シャンプー☆プロカリテ2018 / TЯicKY | 安眠妨害水族館

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シャンプー☆プロカリテ2018/TЯicKY

 

1. シャンプー☆プロカリテ

2. それでも世界は変わらない

3. シャンプー☆プロカリテ with YURAサマ&Lida(Dacco)

4. シャンプー☆プロカリテ with 栗山″H∧L″ヰヱス(マイナス人生オーケストラ)

5. シャンプー☆プロカリテ with 高崎”ヘラクライスト”竜爾(GRAND TEMPTETION/Red project)

6. シャンプー☆プロカリテ with 唯&春(umbrella)

7. シャンプー☆プロカリテ with アノコロイド・ノビタ(ex.遺伝子組換こども会/ハイパーポケット)

8. シャンプー☆プロカリテ with Ricky(DASEIN/RIDER CHIPS)

9. シャンプー☆プロカリテ with 瑞獣(BA BLACK BATTLE QUAKE/霞鳥幻樂団)

10. シャンプー☆プロカリテ with 谷 琢磨(実験台モルモット)

11. シャンプー☆プロカリテ with 天外冬黄(Unlucky Morpheus)

12. シャンプー☆プロカリテ with TAMA(CASCADE)

13. シャンプー☆プロカリテ with featuring16&あっつtheデストロイ(Jin-Machine)

 

TЯicKYによる、株式会社ウテナ公認のシャンプーソング。

歌い続けて約10年、遂にシングルカットとなりました。

 

ピコピコ感を残しつつ、ザクザクとしたバンドサウンドを強化。

音質面での向上に加え、アレンジ面でのレベルアップも感じ取れます。

編曲に携わったのは、Jin-Machineのギタリストであるマジョリカ・マジョルカ・マジカル☆ひもりさん。

トラックを外注して新たな息吹を吹き込もうとする試みは、この「シャンプー☆プロカリテ」に絶対的なアイデンティティを持っているからこそ、相乗効果をもたらしていると言えるでしょう。

 

加えて、ジャケットデザインは、ex-遺伝子組換こども会の裏さんが担当するなど、他にも縁のあるアーティストが大集合。

その極みは、何と言っても10トラック連続で畳み込まれる、「シャンプー☆プロカリテ」のデュエット大会ですね。

Daccoのお二人、マイナス人生オーケストラのH∧Lさん、高崎”ヘラクライスト”竜爾さんに、アノコロイド・ノビタさん、Jin-Machineの閣下&あっつさんまで集まって、ノンスタ界隈の同窓会的な雰囲気。

また、umbrellaの唯さん、春さん、RickyさんにCASCADEのTAMAさんといった、"その人にこれを歌わせる!?"というサプライズ人選もあり。

バラエティ性を広げていくのであればと、瑞獣さんや、谷琢磨さん、天外冬黄さんは、他シーンから強烈な個性を運んできています。

 

そんなわけで、企画としては大インパクト。
1枚を通して聴くだけで、ノイローゼになりそうなぐらいに耳にこびりつきますよ。
デュエットについては、谷 琢磨さんが実に女声的に可愛らしく歌ったあとに、天外冬黄さんが男声顔負けの力強さで同じ楽曲を歌い上げる倒錯的な並びや、DaccoやJin-Machineによる賑やかしに振り切れた構成にも面白さを感じました。
こうして色々なアーティストに歌われているのを聴いてしまうと、代表曲としての位置づけが確固たるものになっていくようです。
 
ひとつ課題をあげるなら、トラックは全部同じものとなるため、さすがに後半は飽きてくることか。
後半に個性派を詰め込んで、衝撃が薄れないように工夫はしているのですが、どうしても慣れが先行してしまう。
そこまでこだわるとコスト的に難しいのはわかるのだけれど、アレンジも含めてゲスト主導で再構築し、「シャンプー☆プロカリテ」トリビュート的な内容に仕上がっていたら、1曲だけで刺激を与え続ける奇跡の作品になっていたのかもしれません。
 
なお、12トラックの表題曲に挟まれたカップリング曲「それでも世界は変わらない」は、切なさを帯びたメロディアスポップ。
この中に入ると地味な印象は出てしまうが、まったくタイプが異なる楽曲を持ってきたのは良かったかな。
会場限定シングル「あたしはモブ子」のアンサーソングとなるようなので、併せて聴いてみたいところです。
2曲で2,000円ととるか、13トラックで2,000円ととるか、価値観が試される1枚。

 

<過去のTЯicKYに関するレビュー>
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