ばいばい / Jin-Machine | 安眠妨害水族館

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1. ばいばい
2. ありがとう筋肉

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1. ばいばい
2. un cottonman “A”

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1. ばいばい
2. Jin-Machineのモーニングレディオ 外伝

Jin-Machineの2014年第一弾シングル。
カップリング違いの3種売りということで、少しハードルが高いでしょうか。
A盤、K盤、B盤。
これが言いたかっただけかもしれませんけれど。

表題曲である「ばいばい」は、卒業をテーマにしたバラード。
時期モノに挑戦といったところでしょうか。
ストーリーは初見では少しわかりにくかったのですが、二人で同じ夢を目指していた親友が、卒業を機に夢を諦め、地元に残る決断をする、という設定のよう。
諦める側ではなく、それを告げられる側での視点での歌詞は、これはこれで切ないものですな。
ラストシーンが印象的。

高音が続くため、MC.featuring 16さんのボーカルに若干苦しいところはありますが、それは感情表現でカバー。
泣きそうなのを強がっているような雰囲気になっていて、案外、悪くないです。
ちなみに、メロディパートのみで構成され、破壊担当、あっつ the デストロイさんの出番はなし。
その点では、ジンマの良さを全て出しているとは言えないのかもしれませんが、少しハズした時期モノナンバーとしては、V系に染まり切っていない強みを見せたとも言えるのかも。

A盤に収録された「
ありがとう筋肉」は、これまたバラード・・・ということになるのかな。
卒業式の合唱をイメージさせるピアノの伴奏一本で歌い上げる。
ピアノは、ドラミ.ルーベラ・木村・カエレさんによる生演奏とのことですが、問題は歌詞。
どこをどう切り取っても楽曲の雰囲気に似つかわしくないボディビル用語を並べるというミスマッチ。
ネタ曲の一言で済ませることもできるし、途中のガヤが長すぎるけれど、わかりやすいメロディも相まって、耳に残ってしまうのが悔しいな。

K盤に入っているのは、「
un cottonman “A” 」。
一見スタイリッシュな楽曲っぽいのですが、聴いてみると、すぐにタネがわかる。
ここで言うのもはばかられるほど、小学生レベルの下ネタですね。
サウンドとしては、ガレージロックテイストで、作曲者であるマジョリカ・マジョルカ・マジカルひもりさんの器用さがうかがえるし、実際、渋くて格好良い。
途中で挟まれるギミックも、なかなか凝られていて、この歌詞じゃなければ、もっと幅広いファンにアピールできそうなものを。
気まぐれで別ジャンルの音楽をさらっと取り入れてしまえるセンスは、才能の無駄遣いとも思えてきます。

DVDの付属がなく、777円という安価で提供されているB盤のカップリングは、地元仙台のローカルFM曲、RADIO 3で放送されている「
Jin-Machineのモーニングレディオ」の特別編という設定。
通常、30分番組なのですが、こちらは、CDの余り時間をフルに使えるということで、68分、今回の楽曲の裏話や解説を中心に、喋り倒しています。
コメントCDの豪華盤とでも言いましょうか、ファン向けという感じではありますけれど、彼らの場合、トークの面白さも魅力ではあるからなぁ。

これは、攻めているのか、守っているのか。
おそらく、メンバーの中では、「ばいばい」が真面目な楽曲だったからこそ、カップリングにネタ曲を、という意図なのでしょうけれど、結果として、V系っぽさが薄くなってしまっているところを、どう捉えるかが決め手になりそう。

本作は、ブレイクにかけて重要な位置づけとなるシングルになるはず。
ここ1、2年で急激に規模を大きくし、知名度を上げてきたうえ、前作、「UNCERTAIN 【DE】CISION」で、V系に寄り添う楽曲を持ってきていただけに、ここで、"ハズシ"を持ってきたのが、吉と出るか凶と出るか。
表題曲は、メジャー受けしそうなナンバーではあるので、ライト層の反応が気になりますね。

<過去のJin-Machineに関するレビュー>
UNCERTAIN 【DE】CISION
ビジュアル戦隊バンド麺~BOX SET~
クリスマスおわっちゃった
さよならアキラメロン
かってくれェ~
-MEMBER-