Gothculture -Nightimage- / David | 安眠妨害水族館

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Gothculture -Nightimage-/David

 

1. Gothculture -Nightimage-

2. Rituals(Gothic Unplugged Ver)

3. Gothculture -序章-(Intsrumental)

 

3周年を迎えて再始動となったVo.SUIのソロプロジェクト、David。

本作は、新たなコンセプト"Gothculture"に沿って制作されたシングルです。

 

2020年は、1年を通して統一のテーマを設定し、そのストーリーを紡いでいくことを発表。

6部作となる予定であり、なかなか壮大なプロジェクトになりそうですね。

この「Gothculture -Nightimage-」は、その第一弾。

表題曲を含む、3曲を収録しています。

 

表題曲である「Gothculture -Nightimage-」は、様式美を重視したクラシカルなナンバー。

クワイア風のコーラスが象徴する神秘的な導入、掛け合いによってハードさを打ち出すBメロ、流れるようにメロディアスに展開されるサビ。

場面ごとに表情が変わっていくので、無理に歌詞を追わなくてもドラマティックな世界観を汲み取ることができるのかと。

まずはストーリー性に重きが置かれており、コンセプト作のスタートとして、チャレンジよりもクオリティを高めるアプローチを取ったのは正解でした。

 

中世ヨーロッパをイメージさせる楽曲構成に、バックグラウンドにある宗教観を想定しながら描かれた歌詞。

これを朗々とオペラティックに歌い上げるスタイルも含めて、しっかりとDavidとしての王道を示しているのもポイントでしょうか。

第一弾からここまで詰め込んで最後まで持つのか、と驚くほどにインパクトも残していきます。

 

アンプラグドバージョンとして収録された「Rituals」は、限定シングルとして発表されていたナンバーのリテイク。

ピアノの音色を中心に据えた、壮大なバラードに仕上がっていました。

これはこれで、もとのメロディの良さを再発見するとともに、クラシカルな世界観を助長する演出にもなっていたのかな。

最後の「Gothculture -序章-」は、コンセプトを提示する目的で先行配信されていた楽曲。

インストでの収録となっていますが、紐解いておきたい複雑な展開や、物語での位置づけ等、重要な1曲であることは間違いなく。

 

アレンジ違いとはいえ、発表済の楽曲が多いのをどう見るか。

少なくとも、「Gothculture -Nightimage-」だけのために定価2,200円というのは、さすがに割高感がある。

「Rituals」のオリジナルを聴いていない等、+αで価値を見出せるのであれば、といったところでしょう。

 

とはいえ、連作の第一弾を聴かないというのも、なんだかもったいない気がしてしまう。

クオリティは低くもないだけに、現物を手元に置いておきたいリスナーは、早めに聴くことをおススメしますよ。

 

<過去のDavidに関するレビュー>

創生録Ⅱ~Fearless Scenario~

FUNERAL PROCESSION(DEMO VER)

Requiemage -Another Edition-

創生録 I ~Birth and Confession~