃなく、子どもの関心のあるものを児童クラブに置く。
そういうことから生まれる会話もあるんだよね。
支援員が子どもたちの文化に触れてみる。
その面白さはなんだろう?って、関心を持つ。
知らなかったら、聞いてみる。
子ども一人一人趣味嗜好はやっぱり違って、得意不得意も見えてくる。
体を使って遊びたい子、想像を膨らませて遊ぶ子、皆を引き連れたい子、一人が好きな子、外がいい子、部屋がいい子、隙あらばマンガ読みたい子、延々とユニット折り紙が作れる子、怖い話が怖いけど好きな子
一人一人全然違うわけです。
安全に気を取られ安心をぶっ壊す
そんなことしてませんか?
子どもは遊びこむと、間違いなく上達します。
すると、ケガをすることがある時点から激減します。
それまでは、一緒に遊ぶことで危険回避を伝えたり、見本を見せたり、ハザードを取り除きながら、遊びをコントロールします。
それと同時並行で、子どもとの会話もする。
どんなことが好きなのかを探る感覚。
生育歴を頭に叩き込む時間があるのなら、その子と会話をしてくださいね。
遊びが上達してくると、あまり遊びに入らなくても、自然とうまく遊び始めます。
その時は、少し離れて見ていてもいいかな。
その時の子どもたちの状況を見て、支援員のスタンスを変えてみてください。
そして、安全がある程度確保できる状況を作り出せば、安心に時間を割くことができるようになります。
子どもたちが「安心」して居られる児童クラブが増えることを願って。