2/13。上智大学理学部数学科の試験日。

 

J君は上智は申し込んでいないため、sadounivは単身四谷へ向かった。

 

試験の内容は正直あまり覚えていないが、

 

上智らしく、英語がすこぶる難しかったような記憶がある。

 

そして確か、英語と数学の2科目受験であった。

 

数学科を目指しているくせに、数学を完全に捨て科目にして、物理に全力投球していたsadounivにとっては明らかに不利だった。

 

手ごたえは無し。

 

失意のまま、四谷を後にし、夕方頃に街中でJ君と合流した。

 

J君は慶応の志望度が高く、東大足切りとなったsadounivの第一志望も慶応にすげ替わっていたので、

 

事前に会場下見をしておこう、ということになったのだ。

 

日が暮れつつある時間帯に、2人は日吉に向かい、慶応義塾大学の入り口を確認する。

 

帰りに駅前で夕飯を食べた。

 

ここでも願掛けと称して、"カツ"カレーを食べた。

 

この願掛けは、王道すぎるからだろうか。

 

J君は特に苦笑いはしなかった。

 

その後、品プリに到着し、部屋で一息をついた。

 

当たり前だが、部屋の湿気はなくなっており、冬の外気と同様に、カラカラに乾いていた。

 

窓に結露はなく、「3枚のお札」は床に落ちていた。

 

 

 

なんてこった。縁起が悪い!

 

とりあえず、既に"終わった"東大と上智のお札は、バッグにしまい込んだ。

 

再び風呂に熱湯を注ぎ、部屋の湿度を上げ、結露した窓に

 

のお札を貼りなおしたのであった。

 

一生懸命お札を窓に貼り付けるsadounivの背中に、

 

J君の冷たい視線が、冬の佐渡、日本海から吹き付ける吹雪のごとく、突き刺さるのであった。

 

 

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~~目次~~

まえがき

1.高校生sadouniv

2.センター試験

3.願書

4.いざ、東京

5.東京

6.直前期の勉強と「和田秀樹本」

7.数学ガン捨て作戦

8.風邪をひく

9.横須賀を出る日

10.2/12品川プリンスホテル

11.東大足切り

Now>>12.上智大学

Next>>13.慶應義塾大学

14.私大受験 中休み

15.早起きの誓い

16.高田馬場

17.早稲田大学

18.帰島

19.戦いの後

20.そして合格発表