ただジイの独り言(旧:人事コンサルタントのブログ) -107ページ目

不明確な人事制度

 小規模経営のため給与体系が作りにくく、毎年の昇給・賞与の決定に基礎資料が少なく、人事評価をどのようにしたら良いの基準が見つかりにくい。今年の昇給時期が近くなりましたが、世間相場などインターネット等でどのラインを基準にしたら良いのか悩みます。

 

 会社設立後30年も存続しているわけですから、立派な人事制度(賃金制度や評価制度)があるはずです。もしなければ、これだけ存続しないと思います。

 御社には、立派な人事制度(賃金制度や評価制度)があるのです。ただ、それが明文化されていなく、社長さんの頭の中にあるだけで、他人から見えない状態になっているのです。


 ですから、社長さんの頭の中にある立派な人事制度を、他人にもわかるように明文化すればいいわけです。そして、その明文化する時に、より今後の経営環境に合うように微調整すればよいわけです。これまで業績を上げ続けてきたすばらしい実績がある現行人事制度(社長さんの頭の中にある仕組み)を無視して、全く違った新しい人事制度を導入すると、逆に混乱して業績が落ちてしまうことになります。


 賃金に関して、次の3点を見えるようにするとよいと思います。
 個人の賃金は
・ 会社の業績とどう連動しているのか
・ 自分の評価はどうなっており、その評価とどのように連動しているのか
・ 自分の役職や等級、(場合によっては年齢や勤続)などとどのように連動しているのか

 とうことです。


 まず、会社の業績がよくなると、個人の給与や賞与がよくなるということを見えるようにすることが必要です。
 今までもそうだったと思いますが、それを見えるようにすることが必要です。そうすれば、会社と社員は共通の目標を持つことになります。

 世間相場も大事ですが、我が社の業績との連動をわかるようにすることが大事です。
また、給与に関してはいくら昇給させるかではなく、いくら支払うのかという総額で考える方が大事です。


 個人の評価については、次のことを明確にするようにします。
  その人、その立場、役割の担当者に対して、どのような成果を上げてほしいのか、また、そのためにどのようなことをして欲しいのか、この2点です。私はこれを期待成果と期待行動と言っていますが、この2点を各役割について明確にすることが大切です。


○ 期待成果 (期待通りの成果を出してほしいという期待です)
 どんな成果を出して欲しいのか、明確にすればよいわけです。
  営業数値や生産性、不良率など仕事の結果について、評価するようにします。


○ 期待行動 (期待通りに業務を進めて欲しいという期待です)
 その仕事をどのように進めて欲しいのか、 どのよう仕事ぶりがよいのか明確にすればいいんです。
  これは文章で表現することになりますが、 後から判定できるように、表現に気をつける必要があります。
  また、これは職種によって異なりますので、職種ごとに作るとよいと思います。


 その他、必要であれば、勤務態度に関する項目を入れるとよいと思います。

 評価に仕方については、評価をする人はもちろん、評価される人にも考課者訓練を行って評価ルールや基準の共有化をかかります。


評価される人にも基準やルールを公開することで、評価する方も安易にできなくなり、妥当な評価をするようになります。

 ホームページの成果連動型人事制度の作り方に順を追って解説していますので、参考にしてください。
http://www.sabcd.com/02jinnji/index.htm

また、具体的な評価シートや賃金表を収録した「成果向上型人事制度の作り方マニュアル」もあります。
http://www.sabcd.com/80jinji/tukurikata.htm

以上、よろしくお願いします。

 

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ベーブ・ルース効果

 ベーブ・ルースは他の野球選手と同じように、多くのアウトを取られたにもかかわらず、ホームランの力で偉大な打者と評価されている。(三振1330個、ホームラン714本、打率.342)

 

 転じて、小さなヒット(成功)を重ねることもよいけれど、それだけでは大きな評価には結びつかない。時には大きなホームラン(大きな成功)を狙うことが必要だ。

 

 さらに、拡大解釈すると

 小さな失敗を恐れて、大胆な行動をしないと、小さな失敗が失点になってしまうが、小さな失敗を恐れずに、大胆な行動をしていると、小さな失敗は失点にはならない。

 

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結果とプロセス

 結果とプロセスについて、それぞれ「よい」「悪い」の2通りを考えた場合、次の4つの組み合わせが考えられる。


① 結果がよい、プロセスもよい → 当然の成功
② 結果がよい、プロセスは悪い → まぐれ
③ 結果は悪い、プロセスはよい → 不運
④ 結果は悪い、プロセスも悪い → 自業自得


 その組織の中で、まぐれでも結果のよい方がよく評価されるのか、たまたま結果は悪くてもプロセスのしっかりしている方がよく評価されるのか?

 あるいは、「運も実力のうち」と考えるのか「運はいつまでも続かない」と考えるのか。


 この辺をしっかり議論して、その組織として明確にすることが大事である。

 

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プロスペクト理論

 心理学者カーネマンとトヴァスキーによって提唱された、実証的な意思決定理論。


 「同じ金額であれば、利益より損失のほうが、2.5倍のインパクトを与える。利益を得た満足と損失を被った不満では、圧倒的に不満のほうが大きい。」というもの。


 その他、「利益を獲得する場合は確実性を好む、損失を被る場合は賭を好む」など、なるほどと思える内容が色々あるらしい。

 

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昇給額の計算2

 昇給を以前のように、定昇とベアによって管理することが難しくなってきています。賃金が上がることを前提とした「昇給」という言葉さえも、だんだんと使われなくなっています。


 そこで最近は、賃金体系維持分と賃金改善分に分けて管理するところが増えています。


★賃金体系維持分は以前の定昇にあたる部分で、これは賃金制度に則って昇給します。
 賃金制度策定において、組合と合意しているのでこの件については毎年組合とは交渉する必要がありません。評価がAであればいくら昇給、Bならいくら昇給と決まっているので、(賃金表や号俸表などで)評価のいい人が多ければその年の昇給が増えることもあるし、少なければ減ることもあります。あくまでも賃金体系の維持分であり組合交渉の問題ではないという考えです。
 後は、評価をしっかりするための教育をしっかりするように要望することになります。


★賃金改善分は、以前のベアにあたる部分です。これを組合と交渉して金額を決めます。
 その配分方法は一律というよりは、若年層に手厚くであったり、中間層に手厚くであったり、家族手当の子供の扶養手当の充実であったり、状況に応じて行っています。

 

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昇給額の計算

 絶対評価により昇給評価を行った場合、等級・号俸の上昇など評価如何によっては、大きな昇給原資が必要になってくると思います。しかし、実際は組合側と交渉の上で総昇給原資が決まっている時には、調整が必要になりますがどうすればいいのでしょうか。


 おっしゃる通り、昇給を平均何%とか平均いくらというような決め方をしていると、そのような問題が発生します。

対応方法としては、3つあります。


1.一つは、総原資の金額に合うように各評価段階の人数を決めてしまう方法です。
 そうすればある程度予定した(想定した)昇給金額に合わせることができます。しかし、この方法はせっかく絶対考課で評価しておきながら、最終的に相対区分で昇給が決まってしまうため、好ましくありません。


○ 好ましくない理由
  社員に順位付けをして、上位何番までがA、何番までがBという風に評価段階を決めることになり、協力するよりは足を引っ張った方がトクということになります。面接で話し合った時は点数がよくても、他の人がもっといいと評価段階が下がってしまい、
 面接で上司がウソをついたようになってしまいます。その結果、職場内で同僚同士足を引っ張り、上司との信頼関係が悪くなります。これは賞与も同じです。相対区分は好ましくありません。


2.もう一つの方法は、絶対考課で行った点数で評価段階を決めますが、その時の区切りの点数を調整して、妥当な金額になるようにする方法です。
 新制度導入時には、旧制度との調整の意味で行われますが、毎回、行うのは大変ですし、社員にも説明しにくいと思います。


3.最後の方法ですが、絶対考課で行った点数で評価段階を決め、昇給額を一旦計算します。
 そうすると、ご指摘の通り予定原資と比較して、多くなったり少なくなったりします。その差額を全員に加算減算すれば予定原資になります
。(賃金表で管理している場合は、賃金表の金額を書き換えれば予定の金額になります。)
  昔は、ベアということで多くの企業ではこのような方法で行っていました。最近は書き換えをするといっても、下方修正になることが多く、この方法を取っている企業も減っています。昇給額が多い場合は、上記の方法で通用しましたが、最近はうまく機能しないようになってきました。


★すなわち、「昇給を平均何%とか平均いくらというような決め方」をしていると、昇給額が多い場合は問題ないが、そうでないときはうまく行かないということになります。
まして、賃金表に上限を設けた場合、上限になって昇給ストップの人が出た場合、総額管理をしているとその分ほかに人に昇給に回ってしまいます。


 したがって、「昇給を平均何%とか平均いくらというような決め方」はあまり好ましくない、ということになります。最近は、このような決め方をする企業は減ってきています。では、「どうするか?」については、いずれ掲載します。

 

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事実評価の原則

 想像やうわさ話で評価していませんか?


 人事考課は、想像や推測でなく、客観的な業績や職務行動等の事実に基づき行う。


 客観的な業績や職務行動等の事実とは、次のようなものである。

 

1. 立会い、同席、同行(能力開発の達成状況などを立ち会って確かめるもの)
2. 現場(マニュアルなど達成結果そのものが形となっているもの)
3. データ(数値レベルを判定するもの)
4. 資料、メモ(企画立案などの証しとなるもの)
5. テスト、資格(各種検定試験など能力開発目標の達成の証しとなるもの)
6. 写真(現状と達成状況を比較して判定するもの)

 

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職務活動評価の原則

 仕事以外のことまで評価していませんか?


 人事考課の対象になるのは職務活動(仕事上の行動や成果)であり、私生活など職務に関係ないことは人事考課の対象にはならない。私的な行動であっても職務に影響があればその時点で人事考課の対象になる。


○ よくある事例

 課長は仕事を終えた帰宅途中で、部下I君の姿をみた。よくみるとI君は酩酊状態でフラフラである。課長は、だらしない酩酊状態の出来事を理由にI君の規律性はマイナス評価とした。


 Jさんはマジメ人間で通っているが、俗にいうネクラなところがある。ネアカな課長にとっては苦手な部下である。職場の同僚や課長が、オフタイムに飲み会や食事会に誘ってもJさんはいつも参加しない。課長はJ君の協調性をマイナス評価とした。


 K君は部内の人気者である。なぜなら、施設内での行事に非常に熱心で、特に施設内での忘年会ではいつも幹事つとめ、楽しい忘年会を演出してくれるからである。施設内の行事では常に幹事役をつとめ、職員をうまく引っ張っていくので、課長はこの点を高く評価し、リーダーとしての能力ありとみて、指導力をプラス評価とした。


○ 解説
  すべて間違い。人事考課は仕事上の行動や結果を評価するわけであり、仕事以外のことは評価の対象にはならない。I君が酔っ払って何らかの業務に支障を与えたのであれば対象になるが、ただ酩酊状態だったのであれば評価の対象にならない。Jさんもオフタイムのことは人事考課には関係しない。K君も忘年会などの行事の件は人事考課とは関係しない。

 

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記憶による評価

 偏った記憶やイメージで評価していませんか?

 

 人事考課は、考課期間内の職務行動の状況や結果に基づいて行うものであるが、その際、大事なことは、「記憶に頼る評価」ではなく「記録による評価」をすることである。


○ よくある事例

 R課長は、人事考課をする時点で過去半年間の部下の仕事ぶりを思い出そうとしたが、特にメモをしているわけでもなく、なかなか思い出てこない。思いつくのは、注意したことや叱ったことなど部下のミスや失敗ばかりである。人事考課は事実に基づくということだったので、思い出したミスや失敗の事実で評価を行った。


○ 解説
 間違いである。事実に基づいた評価をすることが大切であるが、偏った事実で行うのは大問題である。やはり、日頃から部下の仕事ぶりをよく見て、よい点いけない点を「ほめる」「しかる」の指導をするとともにメモしておくことが必要である。メモがないとイメージや考課直前のだけの考課してしまうなどいろいろなエラーが発生してしまう。

 

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逆算評価

 「こういう点数にしたい」と、自分の予想・思惑に合わせて評価していませんか?


「最初に総合点を決めて、その点数になるように個別の項目の点数を調整する」間違った評価の仕方を逆算評価という。


○ よくある事例
 人事制度に詳しいQ課長は、人事考課の総合点を計算するための考課項目ごとのウエイトを人事担当から聞き出し、部下の評価をするときは、先に総合点を決めて、その点数になるように各項目の評価点を決めた。


○ 解説
 間違いである。人事考課は処遇を決めるための点数付けではない。まして、最初に総合点を決めてしまうなど言語道断である。


 最後の点数ではなく、項目ごとの評価が大切である。

 

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