星空シアター -16ページ目

狼男アメリカン 絶頂期のランディスすばらしい!

◆セルDVDにて視聴。お正月にYマダ電気のワゴンセールで1000円余りでゲット。ラッキー。今ごろになってやっと封を切る。

◆ホラー映画だが、おどろおどろしくない。それは、全編に流れるアメリカンポップによるところが大きい。これを、恐ろしげな音楽に変えると、この映画の印象はかなり変わるであろう。音楽担当は、おお「荒野の七人」のエルマー・バーンステインではないか。

◆また、のろわれたさまよえる魂のジャックが実に明るい。姿はどんどん腐敗していく特殊メイクだが、生前同様に軽口のジャックである。また、ポルノ映画館での6人のさまよえる犠牲者たちも、一様にうらめしくなく、明るくまじめにデビッドへ自殺を迫る。ここも笑えてしまう。

◆特殊メイクは、御大リック・ベイカー。マイケル・ジャクソンのスリラーのPVでのゾンビメイクで有名。弟子には、「物体X」のロブ・ボッティンが続く。本作品は現代特殊メイク映画のエポックといえる。

◆とまれ、この作品、全くのゆるみなく、ポップに軽快に、そして十分な迫力で、何度もの再観賞に耐えうる名作である。ジョン・ランディス監督の絶頂期といってもいいのではないか。買ってよかった。



タイトル: 狼男アメリカン

本流 壱岐出身の監督によるドキュメンタリー

◆壱岐市勝本文化センターにて、DVDをプロジェクターにて上映。

◆壱岐の島から映画監督が出た。村上安弘氏である。これまでTV番組のプロデューサー、ディレクター等を経験し、このほど長編ドキュメンタリー「本流」を監督・プロデュースした。その故郷上演である。

◆映画は、63日間の冒険合宿に参加した12名の女性たち(22歳から26歳)を中心につづられていく。大学を出たばかりの子から、OLや看護士として勤務するも、何か行きづまりを感じ、それをうち破るきっかけを求めた女性たち。彼女らが、「自分の頂を見つける」べく、厳しい冒険体験をする。

◆マウンテンバイクで小田原から日本海に抜ける日本横断から始まり、ロッククライミング、縦走登山、そしてきわめつけが沢登りならぬ、滝登りである。激しい水圧で、全く前に進めず、それでもザイルをはなさず、40分余りの格闘の末、ついに登り切る。力を使い果たし、手のひらを開いたまま、にぎることすらできない彼女らの姿は神々しくさえある。

◆12人の中でもクサ(合宿時は皆ニックネームで呼び合う。クサは草島さんのニックネーム)という美しい女性に特に視点が置かれる。

◆上映終了後,監督を紹介して頂き,少しお話ができた。
 私「画面が4:3ですが,撮影機材はどんなものですか?」
 監督【ふつうのビデオです。山岳撮影等大変なので,大きい物はつかえず,ハンディな機材でした。現在はハイビジョンのハンディな物もありますね。】

 「音声はステレオですか?」
 【そうです。】
 「会場の機材のせいか,少し左寄りでしたね。」
 【そうですね。】

 「冒険旅行に参加する19名のうち12名が女性ですが,このことについてどう思われますか?」
 【そう,実はそれがこの映画の始まりだったのです。なぜ,女性が多いのか?思うに,男性よりしょってる物がすくない,自由度が高いということでしょうか】

 「ナレーションが全知視点,つまりクサの心情を吐露したり,あるいは外から客観的に見たりしますね。最後に,第3者の視点であることが明確になりますが」
 【そうなんです。このナレーションは完全に第3者。これが,映画の途中では勘違いをされてしまう。もうすこし,編集でその辺を明確にすればよかった。】

 「大変すばらしい作品をありがとうございました」


◆ということで,一緒に写真に写ってもらいました。右の方が監督です。私の顔は,デジカメ近づきすぎでカットされました。トホ。

◆とまれ,壱岐出身の映画監督。大きく成長して行かれることを切に願います。

映画「本流」公式HP

殺人の追憶 なつかしくも骨太の刑事ドラマ

◆レンタルDVDにて視聴。冒頭のクレジットであまりの画質の悪さに,がっかりするも,物語が始まると,もうそれに飲み込まれ,画質の悪さはどこかへ飛んでいってしまった。

◆なつかしい。田んぼ,稲穂,バッタ,田舎の子供たち,刑事部屋,黒電話。 昭和30年代の日本の姿と似ている。何か若かりし時の黒沢映画のようなエネルギーに満ちている。

◆3人の刑事の全速力での追跡シーン。ガンホの彼女(おそらく看護師)の優しさ。ラジオの曲の名推理を披露し,また自らおとり捜査を買って出る女警官も実にさわやかだ。部分部分がていねいに描き込まれる。

◆ソン・ガンホの名演はもちろん,相棒のケンカっ早い刑事もいい。彼は片足を切断することになり,ガンホも,刑事をやめて営業マンでネクタイを締めている。この連続暴行殺人事件が刑事たちの人生を変えていくのである。

◆もっとも変化が大きかったのが,ソウルからきた冷静な刑事。確信を持っていた容疑者が,DNA鑑定で犯人でないと分かり,精神の糸が切れたように,発砲までしてしまう。彼は,その後どうなったのであろうか?映画は何も語らない。ただ,犯人がいまだに生きて呼吸をしているということだけをエピローグで示して終わる。ずしんと重いものを心の中におとして終わる。人の人生が様々に変わろうとも,今日も稲穂は伸び,空は秋のさわやかな青空なのである。

◆この映画はそんな,なつかしくも骨太の刑事ドラマの中に人の世の空しさをずっしりと感じさせる逸品である。



タイトル: 殺人の追憶

チャングムの誓い 第17話 急展開 

◆NHK BS2にて放送。放送をHDDに録画して視聴。
 木曜は「富豪刑事」「優しい時間」と地上波にお気に入りの番組があるので,
 チャングムはHDD録画になる。いい画質で観たいので。

◆第17話「疫病と策略」も,16話「真心」の後半から再生し,連続して17話へ。そのため,映画を1本観たような充実感!

◆チョンホのアクションシーンもすばらしい。韓国の回転系の武芸に興味がむくむくとわいてくる。カンフーとはまた違うものだろう。

◆「真心」では,「料理の秘訣ばかり聞こうとする自分の小賢しさ」に気が付くチャングムに感動する。そしてチャングムを支える武官チョンホの優しさ。カメラは二人をロングでとらえる。二人の背後に佇むクミョン。クミョンの手には,チョンホへの手みやげが。だまって,寺を去るクミョン。翌日,気を取り直して寺を訪ねようとするクミョンだが,途中の市で,チョンホを見かけ,喜びいさんで近づくが,そこで見たのはチョンホがチャングムへ贈るための小筆を選ぶ姿だった。再び,だまって手みやげを持ち帰るクミョン。観る者はクミョンの切なさ悔しさに完全に同化する。

◆クミョンの嫉妬の炎が,クミョンを変えていく。チェ一族のやり方に疑問を感じていたこれまでの自分をすっぱりと切り捨て,チェ一族として生きていくことを宣言。人を変えたり進化させたりするのはやはり逆境の時である。静かに燃える嫉妬の炎を見事に表現するホン・リナの演技がすばらしい。「一つくらい手に入らないものがあってもいいじゃないの」

◆物語は急展開。チェゴサングンにだけ伝えられるはずの書籍が,チェサングンの手に渡っていたことが発覚し,必死の女官長とチェサングン。折からの疫病に乗じて,チェゴサングンをスラッカンから出してしまう。物語の急流に流され,この大河ドラマからもう逃れられない。

24 サードシーズン がんばれガイル

◆レンタルDVDにて視聴。今回はものおきシアターでなく、TVで視聴。寒かったから・・・・ブル。

◆ウイルスは培養され、しかも発病促進剤を加えられ、発病まで1時間に縮まった。それが、12本の試験管に分けられ、起爆装置とともに、ロス各地へ運ばれる。はじめの1本は、ホテルの送風装置に仕かけられる。

◆必死の操作で、ホテルを特定したCTUから、実行部隊が出る。そのメンバーにミッシェルとガイルが加わっている。他のものと代われと説得するトニーだが、自分が行くべきであると判断した、ミッシェルは現場へ。このミッシェルの判断力がこれまでCTUをどれだけ支えてきたことか。

◆防護服が届くまで、ホテルに入るなという、トニーの指示も、ウイルス拡散阻止にまだ間に合うと判断したミッシェルは、ホテル内へ。このときの部下への言葉は感動する。「これは、上の指示を無視することなので、命令はできない。しかし、ウイルスはまだ止められる」この言葉に、迷うことなく部下は後についていく。目的を達成しようとする上司のオーラが部下を動かすのである。

◆ついに、ガイルが起爆装置を発見、送風装置のファンが高速回転する中に、ゆっくり手を入れ、起爆装置に手が届くかという瞬間、起爆装置が起動し、ウイルスは放たれる。ガイルはもろにウイルスを浴びる、があわてることなく、ミッシェルに状況を報告。ミッシェルも報告を受け、次の対処に迅速に移る。この強じんな精神力。連邦捜査官のすごさが伝わってくる。

◆1時間後、ガイルは鼻と口から出血し始める。これにもあわてず、一人別の場所に移動し、他への感染を極力防ごうとする。

◆サードシーズンが始まった当初、そのうさんくさい容ぼうで、潜入スパイだと憎々しく思っていたガイル。今や、CTUのヒーローの一人だ。がんばれガイル。

僕かの 東京出張最後は銀座の小屋

◆銀座の地下,電車の音が時折する小屋にて鑑賞。

◆「僕かの」もメイン公開が終了し,小さな小屋へとちょうど移行した頃だった。残念!

◆とまれ,チョン・ジヒョンのかわいさと暴力的な女警官はすてきだ。

◆ストーリー展開のまとまりは,「猟奇的」が勝る。また,「猟奇的」では,キョヌの家族の描写などが,映画に深みを出しているが,「僕かの」では,それがなく,警察署の面々の描きも中途半端である。教師としての「僕」をもう少し描いてもよかったと感じる。

◆「猟奇的な彼女」のディレクターズカットが発売された。惹かれるなあ。



タイトル: 猟奇的な彼女 ディレクターズ・カット特別版

エイリアンVSプレデター うすっぺらだがニヤリ

◆東京出張中,新宿伊勢丹裏映画館ビルの小さな小屋(70人)にて鑑賞。

◆すでに公開して日が過ぎ,小さめの小屋で上映された。が,前から2列目で観ると,まあまあの迫力で観ることができた。

◆もともと企画物で,2つのキャラを破綻無く対決させるためのシナリオに完璧を求める方が無理はあるが,こじつけっぽい部分はどうしても感じられた。

◆そのため,ストーリーの重厚さはなく,薄っぺらいのだが,そこここに,これまでの映画のオマージュというかパロディというか,ニヤリとさせられるカットがあり,これまでのシリーズを知っていると,より楽しめる。

◆例えば,ピラミッド内で,2人がクレバスをジャンプして越え,男は飛び越えるが,ヒロインは崩れる崖にクレバスに落下しそうになる。先に越えた男の悲鳴が聞こえ,エイリアンにやられたことがヒロインにも分かり,そっと這い上がってくるシーンは,初めに手袋が映り,つぎにフォーカスがヒロインの顔に合い,手袋はぼける。このカットは,「エイリアン」の中で,終末シャトルへの通路にいるかもしれないエイリアンを警戒しながら登ってくるところで,出てくる。初めに玉の汗にまみれたリプリーの手が映り,次に顔へとフォーカスが映る。(ニヤリ)

◆寄生されまゆに閉じこめられたヒーローをヒロインが殺してやるところは,「エイリアン」ディレクターズカットで追加されたシーンだ。ダラス船長は自ら「殺してくれ」というのだから,こちらの方が潔い。

◆南極へ向かう夜の砕氷船は,「ノストロモ号」にソックリ。(ニヤリ)

◆舞台が,わけのわからないピラミッド(3文明の文字がある!!!?)で,しかも「CUBE]状態に変化する迷路で,広がり感がなく,ピラミッドという既存の様式に乗っかったため,「エイリアン」の異星人の宇宙船のような想像を絶する異世界を創造できなかったスタッフのお手軽ぶりを露呈している。

◆また,「会社」が,時制的に今後となる「エイリアン」シリーズにどう結びつくのか,「エイリアン3」での「ヘンリクセン」との関連など,ゆっくり考えてみるのもおもしろいかな。

ハウルの動く城  尺足らず?

◆出張で東京に向かう途中,時間が空いたので福岡のAMC13にて視聴。

◆前半のテンポの良さ,画のディテイルのすごさ,徹底した描き込み,渾身の宮崎動画であった。完全に引き込まれる自分がいた。

◆しかし,後半の言葉足らずはどうしたことであろう。あれほど迫力ある敵役であった「荒れ地の魔女」は簡単に腑抜けとなり,「ギガント(コナン)」や「トルメキアの戦艦(ナウシカ)」を彷彿とさせ,わくわくさせてくれた空中戦艦や軍艦も,何のための戦乱やらわからず,魔術の先生との対決も,いつの間にか終結して,すてきな王子「カブ」の出番はチョイ役・・・。

◆宮崎氏は4時間あるいは6時間の尺が欲しかったのではないか。あまりにも,物語をはしょりすぎているのではないだろうか。私は原作は未読であるが。

◆「ロード・オブ・ザ・リング」や「キルビル」のように分けるともっと,壮大な世界が描けたのではないかと思う。セルの枚数は天文学的に増えるかもしれないけれど・・・。

ちょっとだけ閉館

◆当ものおきシアターは,オーナーの出張に続く,急病,そして養生のために「ちょっとだけ閉館」します。読者のみなさま,ごめんなさい。

怪奇異星物体 ナスターシャ・キンスキーも・・・

◆レンタルDVDにて視聴。

◆B級ホラーっぽい題名とヒロインの「ナスターシャ・キンスキー」,特撮のスタン・ウインストンに惹かれてレンタル。

◆まさに,B級である。特に,モンスターの造形が,ほとんど全体像がわからない。少年ベンの観ているビデオの中のモンスターが実体化したものであろうから,ビデオの中のウエストショットがヒントである。エイリアンやプレデターのように美しい物ではなく,一つ目玉がもの悲しい,みにくいモンスターである。

◆田舎町の閉塞感。よそ者を排除する気質などがリアルである。魔女扱いされて殺されるベンの母親はセクシーで美しかった。それが,魔女扱いされる要因でもあったのだろう。

◆ヒロインのナスターシャ・キンスキーは,必死に戦おうとするが,中途半端な感じを受ける。何より,昔の美しさがかげりを見せていたのは,残念である。