世界の音楽【TYPE-A】/Jin-Machine
1. 中ごく四せんねんのれきし
2. それでインドです
3. 北欧キャワンドダ
4. DANDARA
5. モンキーサルサ
世界の音楽【TYPE-B】/Jin-Machine
1. 中ごく四せんねんのれきし
2. それでインドです
3. 北欧キャワンドダ
4. DANDARA
5. 推し推しロケンロール
約1年ぶりとなるJin-Machineのミニアルバム。
オリジナルメンバーだったあっつtheデストロイさんが脱退。
コンセプトメーカーとコンポーザー2名という引き締まった編成になった彼らですが、悲壮感はなし。
"ワールドワイドミュージック"をコンセプトに、世界基準を目指したという本作は、なるほど、そうきたか、とニヤリとさせる曲がずらっと並びました。
というのも、各楽曲にイメージした国の国旗が記載されており、「中ごく四せんねんのれきし」はステレオタイプに中華風のサウンドを展開、「それでインドです」も東洋風のエスニックな雰囲気を醸し出す等、ビルボードチャートを目指すという意味での世界基準ではなく、文字通りの世界コンセプトなのですよ。
世界旅行した気分になるミニアルバムというのも伊達じゃないな、と。
しかし、相変わらず魅せ方が上手いですね。
「中ごく四せんねんのれきし」で用いているメロディは、和メロと言っても良さそうで、なんなら過去の楽曲「夕焼け、メランコリー」とも重なるのだけれど、銅鑼を鳴らしたり、歌声や掛け合いをそれっぽくすることで、オリエンタルに聴こえてしまう。
「それでインドです」については、サウンド面では東洋音楽をヴィジュアルメタルに昇華させていて、かなり本気で仕上げている一方で、歌っている内容は"それ良いのです"と掛けた駄洒落をゴリ押しするくだらなさ。
音楽的な勤勉さを、面白要素で崩していくバランスには、さすがの巧みさを感じずにはいられません。
民俗音楽的なフレーズを強調した北欧メタル「北欧キャワンドダ」は、ハードな路線における彼らの王道。
あっつさんの声ではないデスヴォイスに寂しさは覚えるものの、クオリティを下げずに展開することで、安心感を与えることにも成功しています。
北欧をテーマにしているように見せて、ひたすら青森の話をしているのが、なんとも東北愛に溢れるJin-Machineらしい。
ナイトクラブで流れていそうなファンキーさを持つ「DANDARA」は、アメリカ代表。
こういう楽曲を平気で持ってくることができるのも、ミニマムな編成になったことによる強みか。
変幻自在な盛り上げ方は、ともすれば軸を失う懸念もありますが、幅が広ければ広い方が楽しさに繋がるコンセプトを置いた時点で、彼らの勝ちなのでしょう。
2種類同時リリースでそれぞれブラジルを意識した「モンキーサルサ」と、アメリカを意識した「推し推しロケンロール」を収録。
TYPE-Bはアメリカが2曲になってしまうので、「DANDARA」との差し替えでも良かったのでは、とも思いますが、その詰めの甘さもネタになるならすべてOK。
時代の流れを受けてか、流通には流れず、露出が少なくなった感があるのは惜しいものの、円熟味を増した楽曲はまだまだ切れ味の鋭さを誇っています。
歩みを止めない選択をした彼らにとって、大きな1歩になるであろう作品。
<過去のJin-Machineに関するレビュー>
がんばれ! 桜、アディオス
†夏☆大好き!ヴィジュアル系†
THE BEST OF Jin-Machine(東京・埼玉・名古屋)
ホワイトデーソング
NEVER SAY NEVER
おげれつ戦国ハナクソ相撲テーマ集
ゴリラ
種まき蔵
さよなら†黒歴史
マグロご期待ください
ばいばい
UNCERTAIN 【DE】CISION
バーニング俺ファイヤー
ビジュアル戦隊バンド麺~BOX SET~
漆黒の舞踏会
クリスマスおわっちゃった
さよならアキラメロン
かってくれェ~