Tic-Tac/MIMIZUQ
1. Tic-Tac
新体制初音源となるMIMIZUQのデジタルシングル。
Vo.TAMAさんの脱退を受けて、約1年、ヴォーカルレスでの活動を続けていた彼ら。
二代目ヴォーカリストとして、シンガーソングライターの森 翼さんが加入して、いよいよ第二期の始動となりました。
名前が森 翼という時点で、MIMIZUQというバンドにおいて、これ以上ないと言える人選。
甘い歌声に、ファンタジックな楽曲。
音楽性という意味でも、親和性が高いのではないでしょうか。
発表された「Tic-Tac」は、幻想的なアレンジを施したポップチューン。
軽快なリズムで、キャッチーに展開される一方で、マイナーコードに抜けて切なさを強調したメロディが、"ナミダミュージック"を提唱するMIMIZUQの世界観ととてもマッチしています。
やわらかさのある翼さんの歌声は、前任であるTAMAさんと大枠としては近いスタイルとも言え、それでいて独自の個性も持ち合わせている印象。
伸びやかに歌い上げるラストの場面などでは、彼だからこそ、といった力強さも見られますね。
どこか、自然の神秘を感じさせる牧歌的な雰囲気をもたらしているのが面白いなと。
サウンドとしては、キラキラしたシンセを多用しているので、アナログ感はまったくないのだけれど、スローなストリングスや、耳馴染みの良い鍵盤の音など、どうしてか自然の豊かさを連想させるのですよ。
フロントマンの交代というアクシデントを乗り越え、大きな化学反応を見せつけてきた形。
まだ新体制第一弾で、すべてを披露したわけではない中、次なる展開が楽しみになります。
改めて、彼らに注目しなければいけないな、と唸らされた1曲。
<過去のMIMIZUQに関するレビュー>