まずは、今日の1枚。1991年8月のロシアから。
本シリーズに合わないから・・・と未公開となっている写真がそれなりにたくさんあります。
それらをこの場所で1枚ずつ公開します。
これは、ある有名な建物の中の壁画です
どこでしょう？
答え：赤の広場の聖ワイリイ大聖堂の内壁
中も美しかったです！
1991年8月ロシアがソビエト社会主義共和国連邦
(ソ連)と呼ばれていた頃のこと。
「ゴルバチョフ大統領が暗殺された。戦争が始まる」と噂され、街中には戦車が待機、軍隊が導入され、ソ連崩壊へとつながるクーデターが起きた、あの日（8月19日）、私はモスクワにいました・・・。
”最後の最後の”ソビエト時代のロシアを旅した時のお話です。
※ このシリーズは、2020年6月から週に1回のぺースで投稿した記事をリメイクしたものです。
1) なぜ、今さらソ連!? ロシア旅？「その場で飲んでください！」
こんな時になぜロシア？と言われる方もいると思います。それはこの号に
3) 出発前から面倒くさい！➀
4) 出発前から面倒くさい！➁
10)ソ連の買い物事情➁「品薄の肉が腐っても、定時で帰ります」
13）ソ連時代の「赤の広場」とセスナ機で乗り入れた少年ルスト
15)恋人はアメリカ人！
16）キャビアで稼ぎます！
18）ソ連旅で私がおかした最大の失敗➁ 「次の列車は、2日後です！」
19）ソ連旅で私がおかした最大の失敗③ お金がどんどんなくなっていく
21）ソ連旅で私がおかした最大の失敗⑤「ここは外国人専用エリアです」 |
23) これも、使えない！
25) ソビエトの食事情➁ アイスクリーム売り、ピロシキ売り
26) 新婚カップルがやってくる場所
27） この国は、いつか崩壊する！➀「4時間後の飛行機に乗ってください」
30） 空席は来週までありません！
31） オフィスの床で寝てください！
33） まさか？肝心なものがない！
インツーリストの発券ミスによって、帰国が1日早まった
納得がいかないまますべての予定を切り上げ、大急ぎで荷物を詰め、空港に向かったが、間に合わなかった。
市内のあちこちに通行禁止令が出ており、大回りして空港に向かったのだから、仕方ない。
そもそも、悪いのは、インツーリストだ！
なのに、なぜ私がこんな目に遭わなくちゃならないの？
空港は、モスクワを離れたい人たちでごった返していた。
「ゴルバチョフ大統領は暗殺され、間もなく戦争が始まる！」
という噂でもちきりだった。
ただですら、情報が届かない国だった。
緊急事態下において、正しい情報を入手する術など誰にもなかった。
この日、ソ連国内では「くるみ割り人形」が繰り返し放送され、通常のテレビ番組は放送禁止となっていたと後で知った。
そんな中、
「来週まで空席はない」
と伝えられた。←月曜日に！
私は途方に暮れた。
しかし、「戦争が始まる」のなら、一刻も早くこの国を出なければならない
その日のホテルはとってあったが、空港のインツーリストのオフィス床で一夜過ごすことになった。
インツーリストのミスなのに、ホテル代は返してもらえない、正しい航空券(翌日の8月20日発)はもらえないという状況に憤慨していた。
が、しかし、
今はとにかく、この国から脱出することを第一に考えよう。
「できない」ことにフォーカスしたところで、物事は好転しない。
翌朝5時半から空席を探した。
その10時間20分後、オーストリア航空オフィス。
我ながら、よく粘ったものだ！と思う
バブリーな時代。二十歳そこそこからカードはゴールドだった。
理由？「だって、ゴールドのほうがおしゃれでしょ？」( ´艸｀)
そんな時代だった←同世代以上の方なら、頷いてくださる( ´艸｀)
私はクレジットカードを差し出した。
日本初のプラチナカードが発行されたのが1993年。
1991年当時ゴールドカードは輝きを放っていた。
そんなゴールドカードだが、日本では簡単に作れた。
バブルでしたもの！
しかし、世界的には「ゴールドは、それに見合うべきステータスの人が持つカード」という認識だった。
28万円なんて大したことないわ！
ここは、涼しい顔をして決済処理を待つべきところだ。
今更「ちょっと考えたい」なんて言っている時間などない。
30分後に飛行機は離陸するのだ。
(心の中・・・)
さっき送ったファックス、ちゃんと日本に届いているかな？
この28万円補償してもらえるのか？
してもらえるよね？
だって、発券ミスをしたのはインツーリスト
そのせいで、私は足止めをくらっている。
いくらソ連でも、”大統領が暗殺され”暴動が起こっているモスクワに何日も待機せよなんて言わないよね？
いや、言うでしょう
なんとかしてくれるよね？
いや、今までの経緯からすると、それは甘い期待だ。
アエロフロートに空席が出るまで何日も待機したら、仕事で信頼を失いかねない
ただですら休暇という休暇を総動員して21連休を創り出し、ソ連にやってきているのだ
だいたい空席が出るまでの間、私はどこに泊まれば良いのだ？
発券ミスをしたインツーリストが費用を負担した上でホテルを用意すべきだが、果たしてそんなことしてくれるのか？
しないだろう。
ここで寝泊まりせよと言い出しかねない
1991年頃のオフィス：単なるイメージです
やっぱり、ここは自腹を切ってでも帰るべきところだ。
これで、いいんだ！
決済処理を待ちながら、自分がしたことは正しいと言い聞かせた。
決済処理機は、もちろんこのタイプ。
決済処理が済むと、地上職員に導かれるままに猛ダッシュで出国手続きを済ませた。
そして、晴れて機上の人となった。
＼(^o^)／
で、28万円は？
28万円はどうなったの？
そうでした！
そのための記事でした
28万円は帰国後所定の手続きをとった上で全額補償してもらえました＼(^o^)／
新潟ー名古屋のANA便が未使用のままボツとなり
成田から名古屋までの交通費が自己負担となりましたが、そのくらいなら誤差範囲と考えました。
だって、
無事に帰ってこられたのですもの＼(^o^)／
何気にアエロフロート便がオーストリア航空便に化けたし・・・
(経験を積んだ今の私なら、ボツとなった新潟‐名古屋の航空チケット代相当額か成田‐名古屋間の移動費のいずれかも請求するでしょう。名古屋発着分の代金はすべて支払い済だったのだから)
ということで・・・
終わりよければすべて良し！
ということでソ連時代のロシア旅、幕を下ろします！
ソ連時代のロシア編は、
もしかしたら「不幸なエジプト記」以上に不幸だったかもしれない。
しかし、それを感じる感覚すら麻痺してしまっていた。
あの時代の、あの日、
まさにソ連が崩壊しようといていたときにいたのだから。
秘密のヴェールに包まれた国
なんだかよくわからないけど、「怖い」国といわれたソ連。
だからこそ？この国を自力で歩いて見て回りたい！と思いました。
31年前のお話です
「その気持ちわかる～」と言う方も、
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