板宿駅【兵庫県】(山陽電鉄本線。2019年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県神戸市須磨区東部の繁華街に位置する山陽電気鉄道本線(山陽電車)の主要駅で、須磨区役所への最寄駅、対三宮ではライバルの関係になっている神戸市営地下鉄西神・山手線との乗換駅でもある意外な難読駅、
板宿駅 (いたやどえき。Itayado Station) です。
 
尚、神戸市営地下鉄の板宿駅の記事につきましては以前UPいたしました⇒記事はこちら。
また、当記事内では便宜上、北東を「東」、南東を「南」、南西を「西」、北西を「北」と表現いたします。ご了承下さい。
 
 
駅名   
板宿駅 (SY 02)  
 
所在地   
兵庫県神戸市須磨区  
 
乗車可能路線   
山陽電気鉄道:本線   
  
隣の駅   
西代方・神戸三宮方……西代駅  
山陽姫路方………………東須磨駅  
  
乗換可能駅  
神戸市営地下鉄:西神・山手線……板宿駅まで徒歩5分   
  
訪問・撮影時  
2019年5月  
 
 

山陽電車(山電)の板宿駅は地下駅で、1995年に発生した阪神・淡路大震災からの復旧と同時に地下化されました。
1995年1月17日の阪神・淡路大震災発生時までは地平に駅がありましたが、震災による運休を経て3月24日に地下化されました。震災前より地下化工事が行われていて、復旧にあたり地下化を前倒ししました。
地上に駅があった時代は駅周辺が雑然とした感じでしたが、今は比較的整然とした景観に変わっています。
地下化された現在は、地上線跡を転用した県道22号線沿いに4箇所の出入口が設けられています。
また、地下では神戸市営地下鉄西神・山手線の板宿駅コンコースと繋がっており、地下鉄出入口(計6箇所)からでも山電を利用できます。
 
写真は地上駅時代の駅舎跡地に設置された北出口(西口)です。北を望む。
県道22号線の北側、県道と板宿本通商店街が交差する板宿商店街南交差点の西側に位置します。
用地に余裕があるため、独立した建屋が設けられています。山電管理の出入口の中で唯一、エレベーターが設置されている出入口です。ほかに階段もあります。
県道以北から車いすで山電・地下鉄にご乗車の場合はこの出入口をご利用下さい。県道以南からは、板宿商店街南交差点南東角にある神戸市交通局管理の北出入口1のエレベーターをご利用下さい。
ちなみに山電・地下鉄とも板宿駅の出入口にはエスカレーターがありません。
また、この北出口(西口)は南北に通り抜け可能で、北側へ出られます。
写真右には後述の板宿商店街南交差点があります。
尚、板宿駅には駅前広場がありません。路線バスは交差点東側の県道22号線沿い、交差点南側の板宿本通沿いに、それぞれ設けられています。
また、タクシー乗り場は交差点南東側の県道22号線沿いに設けられています。
 
 

 

こちらは北出口(西口)を北側より撮影。南を望む。
地上駅時代はこちら側に駅舎の出入口がありました。出入口の向こう側は県道22号線が左右方向に通っています。左手が板宿商店街南交差点です。
出入口手前の「ローソン+フレンズ山陽板宿駅店」と「ドコモショップ」は地下化の後に建てられました。これらの施設は山電がオーナーで、山電の売店「フレンズショップ」が「ローソン」とフランチャイズ契約を結んだ事に「ローソン+フレンズ」として出店しています。
 
 

こちらは北出口(西口)の北側出入口前より東を望む。右手に北出口(西口)があります。
奥に延びる地上駅時代の駅前通りは「銀映通」と呼ばれていて、商店街が形成されています。すぐ先でアーケード商店街の板宿本通商店街と交差しており、その先は銀映通りもアーケードになっています。
板宿本通商店街を右へ進むと板宿商店街南交差点に到達します。
 
 

こちらは板宿商店街南交差点南東角にある南出口(東口)です。西を望む。
北出口(西口)を除く3箇所の出入口は全て県道22号線の歩道上に設置されており、いずれも階段の設備しかありません。
但し、南出口(東口)はすぐ近くの出入口裏手に神戸市交通局が管理する北出入口1のエレベーター出入口(写真左前方の小屋のような建屋)があるため、このEVを利用することで山電も利用できます。
写真奥には板宿商店街南交差点があり、そのすぐ左側には神戸市交・北出入口1の階段出入口があります。
また、写真手前の出入口前にはタクシー乗り場があります。
 
 

板宿商店街南交差点より東を望む。
手前(西)~奥(東)の道路は県道22号線(山下線)で、山電の地上線跡です。地下を現在線が通っており、交差点手前地下に板宿駅があります。
左(北)~右(南)の道路は板宿本通で、交差点北側はアーケード商店街の板宿本通商店街です。
交差点の左手前に北出口(西口)が、右手前に南出口(西口)があり、交差点の先の左側に北出口(東口)が、右側に南出口(東口)があります。
また、交差点右側の板宿本通地下には神戸市営地下鉄西神・山手線の板宿駅があり、板宿本通沿いに地下鉄の各出入口があります。
 
駅前は須磨区随一の、そして西神戸地区を代表する繁華街として賑わっており、駅北側は板宿本通商店街、銀映通商店街、板宿センター街、新町商店街などの商店街が形成されています。駅南側もアーケードはないものの雑居ビルが多く、商業地区になっています。
駅から離れると住宅街が広がっていますが、六甲山地が駅近くまで迫っているため、北や北西へ進むごとに標高が高くなります。
また、徒歩圏内に私立の滝川中学校・高等学校、須磨学園中学校・高等学校、育英高等学校があり、板宿駅はこれらの学校の通学生の利用も多いです。
 
 

 


板宿商店街南交差点より西を望む。
手前(東)~奥(西)の道路は県道22号線(山下線)で、交差点の先の地下に板宿駅があります。すなわち、写真の正面は旧駅跡になります。線路はカーブしていて、道路北寄り(右側)に駅がありましたが、道路は線路跡より南側の用地も利用しており、直線状になっています。
左(南)~右(北)の道路は板宿本通で、交差点北側はアーケード商店街の板宿本通商店街です。
交差点の左手前に南出口(東口)が、右手前に北出口(東口)があり、交差点の先の左側に南出口(西口)が、右側の駅舎跡に北出口(西口)があります。
また、交差点左側の板宿本通地下には神戸市営地下鉄西神・山手線の板宿駅があり、板宿本通沿いに地下鉄の各出入口があります。
 
駅西側約150m先を妙法寺川が横切っていて、市街地はそこまでです。そのため、東側と比較して商店が少ないです。妙法寺川の対岸は住宅街が広がっています。
山陽電鉄本線は妙法寺川をくぐった先で地上に出ます。
また、北側は商店街や市街地が途切れると、妙法寺川の谷沿いに住宅地が形成されています。また須磨区北部の妙法寺地区とを結ぶ幹線道路(県道22号線)は道幅が狭くなり、しかも迂回路がない1本道なので、しばしば渋滞します。
そして、南出口(西口)の約200m南西には須磨区役所があります。
 
 

板宿商店街南交差点より北を望む。
前後方向に延びる道路が板宿本通で、奥(北)に延びるのがアーケード商店街の板宿本通商店街です。後方地下に地下鉄の板宿駅があります。
左右方向に延びる道路が県道22号線(山下線)で、左側地下に山電の板宿駅があります。
交差点左手前の山下線沿いに南出口(西口)が、板宿本通沿いに地下鉄の北出入口2があり、交差点右手前の山下線沿いに南出口(東口)が、板宿本通沿いに地下鉄の北出入口1(EV併設)があります。
また、交差点の先の左側、県道22号線沿いの旧駅舎跡に北出口(西口)が、交差点の先の右側、県道22号線沿いに北出口(東口)があります。
 
 

こちらは板宿本通商店街です。北を望む。後方に板宿商店街南交差点と板宿駅があります。
板宿本通商店街は板宿地区のメインロードで、写真は朝なので人通りが少ないですが、昼間は多くの買物客や通行人で賑わいます。アーケード上には神戸出身のDJ・ターザン山下さんの垂れ幕も設置されています。
途中で銀映通商店街、板宿センター街と交差します。
約200m北西へ進むと行き止まりの場所に商業施設「ビバタウン板宿」があり、「イオンフードスタイル板宿店(旧:ダイエー板宿店)」などが入居しています。
そして、商店街入口左側の山陽電鉄用地には立ち食いそば店の「山陽そば」があります。手前には「ミスタードーナツ」が、奥には「LAWSAON+friends」があります。
 
 

 

地下1階にある改札口です。西を望む。右手に北出口(西口)が、後方にその他の出入口および地下鉄連絡口があります。
ちなみに山陽電鉄改札口からは山陽電車にしか乗れません。地下鉄の改札口は後方左側の地下鉄連絡口の先にあります。また、山電と地下鉄の乗換改札もありませんので、乗換の際は一旦改札を出る形になります。
また、板宿駅は有人駅ですが、駅員不在時に対応するため改札内外にインターホンが設置されています。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が計6通路設置されていて、右端が幅広通路です。窓口に面した左端には有人通路があります。
改札口の左手前には自動券売機があり、改札内には自動精算機があります(いずれもICカードのチャージが可能)。
また、自動券売機の手前には定期券販売所があります。
トイレ・車いす用トイレは改札内にあります(オストメイト設備の有無は不明)。
そして地下2階にある各ホームとの間には階段、上りエスカレーター、エレベーターが設置されています。
写真右後方には後述のコンビニ「ローソン+フレンズ」があります。
尚、改札内に売店・コンビニはありません。
 
 

こちらは改札口の東側(改札外)にある地下鉄連絡口です。南を望む。
右側に山電の改札口があり、前方に地下鉄の北改札口があります。
両社局のコンコース間には高低差があり、地下鉄の方が低い位置にあります。そのため、階段とスロープが設置されており、車いすでも移動可能です。
尚、地下鉄のバリアフリー対応改札口は南改札口しかありませんので、車いすで地下鉄に乗り換える場合は北改札口から入場せず、右手から奥へ延びる通路を進み、南改札口へとお回り下さい。
 
 

山電改札口の北東側コンコース(改札外)にはコンビニ「ローソン+フレンズ」があります。
店舗外観が山電の新形式・6000系を模したデザインになっていて面白いです。窓もホンモノです。
出入口は前位の客用扉部分のみです。
 
 

上り2番線ホームの側壁に設置されている駅名標です。電照式で、バックライトは蛍光灯です。
山陽電鉄の標準デザインで、シンプルです。書体が新しいです。
駅ナンバリングも併記されています (SY 02)。
 
 

山電の板宿駅は相対式ホーム2面2線の地下構造で(地下2階)、正式な方位では北東~南西方向にホームが延びています。ホームは地上線時代と同様にカーブを描いています。
右ホーム(南)が1番線で下り山陽姫路方面、左ホーム(北)が2番線で上り西代方面・神戸三宮方面です。
ホーム有効長は6両分で、2019年5月現在、ホームドアは未設置です。ホーム幅は全体的に広くなっていますが。山陽姫路方の端(写真手前)は狭くなっています。
各ホーム上にはベンチがあります。飲料自動販売機の有無は確認できませんでした…。
写真は2番線より西代方・神戸三宮方を望む。
 
 

こちらは下り1番線より山陽姫路方を望む。
地上線時代は板宿本通との踏切より西にホームがありましたが、地下化された現在も板宿本通以西にホームが設置されていると思われます。その場合、写真後方ホーム端のすぐ東側の直下を神戸市営地下鉄西神・山手線が横切っている事になります。地下鉄駅のホームは左側の地下3階にあります。
 
 

1番線より西代方・神戸三宮方を望む。
ホーム端のすぐ先で地下鉄西神・山手線が直下を横切っていると思われます。
この先、地上線跡などを転用した幹線道路・山下線(県道22号線)の地下を走行します。すぐに長田区に入り、右へカーブしながら住宅街の中を東へ進みます。そして今度は左へカーブすると、中央幹線(県道21号線)の地下を走るようになり、山陽電気鉄道本線の起点駅である西代駅へと至ります。板宿~西代は山電唯一の完全地下区間です。西代駅ですが、昔(地上駅時代)は車庫が併設されていましたが今は東須磨へと移転し、跡地には山陽電気鉄道の本社などが立地しています(ちなみに本社前にあるコンビニは「セブン-イレブン」です)。また、西代駅から先は阪神神戸高速線へと変わりますが、西代駅を始発・終着とする列車は存在しないため、全ての列車が阪神線に直通します。ちなみに西代駅には直通特急(黄色)が停車します(赤色は通過)。
 
 

2番線より山陽姫路方を望む。
ホーム端の先にはおそらく2両分のホーム延伸用スペースが確保されていますが、ここにホームが設置される可能性は低いでしょうね…。
この先、妙法寺川をくぐって左へカーブしながら上り勾配となり、地上へと出ます。大阪梅田から直通特急に乗車している場合、阪神本線・岩屋駅の先から約9.5kmにおよぶ地下区間を経て、ようやく地上へと戻ることになります。この地下区間の長さは地下鉄を除き国内有数と思われます(首都圏では東急田園都市線、つくばエクスプレスなどに長大地下区間が存在します)。地上に出ると住宅街の中を南西へ走り、東須磨駅へと至ります。前述の西代の車両基地がこちらへ移転してからは東須磨駅が山電における神戸側の運転上の拠点駅となっていますが、直通特急は通過します。
 
 
あとがき  
私が山陽電車の板宿駅で下車(乗車)したのは1995年以降何度もあります。ほとんど用事で、山陽電車と地下鉄の乗換時に利用しています。そして2019年は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年全駅制覇)。かつては地平に駅がありましたが、阪神・淡路大震災前から地下化工事が進められていて、震災からの復旧時に地下化されました。2面2線の駅で、地上に出なくても地下鉄との乗換が可能です。地下鉄のホームは山電の下層を横切っています。また、駅前は神戸の都心から離れているものの活気のある繁華街で、アーケード商店街(板宿本通商店街)は多くの人で賑わっていました。
  
東京からですと東海道・山陽新幹線で新神戸駅まで行き、神戸市営地下鉄西神・山手線の西神中央方面電車に乗り換えて板宿駅下車すぐです(行先不問)。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと阪神の大阪梅田駅から直通特急or阪神特急(東須磨以遠行き)に乗車して当駅下車です。尚、三ノ宮or神戸まではJR、新開地までは阪急でもOKですが、いずれも乗換が発生し、JR利用の場合は合計運賃が割高になります。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、山電および地下鉄の駅構内改札外(地下)にコンビニと売店があり、駅前にも複数のコンビニがあります。また、飲食店も駅前にチェーン店を含めて一定数あります。事前に用意しなくても大丈夫です。
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。山陽電鉄本線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は板宿駅でも途中下車してみて下さい!
  
(参考:山陽電気鉄道のHP、神戸市交通局のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)