会社閉鎖時の退職金
私は一従業員です。勤めている会社が今月末を持って会社を閉めるとのことです。退職金に関して、会社サイドは「出さない」とのことですが、会社の正式な就業規則に「退職金制度」の記載があります。この場合、退職金に関してはしょうがないのでしょうか?
会社に退職金に関する規程がある場合には、その規定に則った退職金請求権が発生します。しかし、いくら権利があってもお金がなければ支払いできませんから、確保のために早く行動することが大事です。
① 自分の労働債権額がどれだけかを早く確認する。
② 会社側と協議して、早く払ってもらうようにする。全額が無理であればどれくらい払えるのか確認する。妥当な金額になるように交渉する。
③ 会社側と協議できない状態のときは、労働相談情報センターや労働問題に明るい弁護士、労働組合などに相談する。
賃金・退職金などの労働債権は、抵当権などを除き、税金、社会保険料などに次いで、他の一般債権者に優先的に確保される「先取特権」という法律上の権利がありますが、いくら「先取特権」があっても、他の債権者が進んで譲ってくれることはまずありません。事実上「早いもの勝ち」になってしまいます。
発揮能力の評価
今年度より、等級基準をこれまでの保有能力から発揮能力に変更して、業績貢献につながらない能力は評価しない制度としました。これに伴い考課の件で質問です。これまでは、成績、情意、能力の3要素で考課を行なってきましたが、基準を発揮能力とした場合、成績と発揮能力の2つとすべきでしょうか?
そうですね。成績考課と発揮能力の考課(例えば行動考課など)にするのがよいと思います。
また、考課要素に入れるかどうかは別にして、情意考課の規律性や協調性などは行動や態度ですから、発揮能力ということができます。
能力に関しては、おっしゃるように保有しているだけでは意味がないので、それを行動に結び付けたかどうかの評価がよいと思います。
「~~ができる」という能力の基準を「~~をしている、いていた」という風に目に見える行動に置き換えるとよいと思います。
職能要件書の作成方法
当社では育成型能力主義の人事制度を採用しており、しっかり運用するために、職能資格制度を作っているところです。職務調査を行いました。これを「職種別・等級別職能要件書」に仕上げたいのですが、その方法がよく分かりません。ご教授くださいませんか。
どこまで進んでいるのかわかりませんが、一通り注意点とその流れをお知らせします。
● 職能資格等級の定義について
職能資格等級をしっかり運用するためには、その等級の定義を明確にする必要があります。しかし、等級定義はあくまでも定義であり、抽象的に作ってあるため、さらに、具体的にする必要があります。この具体的にしたものが「職種別・等級別職能要件書」ということになります。
ただここで注意が必要なのは、あまり細分化してしまうと管理ができなくなり、陳腐化してしまう恐れがあるということです。
以前は細分化した「職種別等級別職能要件書(課業レベル)」を作成するケースが多かったのですが、作成に時間がかかるという点と、その後のメンテナンスが大変になる点で、最近は「まとまり課業レベル」で作成するケースが多くなっています。
下記を参考に、どの程度の大きさで作成するかを決めてください。
1. 大まかな部門別定義 部門別 やや抽象的な文章
2. 部署別定義 部署別または職種別 仕事(まとまり課業)レベル
3.職種別等級別職能要件書 職種別または機能別 作業(課業)レベル
● 上記2の作成の流れ
1.等級定義の確認
すでに作成された等級定義の内容を確認して、等級のイメージをつかむ。
2.部門別等級定義の検討
部門別の等級定義を検討する。
3.部署別等級定義の作成
さらに、参加者の部署の部署別等級定義を作成する。
4.注意点
卒業方式 「基準を満たすと上の等級に上がることができる」という基準の考え方
入学方式 「基準を満たすとその等級に上がることができる」という基準の考え方
職能資格制度では通常「卒業方式」で考える。
5.あるべき姿
等級定義や職能要件書は「会社が求める能力の期待像」であるため、現状を考慮しつつもあるべき姿で考えるものである。
6.独力でできる
能力の期待像であるため「~~ができる」ことを明示することになるが、この「できる」とは独力レベルで「できる」ことを言う。
7.要件書作成の流れ
① 職場の仕事を見つめ、職務分析における業務の大きさを確認する。
② 仕事を洗い出す。
③ 仕事のまとまりである職務を構築する。
④ 職務のまとまりである部門を構築する。
⑤ 仕事を難易度や専門性の観点からレベル区分する。
以上、よろしくお願いします。
人事考課研修の特徴
当社では課長職を対象に考課者研修を行いたいと考えております。そのため、色々調べておりますが、ホームページで御社のことを知りました。御社の研修の特徴等をお教えください。
当たり前のことかもしれませんが、その企業の人事考課制度にあわせた形で研修を行います。
人事考課制度やルールは各社色々です。したがって、事前打ち合わせにより現行の人事制度の考え方やルールを把握した上で、その考えに則った形で研修を実施します。
研修のテキストも現行制度にあわせて作成しますので、研修終了後も人事考課のマニュアルとして使用できます。
仮に、自社の人事考課制度のルールや基準が明確になっていない場合は、事前打ち合わせの中で方針に沿った考え方に整理したり、研修の中で調整したりして、人事考課制度を明確にしながら考課ルールや基準の意思統一を図って行きます。
研修の形式は、一方的な講義ではなく、質問形式の講義と演習や事例研究を織り交ぜていきますので、効果的に学習できます。
また、考課者は、管理・監督者としての意識が高いことが不可欠です。したがって、人事考課の仕方やルール基準だけでなく、必要に応じて管理・監督者としての意識を高めるための研修を併用することがあります。
さらに、人事考課力診断テストや人事考課の通信添削等を併用することで、研修効果を継続的に高めることができます。
考課用紙のサンプル
明確の賃金制度は確立されていませんが、 第一段階として、社員の能力、成果を評価するための考課表を作成したいと思います。参考に出来るフォームが御座いましたら頂けませんでしょうか。
御社にあっているかどうかわかりませんが、参考にしてください。
● 成果に関して
成果を評価するには目標管理が一番よいと思います。 各人のアカンタビリティ(成果責任)を明確にした上で、 今期どこまで行うかを事前に決めて、その達成度によって判断します。 アカンタビリティとは、何をするかではなく、それを行ってどのような成果を出すかということをいいます。
アカンタリティについて
→ http://www.sabcd.com/31mokuhyou/313mokuhyou.htm#3
目標管理カードの例は
→ http://www.sabcd.com/31mokuhyou/315mokuhyou.htm#1
● 能力に関して
能力を評価するためには、期待される能力像を明らかにする必要があります。 通常、職能要件書によって、職種別等級別に作成します。
職能要件書の例は
→ http://www.sabcd.com/01kihon/18kihon.htm#f6
能力は「何々ができる」「何々の知識がある」ということであり、実際の仕事と合わないケースがある、 (例えば、すごい知識があるけれど今担当している仕事は、簡単な仕事であるなど) また、今能力があれば、明日もあるということになり、年功的要素が強いため 最近は初級職クラスのみ対象にして、中級以上では評価項目の対象からはずす傾向があります。
● 行動評価
能力の評価の変わりに、コンピテンシー(優秀社員の行動特性)を活用しての 行動評価を行う会社が増えています。
コンピテンシーについては
→ http://www.sabcd.com/01kihon/index.htm#04
コンピテンシーを使った考課用紙
→ http://www.sabcd.com/01kihon/17kihon.htm#34
http://www.sabcd.com/01kihon/20kihon.htm#54
http://www.sabcd.com/02jinnji/34teiann.htm#20
http://www.sabcd.com/02jinnji/38teiann.htm#37
http://www.sabcd.com/02jinnji/33teiann.htm#13
以上、参考にしてください。
退職金制度の廃止
新しい会社を設立します。新しい会社では退職金制度を取り止め、退職金分を給与に含めて支給したいと思いますが可能でしょうか。
可能です。法的には退職金制度がなくとも問題ありません。
法律では、退職金の支給を義務付けてはいません。退職金を支給するのであれば、公正に支給しなさいということです。
したがって、「退職金はありません。給与の中から退職後の資金を自己責任で積み立ててください。それに見合った金額になるように、同業他社の給与よりは高い水準になっています。」ということであれば、何ら問題ありません。
しかし、採用などの問題で、「退職金は毎月の給与に含まれています。」と明文化した場合は、どのような計算でいくら含まれているのか、など明確にする必要があります。
退職金制度を制度化した場合には、労働基準法第11条の賃金に該当しますので、一方的に制度を廃止することができなくなります。また、明確な規定がなくても、退職金を支給する労使慣行がある場合は、労働者の退職金請求が認められることがあります。
過去からのしがらみがなく、全く新しくされるのであれば、「最初から退職金はない」とハッキリした方がよいと思います。
「退職金が給与に含まれるのではなく、給与を多く払うからその分を退職金に当ててください。」というスタンスがよいと思います。
賞与支給後の退職
正社員で9ヶ月真面目に働き、賞与を今月与えられましたが、もし退職するとなると、賞与は返還しなくてはいけないでしょうか。また、返還を求められた場合、応じるべきなのでしょうか?パワハラで悩んでいるのです。
会社が支払った賞与を返還するように要求するようなことはないと思います。仮にそのようなことがあっても返還する必要はありません。賞与とは過去の仕事に対する業績配分であり、将来退職するかどうかは関係ありません。
昔は、「経営者からの恩恵とか、将来への期待」などを強調する経営者もいましたが、成果主義が浸透するようになってからは過去の業績配分という考えが一般的になっています。
今回は、入社1年以下ということもあり経営者は「将来への期待」という意味をこめて賞与を支給しているかもしれませんが、心の中まではわかりませんから、過去の仕事の分として受け取ればよいと思います。
もし、本当に「将来への期待」が大きいのであれば、退職にいたらないように日ごろの対応をしっかりすべきでしょう。
仕事の配分の仕方
従業員20人の会社内で仕事のバランスが上手くいかず手一杯の人、何やってるの?という人とが出て来ています。上手く把握し配分よくするためのいい方法はないものでしょうか。
管理職の見直し評価?仕事が完璧でない人を向上させるチェックリスト?いい方法をお教え下さい。
基本的には、それぞれの部門や各人の役割を明確にすることが必要です。そして、その役割に応じて仕事を配分するようにします。役割には、期待行動と期待成果の2つがあります。
○ 期待成果 (期待通りの成果を出してほしいという期待です)
「どんな成果を出して欲しいのか」を明確にします。
○ 期待行動 (期待通りに業務を進めて欲しいという期待です)
その仕事をどのように進めて欲しいのか、 どのような仕事ぶりがよいのか明確にします。
また、管理職(仕事を割り振りする人)が、単に「仕事がうまくできればいい」とだけ考えていると、仕事のできる人に仕事が集中してしまいます。
「仕事がうまくできればいい」だけでなく、将来のために人材の育成も大事であるということをしっかり認識することが必要です。
仕事がうまくできない人にも、仕事を与え、上司がしっかり支援や指導して仕事ができるようにしていくことが大事です。
管理職には仕事の管理だけでなく、部下の管理や指導育成も大事な役割があります。
管理職の目標管理に部下育成という項目を入れて、評価に連動するようにするとよいでしょう。
相対評価について
相対評価について、質問があります。
1.相対評価の目的は序列づけといえるのでしょうか。
2.育成的な評価を行うためには、相対評価を行うべきなのでしょうか。
3.時代は変化しても日本の人事処遇の変化変わっていないと言えるのでしょうか。
1.について
それがすべてとはいえませんが、そのような意味合いはあったと思います。
2.について
育成型人事考課は絶対評価で行います。
基準と比較して評価を行い、不足している場合は指導するようにします。
相対的に社員同士を比較して、優劣を決めるようなやり方では育成には結びつきません。
3.について
年功から能力へ、能力から成果へ、あるいは能力から職務や役割へと変わっていると思います。
働く人の価値観が変わっていますから、当然それに応じて変化するものと思います。
評価の仕方も、以前の相対評価から絶対評価に変わっています。
職場構想と職場目標
職場構想と職場目標の違いはありますか。
言葉の取り方、解釈の仕方なので色々あると思いますが、辞書には次のように書いてありました。
「構想」とは、「これからしようとする事柄について考えを組み立てること。また、組み立てた考えの内容。」
「目標」とは、「そこまで行こう、なしとげようとして設けた目当て。」
したがって、職場構想とは、「このような職場にしたいという考え」を表したものであり、職場目標とは「いつまでに、何を、どのような方法で、どのようなにする(どのような水準にする)。」を明確にしたものといえるでしょう。