イギリスでの防犯について、前回のフラットシェアー編に続き、今回は一軒家編です。
自分の経験も踏まえて、イギリスでのおうちでの防犯について注意していることをお伝えします。
一軒家に住んでいる方の場合
１）新居に引っ越しされたら、すぐに隣近所に挨拶に行くこと。
ご近所にどんな人が住んでいるか知ることは大事ですし、何かあった時に助けてくれます。
長期で留守にする場合は、近所の方に郵便物の保管なども頼むことができます。
我が家もお隣に日本人駐在員家族が引っ越してきて、引っ越して来られてからなんと1年後に挨拶に来られお名前を知りました。（その間、玄関先で顔を合わせて「おはようございます。」と軽く挨拶はしていました。）
奥様が英語が全く話せないとのことでイギリス人家族がいる我が家に挨拶に来るのが怖かったと言われびっくりしました。私のことは日本人だと思っていなかったのでしょうか？日本語でこちらからは挨拶していたはずなんですが。。。。。。英語が話せなくても挨拶だけや、紙に英語を書いて渡せば相手に誠意は伝わります。そして少なくとも駐在員の旦那様は英語は話せるわけなので、奥様に頼らず英語の話せる旦那様が挨拶回りをされれてば良いと思います。ちなみにお隣の日本人旦那様はご帰国されるまで我が家にも反対隣にも挨拶に来られませんでした。（奥様は挨拶に来られて以来、ガスの支払い方がわからない、インベントリーチェックが不安だなど頻繁に私に相談されるようになりました。）
正直隣に誰が住んでいるかわからない場合、知らない方が出入りしていても泥棒だと気がつきません。例えば隣が留守中に庭師や引っ越し業者の作業着を着た人が出入りしていた場合でも、それが泥棒の場合絶対に気がつきません。交流があれば、事前に留守にすることを言われているので見慣れない人の出入りがあればご本人に電話やメールで連絡できます。
我が家の反対隣（泥棒に入られた家、外国人夫婦。）は、セキュリティーカメラがいたるところについているので、我が家が留守中でも事前に伝えておけば何かあればすぐに連絡をくれます。
２）ものすごい高級車を持っている方は前庭ではなくガレージに駐車すること。高級車を所有しているのがわかると泥棒に入られるリスクが高くなります。
以前私の駐在員の知り合いが、ロンドンにマネージャー待遇で赴任されたんですが、そこの会社の前任者が使っていた車を譲り受けました。前任者の趣味もあると思うのですが、レンジローバー（旦那様用）とベンツ（奥様用）を家の玄関横の駐車スペースに駐車し始めた途端に、夜中に強盗に入られました。
家族が寝る時は就寝用の防犯アラームをセットするのですが、受験生の当時17歳の長男が夜遅くまで受験勉強をしていたので、彼が夜食を食べに階下に降りることがあるため、長男が起きている場合は就寝用のアラームを切っていたらしいです。
そのタイミングで庭側の窓を破られて夜中に男３人に侵入されました。起きていた長男はすぐに羽交い締めにされ殴られた上に縛り上げられて、その間に２階で寝ている家族（夫婦と12歳の長女）も全員拘束されました。
犯人の目的は現金、キャッシュカード、車の鍵だったようです。キャッシュカードの暗証番号を旦那様に言わすように12歳の娘さんを殴るぞと脅され、すでに息子さんは殴られているので、すぐにキャッシュカードの暗証番号を教えたら、その足で犯人の一人が旦那様の車を使って最寄りのATMでお金が下ろせるか確認しに行きました。暗証番号が違った場合、家族を殺すと脅されたらしいです。
暗証番号が使えると他の犯人に連絡が来て、残りの犯人が奥様の車で逃げていったらしいです。
家族全員縛り上げられて、犯人が立ち去ってから何時間か経ってやっと警察とセキュリティー会社に連絡ができ救出されました。
警察での尋問で、高級車が止まっている家は狙われやすいと注意されたそうです。また犯人は数週間前から家族の生活リズムをチェックしてベストのタイミング（２台の車が家にあるとき。旦那様が在宅されていれば旦那様のクレジットカードも手に入るからなど。）を狙って入ったと思うと言われ、気がつかずに犯人グループに監視されていたと想像するとゾッとするおっしゃっていました。
事件から数日後にご家族に会ったのですが、ご長男の顔がアザだらけで腫れてて痛々しかったです。
奥様は「前任者から譲り受けた車は自分たちの趣味とは違うし、本当は高級車は必要なかったが善意で勧められたし断りきれなかった。」と後悔されていました。
その後、すぐに奥様とお子様達は日本に帰国され、単身赴任となった旦那様はセキュリティーの厳しい高層マンションに引っ越しされました。
家族全員がトラウマとなるようなひどい事件に巻き込まれ、本当に気の毒でした。
３）日本人あるあるですが、日本人家族の場合年に数回お子さんを連れて日本に里帰りします。冷蔵庫などにカレンダーやスケジュール表が貼ってあり、日本に帰る期間に大きく「Holiday! 」や「Japan!」と書き込んでいます。これ、結構リスクが高いです。
例えば、ガスや電気の修理の業者が来るとします。そういう方たちが台所のカレンダーを見た場合、「あー。この家はこの期間留守にするんだな。」とわかってしまいます。その方達は悪い人でなくとも、例えば善意で悪いお友達にその話をした場合、その悪いお友達が留守の期間に引っ越し業者を装って空き巣に入り一切合切全部運び出して行ったことがあります。
以前働いていた不動産会社でマネージメントをしていた時に、この手の空き巣が頻発しました。悪い人の間で日本人の家は狙いやすいという情報が回っていたんだと思います。
４）我が家はタイマーのスイッチで１階の窓際の電気スタンドが２４時間ついたり切れたりするようにしています。
特に留守にする場合、家の電気を何個かわざと付けっ放しにして外出します。外から電気が漏れるのが見えると、誰かが家にいるように見えるので、さすがにそういう家にあえて強盗に入るのはリスクが高いように思うからです。
夫が出張で家を開ける場合などは、夜中リビングのTVを消音にして点けておきます。TVがついていると、夜に外から見たときにカーテンやブラインドからチカチカと光が漏れるため、住人がリビングでTVを見ているように見えます。
５）家族と頻繁に現在地や帰宅時間を連絡し合うこと。そしてできるだけ家を留守にする時間を減らすこと。
などなど、例を挙げたらきりがないのですが、色々と努力した結果それでも犯罪に巻き込まれた場合は自分でも納得いくのですが、不注意や怠慢で入られた場合、後から絶対に後悔すると思うからです。気になったら実行するのみです。やりすぎくらいがちょうど良いと思っています。
犯罪に巻き込まれると精神的及び肉体的ショックが大きいのと、事件後の警察や保険会社との英語での連絡や書類の整備など、皆さんの貴重な留学やイギリスの滞在の時間が大きく削られてしまいます。
大家さんやご友人、ご近所の方と情報を共有しながら助け合うのが一番だと思います。
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サクラプロパティーについて
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