板宿駅【兵庫県】(神戸市営地下鉄西神・山手線。2018年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県神戸市須磨区東部の繁華街に位置する神戸市営地下鉄西神・山手線の駅で、山陽電気鉄道本線との乗換駅でもある意外な難読駅、
板宿駅 (いたやどえき。Itayado Station) です。
 
尚、山陽電鉄の板宿駅の記事につきましては後日UP予定です。
 
 
駅名  
板宿駅 (S 10)
 
所在地  
兵庫県神戸市須磨区 
 
乗車可能路線  
神戸市営地下鉄:西神・山手線  
(※) 正式な路線名は西神線です。  
  
隣の駅  
新神戸方・谷上方……新長田駅  
西神中央方……………妙法寺駅  
 
乗換可能駅  
山陽電気鉄道:本線……板宿駅まで徒歩5分  
 
訪問・撮影時  
2018年8月、2019年5月、2021年2月(車両のみ) 
 
 

地下鉄の板宿駅は北西~南東方向に延びる神戸市道・板宿本通の地下に設けられています。
出入口は、板宿本通の歩道沿いに北側2ヶ所、南側4ヶ所の計6ヶ所設置されています。
また、駅北寄りで交差する南西~北東方向に延びる神戸市道・山下線(交差点以東は県道22号線)沿いには地下鉄と接続する山陽電気鉄道本線・板宿駅の出入口が4ヶ所あり、それらも利用可能です。
尚、エレベーターは地下鉄の北出入口1と山電の北出入口(西口)のみに設置されています。また、エスカレーターが設置されている出入口は皆無です。
 
写真は北出入口1です。北西を望む。板宿本通の東側歩道に設置されています。奥にはエレベーター出入口があります。
道路の反対側(左側)には北出入口2があります。
そして少し先には板宿商店街南交差点があり、山下線と交差しています。
交差点の先は板宿本通商店街です。
 
 

板宿商店街南交差点より北西を望む。
後方(南東)に延びる道路が板宿本通、奥(北西)に延びるのがアーケード商店街の板宿本通商店街で、これらの地下を地下鉄西神・山手線が通っており、後方地下に地下鉄板宿駅があります。右後方に北出入口1(EV併設)が、左後方に北出入口2があります。
左(南西)~右(北東)に延びる道路は山下線で、左側地下に山電の板宿駅があります。1995年1月17日の阪神・淡路大震災発生時までは地上に駅がありましたが、震災による運休を経て3月24日に地下化されました。震災前より地下化工事が行われていて、復旧にあたり地下化を前倒ししました。また、山下線沿いに山電の各出入口があります(EVは北西側出入口のみ設置)。
 
交差点の先は板宿本通商店街です。その他にも銀映通商店街、板宿センター街、新町商店街などの商店街があり、板宿地区は須磨区随一の、そして西神戸地区を代表する繁華街として賑わっています。
駅から離れると住宅街が広がっていますが、六甲山地が駅近くまで迫っているため、北や北西へ進むごとに標高が高くなります。
北西方向は妙法寺川の谷沿いに住宅地が形成されています。また須磨区北部の妙法寺地区とを結ぶ幹線道路(県道22号線)は道幅が狭く迂回路がない1本道なので、しばしば渋滞します。
また、徒歩圏内に私立の滝川中学校・高等学校、須磨学園中学校・高等学校、育英高等学校があり、板宿駅はこれらの学校の通学生の利用も多いです。
 
 

こちらは板宿本通商店街です。北西を望む。後方に板宿商店街南交差点と板宿駅があります。
板宿本通商店街は板宿地区のメインロードで、写真は朝なので人通りが少ないですが、昼間は多くの買物客や通行人で賑わいます。アーケード上には神戸出身のDJ・ターザン山下さんの垂れ幕が設置されています。
途中で銀映通商店街、板宿センター街と交差します。
そして、約200m北西へ進むと行き止まりの場所に商業施設「ビバタウン板宿」があり、「イオンフードスタイル板宿店(旧:ダイエー板宿店)」などが入居しています。
 
 

板宿商店街南交差点より南東を望む。
前方(南東)には板宿本通が延び、後方(北西)には板宿本通商店街が延びています。これらの地下を地下鉄西神・山手線が通っており、前方地下に地下鉄板宿駅があります。交差点の先、板宿本通の左側に北出入口1(EV併設)が、右側に北出入口2があります。
左(北東)~右(南西)に延びる道路は山下線で、右側地下に山電の板宿駅があります。
駅南側も市街地で、板宿本通沿いにはビルが立ち並んでおり、商店や飲食店が多いです。
商業地区になっているため、駅近くに住宅はさほど多くありませんが(マンションは一定数あります)、駅から離れると住宅街が広がっています。
また、約150m前方には後述の南出入口1~4があります。
 
 

こちらは板宿商店街南交差点より約150m南東、板宿本通の交差点より北西を望む。写真奥には板宿商店街南交差点が見えます。
手前(南東)~奥(北西)の道路は板宿本通で、前方にかけての直下に地下鉄の板宿駅があります。
右前方に南出入口1、右後方に南出入口2があり、板宿本通を挟んで左前方に南出入口3、左後方に南出入口4があります。いずれも階段のみの出入口で、エレベーターをご利用の場合は右側歩道の約140m前方にある北出入口1のEVをご利用下さい。
南出入口周辺もビル街で、商店とマンションが混在しています。
ちなみに、板宿本通上には1937年~1971年の間、神戸市電が南東から延びており、板宿商店街南交差点の南側(当時地上線だった山電の手前)には終着駅の板宿停留所がありました。当時より板宿本通商店街が存在しており、板宿で市電が山電と平面交差する事はありませんでした。
 
 

南出入口の交差点より南東を望む。
手前(北西)~奥(南東)の道路は板宿本通で、後方にかけての直下に地下鉄の板宿駅があります。
左後方に南出入口1、左前方に南出入口2があり、板宿本通を挟んで右後方に南出入口3、右前方に南出入口4があります。
この辺りまで来ると商店の数が減少し、住宅の割合が上がります。
さすがに板宿本通沿いに戸建住宅は見られませんが、路地裏へ入ると一定数見られます。
また、約130m南西(右)には須磨区役所があります。
 
 

板宿駅のメインの改札口である北改札口の改札外コンコースです。地下1階にあります。南東を望む。
左後方に北出入口1(EV併設)が、右後方に北出入口2があります。
後方には山陽電鉄・板宿駅のコンコースがあり繋がっていますが、段差があります。階段のほかにスロープを設置する事によりバリアフリーに対応しています。
したがって山電の各出入口も利用可能です(北西側出入口のみEV併設)。また、山電の北西側出入口、北東側出入口を利用すれば信号を渡ることなく板宿本通商店街に到達できます。
 
写真奥に北改札口があり、その手前左側には自動券売機が、手前右側には売店「ファミリーマート」があります。
また、改札口の右側には南出入口1~4や後述の南改札口に通じる改札外地下通路が延びています。
 
 

こちらは北改札口です。南東を望む。
ちなみに地下鉄改札口からは地下鉄にしか乗れません。山電の改札口は後方にあります。また、地下鉄と山電の乗換改札もありませんので、乗換の際は一旦改札を出る形になります。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が正面方向と右方向(南出入口方面への連絡通路沿い)に設置されていて、正面方向の一番左が幅広通路です。窓口に面した左端には有人通路があります。
改札口の左手前には自動券売機があり、改札内には自動精算機があります(いずれもICカードチャージ可能)。
下層の地下3階にあるホームとの間には階段、上下方向エスカレーターが設置されています。
エレベーターは後述の南改札口近くにしかありません。改札の先の左前方に延びる改札内地下通路を通り南改札口側へお回り下さい。その通路の途中にトイレと多機能トイレがあります(多機能トイレも男女別)。
尚、改札外にトイレは設置されておらず、改札内に売店・コンビニはありません。
 
 

こちらは南改札口です。地下1階にあります。北西を望む。
右側に南改札口1と南改札口2が、左側に南改札口3と南改札口4および北改札口・山電駅方面への改札外連絡通路があります。
また、こちらの南改札口は駅員不在の場合があります。そのため、改札内外にインターホンが設置されています。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が2通路あり、左が幅広通路兼有人通路です。左端には窓口があります。
改札口の左手前には自動券売機があり、改札内には自動精算機があります(いずれもICカードチャージ可能)。
下層の地下3階にあるホームとの間には階段、上りエスカレーター、エレベーターが設置されています。
また、改札から前方へは北改札口に通じる改札内地下通路が延びていて、その途中にトイレと多機能トイレがあります(多機能トイレも男女別)。南改札口側も改札外にトイレは設置されていません。
尚、南改札口側にはコンコースに売店・コンビニがありません。
 
 

2番線側壁に設置されている駅名標です。電照式ではありません。
ちなみに駅名は「いたやど」で、「いたじゅく」「いたしゅく」ではありません。難読駅名と言うより間違えやすい駅名です。
地色は西神・山手線のラインカラーであるグリーンになっていて、側壁にもラインカラーが引かれています。
横長のタイプで、東京メトロや都営地下鉄に似たデザインになっています。
下部に駅ナンバリングが追加されています (S 10)。
尚、以前は「滝川中学校 高等学校前」の副駅名が設定されていました。
 
 

地下鉄の板宿駅は島式ホーム1面2線の地下構造で、地下3階にホームがあります。南東~北西方向にホームが延びています。
左(東)が1番線で新長田・三宮・新神戸・谷上方面、右(西)が2番線で名谷・西神中央方面です。
ホーム有効長は6両分ですが、新神戸方(奥)に2両分延伸可能なスペースがあります。
2021年2月現在、ホームドアはありません。ホーム幅は普通です。
ホームにはベンチ、飲料自動販売機、公衆電話、インターホンが設置されています。
また、西神中央方の端(後方)には北改札口(山電方面)に通じる階段と上下方向エスカレーターがあり、ホーム中ほど~新神戸寄り(前方)には南改札口に通じる階段・上りES・EVがあります。どの階段・ES・EVを利用しても南北両改札口へアクセス可能です。
写真は1番線より新神戸方・谷上方を望む。
 
 

こちらは西神中央方を望む。右が1番線(谷上方面)、左が2番線(西神中央方面)です。
ホームの新神戸方の端にて撮影。全ての階段・ES・EVが前方にあります。
また、側壁は「板宿駅」にちなみ、木目調の化粧板で装飾されていますが、この木目調の装飾は当駅のみです。
ちなみに、「板宿」の由来ですが、Wikipediaによると、
『板宿』と言う地名はその昔、都(京都)を追われた菅原道真公が太宰府へ向かう途中、この地で仮の板屋を建てて一夜を過ごした事に由来する。
との事です。
 
 

2番線より新神戸方・谷上方を望む。
前述の通り2両分延伸可能なスペースが確保されています。この部分にも側壁には木目調の化粧板が設置されています。
もし阪急神戸線との相互直通運転が実施される事があればここにホームが設置されるはずですが、その直通構想自体が暗礁に乗り上げた状態です。
 
この先、板宿本通の地下をしばらく南東へ走りますが、やがて千歳公園付近で左へカーブして、進路を北東に変えてJR神戸線の北側を並走するようになると長田区に入ります。その後は「鉄人28号」の北側を走り、地下鉄海岸線およびJR神戸線との乗換駅である新長田駅へと至ります。
 
 

1番線より西神中央方を望む。
ホーム端に北改札口とを結ぶ階段・上下ESがあります。また、すぐ先で地下2階を通る山陽電鉄本線の下をくぐります。
この先、板宿本通商店街の地下を北西へ走り、商店街が途切れると左へカーブして妙法寺川をくぐります。その後は須磨学園中学校・高等学校の地下辺りで都市型の地下トンネルから山岳トンネルへと変わり、右へカーブしながら山間部の地下を走ります。一方的な上り勾配です。そして横尾東地区の住宅団地の地下を北西へ走ると左へカーブして一旦トンネルを出てすぐ短いトンネルに入りますが、このトンネル間の地上区間はシェルターに覆われています(少しだけ景色が見えます)。その後は西北西に進路を変え、短いトンネルを出ると掘割駅である妙法寺駅へと至ります。谷上方から見ると板宿駅が最後の地下駅で、妙法寺駅から終点・西神中央駅まで全て地上駅になっています。
 
 
あとがき  
私が地下鉄の板宿駅で下車(乗車)したのは1995年以降何度もあります。ほとんど用事で、山陽電車と地下鉄の乗換時に利用しています。そして2018年は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年全駅制覇)。地下のやや深い場所にある駅で、側壁の化粧板が「板宿」にちなんで木目調でしたw 地下鉄の上層部を山陽電車の駅が横切っています。また、駅前は神戸の都心から離れているものの活気のある繁華街で、アーケード商店街(板宿本通商店街)は多くの人で賑わっていました。
  
東京からですと東海道・山陽新幹線で新神戸駅まで行き、神戸市営地下鉄西神・山手線の西神中央方面電車に乗り換えて当駅下車です(行先不問)。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと阪神の大阪梅田駅から直通特急or阪神特急に乗車して板宿駅下車すぐです。地下鉄で現地入りされたい場合はJR神戸線・阪急神戸本線・阪神本線で三ノ宮駅・神戸三宮駅まで行き、神戸市営地下鉄西神・山手線の西神中央方面に乗り換えて当駅下車です。尚、三宮より先の駅でも地下鉄に乗換可能ですが、運賃は三宮乗換の方が割安になります。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、地下鉄および山電の駅構内改札外(地下)に売店とコンビニがあり、駅前にも複数のコンビニがあります。また、飲食店も駅前にチェーン店を含めて一定数あります。事前に用意しなくても大丈夫です。
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。神戸市営地下鉄西神・山手線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は板宿駅でも途中下車されてみて下さい!
  
(参考:神戸市交通局のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)