MONSTER GIRL/MIMIZUQ
1. MONSTER GIRL
Vo.森 翼さんが加入しての第二弾となったMIMIZUQのデジタルシングル。
Ba.seekさんがコンポーズを担当した本作は、ファンタジックなポップチューンに仕上がっていました。
彼の楽曲としては、珍しい曲調かなと思うものの、なるほど、森さんの甘い歌声には良く似合う。
ダンサブルな要素を持ちつつ、ほんのりと切ない、"ナミダミュージック"の真髄を見たぞ、といったところでしょう。
印象的だったのは、生のバイオリンによるやわらかさ。
バンドサウンドにこだわるのであればギターソロを挿入したくなるところにも、バイオリンの深みのあるフレーズを織り込んでいて、何よりも世界観を重視する彼ららしいアレンジですね。
本当に森の中にいるような幻想的な雰囲気を味わっていると、いつの間にやら、メルヘンチックな物語の中へ没入してしまう。
こういう楽曲があるから、硬質なロックサウンドも映えるわけで、今後制作されるであろうアルバム作品なども楽しみになってきます。
また、本作は、ライブで聴くよりも、スマホで聴く機会が多くなった音楽シーンの潮流を踏まえて、あえて音数を減らしているとのこと。
長年バンドで活動しているからこそ、難しい考え方の転換だったと推測しますが、逆に考えれば、このチャレンジ精神や柔軟性があるから、第一線でバンドを続けてこれたのだよな、と。
やわらかなサウンド。
変化に適応したアレンジ。
ふたつの意味で、柔軟性を感じさせるナンバーでした。
<過去のMIMIZUQに関するレビュー>