Re≒BorN / Jin-Machine | 安眠妨害水族館

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Re≒BorN【TYPE-A】/Jin-Machine

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1. 昆虫すごいぜ!

2. かぞくのハードコア

3. グリーンデイズ

4. はじまりは今

5. 五星戦記 Lucifer’s Dimension 主題歌「近未来Brightest」

6. Dancing on the fire

 

Re≒BorN【TYPE-B】/Jin-Machine

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1,800円
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1. 昆虫すごいぜ!

2. かぞくのハードコア

3. グリーンデイズ

4. はじまりは今

5. 五星戦記 Lucifer’s Dimension 主題歌「近未来Brightest」

6. Fire Love

 

Jin-Machineにとって、久しぶりのリリースとなるミニアルバム。

TYPE-Aには「売れたくて」発売記念フリーイベントの「平民vs国民」のミサ映像が収録されたDVDが付属するほか、TYPE-AとTYPE-Bでそれぞれ6曲目の収録曲が異なる仕様となっています。

 

Ba.レジデンス涼羽-178さんが加入して、約1年。

シングル「売れたくて」の制作時はサポートだったため、ようやく出たといった感もある、現体制初の作品となります。

タイトルも、原点に立ち返る意味を込めての「Re≒BorN」。

前体制での集大成である"プログレッシブ・コミックロック"の要素も残しつつ、確かに原点回帰を感じる作品に仕上がっているのではないかと。

 

リードトラックとなるのは、タイアップをとったわけでもないのに確実に人気番組をモチーフにしている「昆虫すごいぜ!」。

一度聴いたら忘れないであろうキャッチーさに振り切ったサビは、本当にテレビから流れてきても違和感がないのでは、と錯覚してしまうぐらいです。

"昆虫"と"Want you"の響きが似ていることから着想を得たアイディアを、ポップさに塗してゴリ押しするスタイルは、まさに初期の空気感ですよ。

 

一方、「かぞくのハードコア」は、"プログレッシブ・コミックロック"としての現在の形。

NGを喰らってタイトルやメロディが直前に差し替えになるという、本作の発売延期の原因を作った問題作ですが、パロディ部分を抜きにしてもカオス度合いが半端じゃない。

もはや、呆気にとられるしかない。

V系のブレイク時によくあるフレーズに音階を振っただけの歌詞など、コミカルに挑発する反骨精神も見て取れます。

 

「グリーンデイズ」は、誕生した甥っ子に向けて制作されたメッセージソング。

「売れたくて」の歌詞が伏線となっていたわけですね。

珍しく感情を込めて歌い上げるfeaturing16さんのボーカルに成長を感じつつ、音楽性としてはミディアムロック調の新境地で、集大成というわけでもないのがポイント。

同じくメッセージ性の強い「はじまりは今」についても、サウンド的には現代ロックの範疇だが、従来の楽曲に見受けられたV系の王道に寄せようという意識を捨てているようで、このあたりで違いが出そうという意図が汲み取れます。

 

結果的にシーンともっとも親和性が高いと思われるのが、『五星戦記 Lucifer’s Dimension 主題歌「近未来Brightest」』。

架空のアニメの主題歌という設定で、キメの多さや、サビでの爆発力など、さすがメンバーにガチのアニヲタがいるバンド、よくわかっているなという構成である。

マジョリカ・マジョルカ・マジカル☆ひもり、レジデンス涼羽-178、 ルーベラ・木村・カエレという楽器隊3人での共作というのも、新たなチャレンジになっていたのでは。

 

タイプによって差し替えられている「Dancing on the fire」、「Fire Love」は、どちらもまさかのパラパラナンバー。

ライブでは、演奏や歌唱を放棄して全員で踊る「妹コントローラー」の後継的な位置づけに収まるのでしょうか。

ボーカルすら歌わないというセオリー無視っぷりも、多くのインパクトを残してきた彼らの武器。

今回の作品の趣旨からすれば、収録されるのも必然だと言えるのかな。

個人的には、振り付け動画を作ると言っていたまま実態的にお蔵入りになった「SUPERLOVERSのてーま」へのリベンジも含まれているのでは、なんて思ったり。

 

タイトルやジャケットから連想させるV系っぽさから、「UNCERTAIN 【DE】CISION」のような仕上がりになるのかと想像していたら、むしろその逆。

必要なければシーンにすり合わせることはしない、と腹を括った宣戦布告でした。

アルバムとしてのテーマ性としてはとっ散らかっているのは事実だけれど、それも含めて「捨てました」とか、「かってくれェ~」の頃のギラギラした感覚を思い出す。

当時と違うのは、何をやってもJin-Machineだからおかしくない、という免罪符を既に獲得していること。

舞台が整って、ようやく本当にやりたかった音楽がスタートするのだ、という意気込みを感じる1枚です。

 

<過去のJin-Machineに関するレビュー>

2017.12.30 ご当地個人CD

売れたくて

全日本おもしろ選手権

がんばれ! 桜、アディオス
†夏☆大好き!ヴィジュアル系†
THE BEST OF Jin-Machine(東京・埼玉・名古屋)
ホワイトデーソング
NEVER SAY NEVER
おげれつ戦国ハナクソ相撲テーマ集
ゴリラ
種まき蔵
さよなら†黒歴史
マグロご期待ください
ばいばい
UNCERTAIN 【DE】CISION
バーニング俺ファイヤー
ビジュアル戦隊バンド麺~BOX SET~
漆黒の舞踏会
クリスマスおわっちゃった
さよならアキラメロン
かってくれェ~
-MEMBER-