ウィル・スミス、ビンタ事件・前田有一に乗せられるやつは情弱 | しばりやトーマスの斜陽産業・続
2022-04-14 07:01:01

ウィル・スミス、ビンタ事件・前田有一に乗せられるやつは情弱

テーマ:前田有一

 本年度のアカデミー賞でウィル・スミスがクリス・ロックをビンタした一件は映画芸術アカデミーの主催するイベントに今後10年間出禁になるという決定がくだった。このビンタ騒動を巡ってはいまだ収束する様子を見せず、先日はロックの弟。ケニー・ロックがスミスをボクシングでやっつけると宣言(笑)

 

 

 このようにアメリカではどのような理由であれ暴力を奮う方が悪い、という考えなのでケニーのギャグというジャブを放つ戦法は有効かと思われる。

 日本ではスミスの妻ジェイダ・ピンケット・スミスは脱毛症で頭をスキンヘッドにしており、ロックはそれを揶揄して「ジェイダ、G.Iジェーンの続編が観たいよ」というジョークを飛ばした。『G.Iジェーン』は巨匠リドリー・スコットの監督作でデミ・ムーア演じる女性が米海軍の特殊訓練に参加、女であることを舐められないためにスキンヘッドにして覚悟のほどを見せつける、というシーンがあるのでそれに引っ掛けたジョークなのだ。

 そのジョークを受けて会場は笑っていたがジェイダは複雑な表情し、それを見たスミスはすたすたと壇上に上がっていってロックにビンタ一発決めて戻っていった。座席に戻っても「そのファッキンな口で俺の妻の名前を口にするな!」と声を荒げていた。

 今年のアカデミー賞は下馬評通りの結果で、無風だったのでスミスのビンタは本人の初受賞(主演男優賞)よりもインパクトのある出来事として本国をはじめ世界中で取り上げられた。

 このビンタを巡っては日本では「病気の奥さんをバカにするのはギャグじゃない」とスミスに同情的な意見が多いが、スミス夫妻の存在、特に妻への過剰なほどの「愛してるんだアピール」はハリウッドのエンタメ界では定番のイジリネタで、以前もアカデミー賞のノミネート者は白人ばかり!としてスミスをはじめとする黒人俳優、関係者らが授賞式の出席をボイコットする騒ぎがあったが、この時スミスが怒りの声をあげたのは奥さんであるジェイダがノミネートしていなかったので腹が立ったという個人的な理由だった。なのでその時も「ボイコットって、呼ばれてないんだからボイコットする意味ないじゃん!」というギャグにされていた。あ、このギャグ言ったのクリス・ロックだよ!

 

 コメディアンがセレブや政治家といった権力者に対してキッツイジョークを飛ばすのはアメリカでは当たり前だということはLA在住の映画ライター、猿渡由紀がこう解説している。

 

>権力と富がある人、たとえば政治家やセレブリティーは、思いきりネタにしてもいい。いや、コメディアンからネタにされることを許容できないなら、政治家やセレブリティーになるなと言っていいくらいだ。

>長寿番組「Saturday Night Live」などは、毎回、実在の政治家やセレブリティーのパロディーをやっている。誰かが自分を演じてバカなことをやっているのを見て、不快に思う有名人もいるだろう。しかし、そんなことで文句を言うのは、「小さい」のである

 

 

 だからジョークにジョークで切り返さず、暴力に出たスミスの行動は本国アメリカでは「それぐらいで怒るな」「小さいやつだな」とさらにいじられのネタにされるだけ。

 総じてロックに批判的な声があがりがちの日本で、毎度おなじみ超映画批評家の前田有一がこの一件に関して一言かましている。前田が毎週月曜に配信しているネトウヨ放送『チャンネル桜』のFront Japan 桜でこの一件に対して独自の解説をしていた。

 

 

 

 

 前田はフリップで「ウィル・スミス平手打ち問題でわかる、騙されやすいタイプの人」としてビンタ報道に憤る日本のメディアやネットの意見を断じてみせる。

 ロックがジェイダの病気を知っていたか否か、という本国アメリカではほとんど問題にされていないことをさも根本の問題であるかのように論じはじめ、新たな視点(?)と称してロックがジェイダの病気の事を知らなかったとしたら、ずいぶん印象が違う風景になると言い張っているのだ。

 猿渡の解説にあるように、この騒動の根本は「いくらキツ目のジョークでもそれに暴力で訴えるのはよくない」ということだから、病気を知っていても知らなくても関係ない。

 そりゃあ独自の視点かもしれないね。そんなところを問題にしているのは前田有一ただひとりだから。

 前田はロックを批判し、スミスを擁護する人は情報に流されやすく、情弱である可能性が高い!と言い始めるのだ!何を言っているのかわからないよ!こんな意味不明な結論に導いている前田にリテラシーがどうとか、言われたくない。

 そしてこの一件の教訓として「ネット世論が偏っている場合は簡単に流れに乗らないこと」と結論。臍が茶を沸かすわ。偏ってるのはあんたの意見の方だよ!

 脱毛症が、スキンヘッドがといってる前田有一本人がこのとおり薄くなった髪をスキンヘッド寸前までにしてごまかしてるのが、おかしくておかしくてしょうがない。クリス・ロックだったら「ヘイ、マエダ!G.Jジョーの新作に出られるぜ!」ってジョークにしてるよ。自分のことをネタにいじってみろと言いたい。

 猿渡由紀や町山智浩といった本場の空気が伝えられるライター、批評家が誰も気にしていないことを「独自の視点」と言い張り、これがわからないやつは情弱だと上から目線で罵ってる前田に乗せられる人間なんてそれこそチャンネル桜を見ているような情弱、いわゆる騙されやすいタイプの人しかいないと思うんだけど。それを証拠にYouTubeのチャットリプレイには『G.Iジェーン』と『G.Iジョー』の区別がついてないやつがわけのわからないことを宣っていた。

 他人のことを勝手な決めつけで情弱だの騙されやすいだのと、偉そうに見下して「オレ様こそが一番エライ批評家サマだ」と根拠のない自画自賛する前に自分のことを見つめ直したらいいと思います。