一撃筆殺仕事人:佐高信先生追っかけブログ -2ページ目

原田眞人監督逝去

高杉良原作の小説を映画化した「金融腐蝕列島・呪縛」の監督として知られている原田眞人監督が逝去されたということで御冥福をお祈り申し上げます。合掌
有料でYoutTubeでも金融腐蝕列島・呪縛は見ることができるようです。
佐高信ファンなら周知のことですが、「辛口評論家」役で佐高さんが俳優デビューしています。

原田眞人監督はあまり知らなかったのですが、映画評論家から監督に転身された、稀有な経歴の方といえそうです。
また、俳優としてもトム・クルーズ主演の映画「ラストサムライ」に大久保利通を思わせる「大村」役で出演されています。
「金融腐蝕列島・呪縛」の他にも「クライマーズ・ハイ」「日本のいちばん長い日」(役所広司主演版)の監督として成功を収めたと思います。
余談ですが佐高さんは「日本のいちばん長い日」の推薦文を断ったことが知られています。金融腐蝕列島の縁で推薦文が依頼されたのかもしれませんが、おそらく佐高信さんは旧作と違い本木雅弘演ずる昭和天皇が良く描かれていたのが、気に食わなかったのと思われます。
今回、知ったのは英国留学して英語にも堪能だった原田監督には、「スターウォーズ 帝国の逆襲」などの吹替版翻訳等も担当されたとか。野田昌宏の「理力」が「フォース」の変わったのはその影響だったのかな?
多方面に才能を発揮された人だったと思います。







12月6日3ジジ放談「高市が壊す『和敬』」(佐高信 平野貞夫 前川喜平)日比谷公開収録


この12月6日に東京千代田区の日比谷図書文化館で行われたデモクラシータイムズの人気番組「3ジジ放談」がアップされています。

高市首相評を平野貞夫さんから初めていますが、小沢一郎さんの元にいた山岡賢次元国対委員長に高市さんがゴキブリが嫌いだから国会議員宿舎を高輪の方に入れてやれ、という指令を受けて参院事務局は乗った、と。
高市さんのいた松下政経塾の評価は「感情的な反共」と、佐高信さんは「野党の人は受け付けないらしい」とか応じますが立憲民主党や他の党議員もかなりいます。尤も維新や国民民主は野党では無かったという考えでしょうが。
そして前川喜平さんが祖父の前川喜作氏が和敬塾という学生寮を作ったことを話し、安岡正篤の言葉を祖父から習った、と言いますが安岡正篤嫌いの佐高さんは、安岡崇拝だった長嶋茂雄の「清原のギプス」の話をして茶化します。寮生には佐高さんのまた嫌いな村上春樹さんも一時いたそうで、またセクハラ親父の広河隆一も居たみたいですが、、検索はやってみるものですね。前川さんは自分の仕えたことのある田中眞紀子元文科相と高市さんを比べ現総理よりずっとマシの評価。
「和敬」語源が聖徳太子の十七条憲法第一条「和を以て貴しとなす」だったので平野さんと佐高さんで憲法9条の根源はこの第一条ではないかと結論したらしいです。これは日頃「天皇制民主主義」を批判して、内田樹氏を皮相家と言い放つ佐高信さんにとっては驚くべきことですね。聖徳太子が厩戸王子だからキリスト教から影響受けたかは知りませんけれども。
平野さんは白川静漢字学の文字「和」の起源論なども紹介していますが、和の口の部分は「戦争を止めてくれという民衆の祝詞(のりと)の箱」には平野さんの付け足し感があります。

前川喜平さんはそれに応え、改憲論者たちは「日本人の為の日本人の憲法を創ろう、現憲法には普遍的な原理しか書いてない」と言うが、そうでなく全世界的な共通の原理こそ求めるのが憲法である、と説きます。平野佐高十七条憲法の9条起源説に呼応して仏教は導入されたときは世界的宗教だったとして、明治維新での神仏分離令、廃仏毀釈運動によって奈良の内山永久寺に代表される文化破壊が起こった。そして国家神道を明治政府が国家的イデオロギーにした、とします。奈良の大きなお寺が普通に残っており、内山永久寺なんて例外的なものらしいんですが、、。そして前川喜平さんが憲法9条幣原喜重郎発案説論者だと明らかになります。それについてはマッカーサー発案の説が学会では強力のようですが、。その後には芦田修正のもととなった、憲法9条に「平和」の文言を入れたギダンさんこと鈴木義男氏(弁護士・政治家)の話も出ます。どういうわけか民主社会党に移った方ですが、、。
それから佐高信さんのZAITENでの古賀誠さんとの対談の話


、そこから周恩来元首相とその鄧穎超夫人の話を持ち出します。佐高さんは「周恩来氏が戦後補償で日本国民を痛めつけてはいかん」と言う考えの持ち主だったと言います。
平野さんが鄧穎超未亡人から中国全人大代表団の世話役だったとして手紙をもらった話。佐高さんが朗読。で二階俊博氏が辞めてそういう日中の懸け橋をするようなことが無くなった、と。
前川さんがパンダに絡めて日中関係をつなぐ政治家の不在を嘆き、佐高信さんはオススメ本ミシュラン前述の谷野作太郎の言葉を引きます。
平野さんが1965年(昭和40年)にその秘書だった園田直衆院副議長、山口喜久一郎衆院議長と吉田茂に会った話は興味深い。園田愛人女優が万里昌代という人とか。吉田茂夫人の名を芸者時代の名で呼ぶのは、平野さん如何なものですかね。


ポイントは吉田が、日中関係が重要で蒋介石からもらった杖を出し、「蒋介石政権(中華民国)のとき日本から賠償を取らなかったお陰で戦後日本が経済発展できた」と強調したと言うこと。これで先に佐高信さんが周恩来が「日本から賠償取らず」の提唱した様に言ったことが崩されましたね。平野さんは「一つの中国」を示したかった様ですが。


そういう感じで最後に現在の政治状況を前川喜平さんがまとめ嘆き、鼎談は終わりました。

創26年1月号タレント文化人筆刀両断「高市早苗」の巻

25年12月7日発売の月刊創の看板連載「佐高信のタレント文化人筆刀両断」の今回標的は総理大臣の高市早苗さん、ということは予告されていました。



最初から「高市は遮眼帯をつけた女」とレッテルを貼る佐高信さん。かなり受けてるようですが、これが初出では無く、日刊ゲンダイの週末オススメ本ミシュラン「早野透著 田中角栄」


においてや、サンデー毎日11月30日号「倉重篤郎のニュース最前線 高市『存立危機政権』に異議」の佐高さんの寄稿でも書かれています。
続いて11月1日のXポストを自己引用

高市はトランプのペットすなわちトランペットなのか。アメリカ大統領のそばで日本の首相がはしゃぐのは国辱ものだ。トランプと高市に共通するのは統一教会との深い関係。アメリカが広島、長崎に原爆を落としたことも高市は忘れたのか。生まれてない時の責任は負えないと言った高市らしい。伝統と言うな

https://x.com/satakamakoto/status/1987231573176156648

続いては大矢英代カリフォルニア州立大助教授の11月3日付け東京新聞「本音のコラム」から「満面の笑みで親指を突き上げたり、から「目を覆いたくなった」までと「米国のビジネスシーンで」から「外国の首脳が優位性を見せつける常套手段にほかならない」までを引用し、高市批判を固めます。



ほとんどのメディアがトランプ高市会談を評価したことを「あまりといえばあまりだ」と佐高信さんは嘆きます。

後半は「ヤクザ自民と半グレ維新の野合した高市政権は『統一教会政権』だろう」と統一関係の批判。

その例として挙げているのが1987年の

東芝機械ココム違反事件です。東芝機械が、

伊藤忠商事のダミー会社とされる和光貿易と結託して機械内容を偽り、当時のソ連に工作機械を輸出したが、それはソ連の原子力潜水艦のスクリュー静粛性技術に貢献してしまった、と言われる事件でCOCOM違反がアメリカより問われました。

その日本批判に火をつけたのが統一教会系のアメリカの新聞ワシントン・タイムズだった、とのことです。(ちなみに佐高信さんの言うようなトランプがワシントン・タイムズを愛読しているなどという報道は有りません)

これの元ネタはまた、週末オススメ本ミシュランで寺島実郎さんの「世界常識の再構築 書評中の他の寺島著書「21世紀未来圏 日本再生の構想 全体知と時代認識」にあるとのことです。(それにしてもこれがオススメ書評記事なのか。強引なのは佐高信さん自身認めている。)



佐高信さんとしたら東芝を批判した統一教会がケシカランということなのでしょうか。佐高さんが東芝の味方をするのも珍しい。
Japanscamと言われるIBM産業スパイ事件で「日立産業スパイ事件だろ!」と日本企業を批判していた佐高信さんらしからぬ言葉ですね。

ということでまとめは「日本を大事にするというなら、反日で反共の統一教会とキッパリ手を切らなければならないのだが、そんな気配はまったく見られない」「麻生や萩生田が中心となり、参政党や維新が加われば統一教会は大復活する」「私は統一教会こそスパイだと思うが、高市はスパイの仲間ということになる」

最後に岸井成格さんが総務大臣時代の高市氏の電波停止容認発言に怒り、総務大臣辞任を要求したことを引いて「総理大臣辞任を要求する」と結論付けます。




26年1月11日差別とたたかう市民のシンポジウム

来年のことを言うと鬼が笑う、とも言いますが、佐高信さんが参加する来年1月のシンポジウムを紹介しましょう。


前田朗著『人権再入門――ヘイトとたたかう市民のガイドライン』(学習の友社)出版を機に、差別とたたかう市民のシンポジウムを開催します。 

https://amzn.asia/d/9HUEiAj

2026年1月11日(日)午後2~5時(開場1時30分) 

会場:北とぴあ・第1研修室(JR王子駅・地下鉄南北線王子駅前) 

参加費:500円

佐高信(評論家) 「差別を助長する政治」 

清水雅彦(日本体育大学教授) 「反差別の憲法論」 

辛淑玉(のりこえねっと共同代表) 「のりこえねっとの活動を通じて」 

竹信三恵子(ジャーナリスト、和光大学名誉教授) 「生存を脅かす差別」 

司会・前田朗(朝鮮大学校講師)

https://roukyoukyou.wixsite.com/gakutomo/aitemu-1/j


中村哲さんを2千円札の肖像に!12/6新プロジェクトX〜挑戦者たち〜で中村哲とペシャワール会

さて、3ジジ放談の収録も行われる12月6日 土曜 20:00 -20:50にNHK総合テレビであの中村哲医師とペシャワール会をテーマに新プロジェクトXが放送されるとのことです。

旧プロジェクトXといえば、我らが佐高信さんが中島みゆきの「地上の星」は軍歌だ!現に五洋建設では毎日終業時にかかっていると言うではないか!とお得意の日本株式会社批判の延長で声を上げていたことが思い出されますが、中村哲さんを特集するとすれば、今度は文句は言えないでしょう。
中村哲医師のことについては今更説明不要だと思います。佐高信さんは「歩く憲法9条」とか「魯迅と似ている」そして「一万円札の肖像画に中村哲さんを」と賛辞を続けてきました。


その中で最近では「憲法は戦争で亡くなった人の位牌のようなもの」


というのがあります。特にここで言われている憲法は9条のことであると思われます。ただ、ここでこの言葉に付随しているもう一つの言葉があることはあまり知られてはいません。それは「天皇陛下と同様、これがなくては日本だとはいえない。近代を背負う金字塔。しかし同時に『御位牌』でもある。(中略)戦争で亡くなった約300万人の人々の『御位牌』だ、と。」


2013年に毎日新聞の小国綾子記者のインタビューで、これは中村医師が亡くなった後にも引用されて毎日新聞には載っているようです。
中村哲医師は福岡県の侠客の家系に生まれ、現上皇上皇后両陛下とは交流があったことも事実です。
天皇在位20年記念式典


には式典の壇上にも招待されました。当時の動画をチェックすれば中村医師の姿が確認できます。


さて、佐高信さん「位牌」の話を折々にするのですが、現上皇上皇后両陛下と中村医師の交流は決して触れず、天皇と憲法9条が同じと中村さんがも言われたこともスルーしています。
それは今まで天皇制下の民主主義、皮相家の内田樹さんが言うところの「天皇制民主主義」を拒否してきたからです。天皇制民主主義者としては白井聡さんも同様です。でも尊い存在とする中村哲さんが「天皇制民主主義者」といえることに沈黙しているのは知識人としてはどうなのでしょうか?かつて佐高信さんは市川房枝さんや藤沢周平さんが石原莞爾を評価していた、あるいは甘かったこと、筑紫哲也さんが小選挙区制を支持していたことを批判していました。中村哲さんにだけは甘さを見せています。

そして持論の「中村哲医師を一万円札の肖像に」についても一言。
つい昨年の新紙幣発行から考えると、次の紙幣が発行されるのは何年も先になります。そこで、今回お札が更新されなかったので2千円札に中村哲さんの肖像を、と提案してみてはいかがでしょうか?実現性の高さを考量することも重要です!

あまり知られてはいないことですが、2千円札には沖縄の守礼門が描かれ、沖縄の人々には広く流通しているのです。まさに平和の象徴。



本人は西谷文和さんとの対談本「お笑い維新劇場」では「2千円札はニセ札」などと嘯いているのは問題なんですが、、(苦笑)。沖縄の人々の心を踏みにじらないでほしいですね、。