被考課者訓練
人事制度は何よりも運用が大事であり、その運用の中心となるのが人事考課である。人事考課を公正に行い、納得性を高めることが、人事制度の機能的運用に結びつく。
そして、その納得性を高めるために行われるのが「考課者訓練」である。「考課者訓練」とは、評価する人たちを対象に、人事考課のルールや評価基準などを事例研究を交えて勉強してもらう教育研修であり、人事考課の適正な運用には不可欠なものである。
これはこれで効果はあるが、実はもっと効果的な教育研修がある。それは「被考課者訓練」である。「被考課者訓練」とは、評価される人たちに、人事考課のルールや評価基準などを勉強してもらう教育研修である。
「被考課者訓練」がなぜ効果的かというと、次のような理由が挙げられる。
① 評価される人が人事考課のルールや基準を知っていることで、評価結果だけでなく評価の理由(過程)が理解でき、仮に評価結果が悪くても納得できる。
→評価される人が人事考課のルールや基準を理解していないと、評価結果だけで感情的になり、仮に正当な評価であっても納得できない。
② 評価される人が人事考課のルールや基準を知っていることで、評価する方も今まで以上にしっかり勉強して、ルールや基準通りに実施するようになる。
→評価される人が人事考課のルールや基準を理解していないと、評価する方も気を抜いて、一生懸命勉強しない場合も出てくる。
③ 評価される人が人事考課のルールや基準を知っていることで、事前に努力できるし、評価結果も納得できる。
→評価される人が人事考課のルールや基準を理解していないと、どのような努力をすれば報われるのかがわからず、また、評価結果についてもなぜそのような評価になるのか納得できない。
などなど、「被考課者訓練」には、メリットがたくさんある。
最近は民間企業だけでなく、社会福祉法人、医療法人、国立大学法人、県庁や市町村役場などでも人事考課は実施されている。(当然考課者訓練も実施されている)
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