Gothculture -Reunion-/David
1. Gothculture -Reunion-
2. 言霊 (Gothic Unplugged Ver)
3. Gothculture -断章- (Instrumental)
"Gothculture" プロジェクトのThird Actとしてリリースされた、Davidのシングル。
折り返しとなる第三弾、本作のテーマは"Reunion"。
攻撃性を武器に攻めていた前作、「Gothculture -断章-」とは打って変わって、壮大なバラードが届けられました。
序盤は歌謡曲テイストが強いのですが、徐々にサウンドに華やかさや荘厳さが加わる、ドラマティックな展開。
世界観に対して、アレンジは比較的シンプルに仕上げてきた印象ですね。
エゴイスティックに余計な色を足してしまうのではなく、わかりやすく、聴きやすくを意識しており、その分、単調にならないように構成にこだわったといったところでしょう。
そのアプローチは、「言霊」のアンプラグドヴァージョンにも効いているな、と。
作品構成は6部作の中でフォーマット化しているからとはいえ、結果的にしっとりした楽曲が続いてしまうのは事実。
どちらかと言えば、リアレンジとなる「言霊」のほうがディープに潜っていくような側面があるため、バラードが続く中でのメリハリをつける意味でも、「Gothculture -Reunion-」は、シンプルイズベストを地で行く楽曲なのです。
もちろん、シングルとして寄せたから世界観が薄まったなんてことはなく、むしろ、2曲をすっきり聴かせることで、没入度合いは高まったと思えるほどですよ。
「Gothculture -断章-」のインストヴァージョンの位置づけは難しいのですが、バラードが続いた後に、がっつり激しいインストチューンが流れてくるのも面白いと言えるのかも。
あえて1枚ズラして、前作のインストヴァージョンを入れているのも、こういった化学反応に期待してだったりして。
シングルはデジタルリリースへとシフトしている昨今、CDをじっくり聴く意味を考えさせられる1枚。
<過去のDavidに関するレビュー>