付加価値の計算
付加価値の計算式が色々ありますが、どれがいいですか?
そうですね、付加価値額」の計算式は色々あります。
(日銀方式): 付加価値=経常利益+人件費+金融費用+租税公課+減価償却費
(経産省方式): 粗付加価値=実質金融費用+当期純利益+人件費+租税公課+減価償却費
(中小企業庁方式): 加工高(粗付加価値)=生産高-外部購入価額
(財務省方式): 付加価値=役員報酬+従業員給料手当+福利費+動産・不動産賃借料+支払利息割引料+営業利益+租税公課
使用目的からいうと、引き算で算出して方が社員に説明しやすいでしょうから、
(中小企業庁方式): 加工高(粗付加価値)=生産高-外部購入価額
がよいと思います。
付加価値基準
ホームページ「評価の疑問 」の「これからの賞与 」の「いろいろな成果配分方式」で、付加価値基準がおすすめなのは、どういう理由からでしょうか。
成果に対する配分ということで、「企業の成果」という観点から見れば、営業利益が一番ふさわしいと思います。
ただ、営業利益で考えた場合、役員報酬や減価償却など従業員の努力と関係しない項目も反映してしまいます。
その点、付加価値であれば従業員の努力がストレートに反映するので良いであろうという意味です。
それをもう一段階進めて、「付加価値額-社員管理可能経費」で基準を作るのがもっとよいと思います。
残業の削減方法
残業を削減したいのですが、何か良い方法はないでしょうか?色々検討しているのですが、
① マネージャーの意識が低い。
② 賞与などに反映しようと思っても、「賞与よりは残業を多く欲しい」という意見が多い。
③ 必要な残業と不必要な残業が見分けられない。
という状況で困っています。何かアドバイスをお願いします。
難しい問題ですね。特効薬はないと思いますが、次のように地道に対応することが必要でしょう。
1. 残業のルールを明確にする。
残業の必要な時どのような手順で残業の指示・申請・承認を誰が行うのか
2. 行った残業に対しては必ず残業代を支払うことを明確にする。
行ってしまってから、後で残業時間や金額をカットするのは絶対ダメ。(法律上はもちろん、この後記述する残業削減の対策上の悪影響を与える)
3. 管理職に対して、部下指導や部下の管理、仕事の管理など、管理職としての役割を自覚させ、またそれを実行するための方法を教育する。(時間がかかるが継続して実施する)
仕事の与え方や残業管理を徹底させ、必要のない残業はやらせないことを実行させる。さらに、必要な残業を仕事の配分方法の改善や部下指導により減らすようさせる。
4. その上で、管理職に対して、残業を減らすことが自分たちにメリットがあるような仕組みを導入する。
部門内の残業時間の削減目標をとか、単位時間当たりの仕事量の向上を目標にし、達成すると評価がよくなる仕組みにする。これは教育とセット行って意味があるのであり、教育せずにただ評価に反映するでは、逆に反発を招くことがある。
5. 残業時間を減らした方が自分にメリットがある仕組みを導入する。
時間短縮のための改善案や工夫を推奨し、評価(お金)に反映する。
部門やグループとして時間短縮や残業を削減したら、評価(お金)に反映する。
6. 評価制度と業績連動賞与の導入により、業務改善をして残業を減らし会社の業績をよくすれば、結果的に自分の収入も増えるということが、目に見えてわかるようにする。
残業を減らすことが労使ともにメリットがあるということをわかるように教育する。
部門特性を考えた目標設定
部門の特性により目標項目の内容やゴールが違ってくる。少なくても、ラインとスタッフでは求めるものが違うので、目標設定もその辺のところを考慮して設定する必要がある。
ライン部門とスタッフ部門の違い
1.Goo辞書による意味
(ライン部門) 企業で、生産・販売など直接的な活動に関する部門。
(スタッフ部門) 企業組織で、製作・販売に直接携わらず、その企画・助言・補佐を行う間接的部門。
2.業績指標
(ライン部門) 組織としての最終業績指標を売上や利益などの数値で明確に捉えることができやすい部門。
(スタッフ部門) 組織としての最終業績指標を数値で捉えにくい部門。
3.業績責任
(ライン部門) 利益責任、部署によっては収益責任
(スタッフ部門) 部門として費用責任、会社全体の業績責任
4.業績目標と遂行目標
(ライン部門) 部門単位での業績(最終成果)が明確であり、また、業務遂行の結果がストレートに業績に反映されるので、業績目標のウエイトが大きくなる。
(スタッフ部門) 部門の業績(最終成果)が判定しにくいため、会社全体の業績に対する責任と、それを達成するための遂行目標のウエイトが大きくなる。
目標の難易度
HPの「目標管理カード 」の例を見ますと、目標の難易度を設定するものと設定しないものとがありますが、目標の難易度は設定した方がよいのでしょうか?
目標管理において、その目標の難易度を設定するかどうかは、各企業の考えによります。どちらでもよいと思います。
ただ、難易度設定という考え方を入れると、その設定の基準が必要になります。
昔のチャレンジ加点主義の目標管理で動機づけが目的の目標管理であれば、若干ファジーでも運用できましたが
報酬決定の根拠となる目標管理ではファジーというわけにいきません。目標の達成度評価以上に、難易度設定の基準と設定の仕方が難しくなります。シンプルな制度に逆行します。
私は、職務給(職務等級制)を採用することを前提に、難易度を考えない方がよいと思います。その仕事(目標)をするということで、職務等級(職務給)が決まっているのだから、難易度設定は必要ない、ということです。もちろんケースバイケースですが。
業績目標と数値目標
HPの「部門目標と個人目標の関係 」の「目標の体系図」に、数値を割り振った場合は業績目標に、手段を割り振った場合は遂行目標になるとあります。しかしながら、業績目標であっても、定量的な目標と定性的な目標がありますので、一概に「数値の場合は業績目標」と言えないように考えますが、どのように考えればよろしいでしょうか。
確かに、 業績目標において、定量(数値)目標になることもあれば、定性目標になることもあります。 遂行目標についても、定量(数値)目標になることもあれば、定性目標になることもあります。 したがって、数値目標=業績目標ということではありません。(ご指摘の通りです)
1.業績目標
・ 到達基準であり、結果を示す目標になる。
・ 実行内容ではなく、実行した結果を示す目標になる。
2.遂行目標
・ 遂行基準であり、実行内容を示す目標になる。
・ 実行内容を「いつまでに~~を、この水準で完了する」というような目標になる。
3.定量目標
・ 達成水準が数値化された目標であり、客観的に判定することが出来る目標。
4.定性目標
・ 達成水準を「どのような状態になった時に、達成されたのか」を質的に表現した目標。
ホームページの記載についてですが、
部門目標と個人目標(ブレークダウン)の説明をしている内容ですが、 基本的に部門目標は業績目標であるという考えです。
営業なら売上や粗利、製造なら生産性や不良率の低減、人事なら「新人事制度の導入」という遂行目標ではなく、そのような方策によって、例えば、労働生産性の向上 というような業績目標を想定しています。
したがって、部門目標は数値になっているなっていないに拘わらず(実際には数値になると思いますが)業績目標であり それを数値の形でブレークダウンした目標は業績目標、 その数値を達成するための手段の形でブレークダウンした目標は遂行目標になると説明しています。
数値目標だから業績目標ということではありません。部門目標は業績目標を設定するべきであり、それをブレークダウンした場合、
・ そのまま数値を分割した場合は業績目標
・ 手段方法まで分解した場合は遂行目標 という意味です。
また、これはご質問とは関係ありませんが、 すべてとはいえませんが、業績目標(結果を示す目標)はやはり数値目標にすべきですし 遂行目標(実行内容を示す目標)はムリに数値にしないほうがいいです。
ムリに数値目標にすると、
・ 数値化しやすい目標ばかり設定され、数値化しにくい重要な目標が欠落する。
・ 数値化するために、内容や効果よりも単純な回数や件数を目標にしてしまう。
という問題が出てきます。
被考課者訓練
人事制度は何よりも運用が大事であり、その運用の中心となるのが人事考課である。人事考課を公正に行い、納得性を高めることが、人事制度の機能的運用に結びつく。
そして、その納得性を高めるために行われるのが「考課者訓練」である。「考課者訓練」とは、評価する人たちを対象に、人事考課のルールや評価基準などを事例研究を交えて勉強してもらう教育研修であり、人事考課の適正な運用には不可欠なものである。
これはこれで効果はあるが、実はもっと効果的な教育研修がある。それは「被考課者訓練」である。「被考課者訓練」とは、評価される人たちに、人事考課のルールや評価基準などを勉強してもらう教育研修である。
「被考課者訓練」がなぜ効果的かというと、次のような理由が挙げられる。
① 評価される人が人事考課のルールや基準を知っていることで、評価結果だけでなく評価の理由(過程)が理解でき、仮に評価結果が悪くても納得できる。
→評価される人が人事考課のルールや基準を理解していないと、評価結果だけで感情的になり、仮に正当な評価であっても納得できない。
② 評価される人が人事考課のルールや基準を知っていることで、評価する方も今まで以上にしっかり勉強して、ルールや基準通りに実施するようになる。
→評価される人が人事考課のルールや基準を理解していないと、評価する方も気を抜いて、一生懸命勉強しない場合も出てくる。
③ 評価される人が人事考課のルールや基準を知っていることで、事前に努力できるし、評価結果も納得できる。
→評価される人が人事考課のルールや基準を理解していないと、どのような努力をすれば報われるのかがわからず、また、評価結果についてもなぜそのような評価になるのか納得できない。
などなど、「被考課者訓練」には、メリットがたくさんある。
最近は民間企業だけでなく、社会福祉法人、医療法人、国立大学法人、県庁や市町村役場などでも人事考課は実施されている。(当然考課者訓練も実施されている)
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退職金支給について
入社当時は社員も多く就業規則がありました。確か、退職金の記述もあったように思います。ただ、今は社員も少なく(10人以下)、就業規則も見当たりません。社長も変わり、退職しようと思っていますが、新社長から退職金は出ないといわれました。過去の退職者はもらっている(会社名義ではなく、前の社長個人として)現実があります。本当に退職金は出ないのでしょうか。
退職金の件ですが、難しい状況ですね。
退職金は、「支給するという規定がある場合に規定通りに支給せよ」ということであり、 退職金そのものの支給を義務付けているものはありません。
退職金支給の根拠になる規定(この場合は就業規則)がないのであれば、支給する必要はない ということになります。
ただ、
1.以前提示された就業規則には退職金の規定があった。
2.実際に過去の退職者には支給されている。 (会社名義か経営者個人かは他の従業員にはわからないことであり、支払われてという事実がある。)
ということであれば、それを根拠に、支払い義務が発生する可能性があります。
労働基準監督署に相談されたらいかがでしょうか。
追伸
過去に支払った退職金が、退職金ではなく、 前経営者の善意として、例えば「個人的な慰労金」という形で支給されており、 他の従業員も退職金ではなくて、前経営者の善意ということを知っている場合は 新しい経家者にその善意を強要することは出来ないでしょう。
現実的とは
経営者の方と話をしていると、「よく現実的に考えると」という言葉が出てくる。確かに現実的ということは大事なことである。それでは、その現実的とは、どのような意味なのであろう。
「現実的に」といった後、出てくる話の内容は、すぐできること、簡単にできることなど、実行しやすい方策などであることが多い。そして、困難のこと、抵抗の大きいことなど、実行しにくい方策を現実性に乏しいというような言い方をすることがある。
確かに、実行しやすい方策であれば、実行することは実現できそうである。すなわち、実行することは現実的である。しかし、目的を達成するという観点からみると、実行しやすい方策を実行しても、目的達成には全く届かないのである。すなわち、目的達成については現実性がないということだ。
逆に、抵抗の大きい実行しにくい方策は、何とか実行することで、目的達成を実現させることができるのである。すなわち、目的達成については、現実性がある、ということだ。
やはり、実行の現実性ではなく、目的達成の現実性で考えていく必要があるのではないだろうか。
知らない責任
以前の証券不祥事で、不正を細かく報告した社員が役員から「なぜ、報告するのだ」と叱責されたらしい。法律上は、知らないほうが責任回避できるような気がする。
しかし、実社会、特にビジネスにおいてはそんなことは決していえない。知らない、あるいは知ろうとしない責任は重大であり、決して許されるものではない。
顧客や部下のちょっとした変化、よからぬ前兆に気づいていながら(はじめから気づかないのは論外)知らないふり、気づかない振りをして、問題が起こってから、私は知りませんと傍観者を決めこむ。
こんな輩がまだまだ多いようだ。その上司も、知らなかったのだからしょうがない、とそれ以上の責任追及もしない。そして、知らないことはいいことだという風土が形成される。
ビジネスは法律とはちがう。ビジネスでは「知ろうとしない」ことは罪悪である。「知らなかった」ということは決して免罪符にはなりはしない。知らなくても知ろうとすることが必要であり、それが責任ではないだろうか。