尼崎駅【兵庫県】(JR神戸線、JR宝塚線、JR東西線。2017年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県尼崎市の東部に位置するJR西日本の駅で、JR神戸線・JR宝塚線・JR東西線の3路線が接続する一大ジャンクションであり、工場ばかりで物々しい雰囲気だった駅前も再開発により活気のある市街地に変貌した、
尼崎駅 (あまがさきえき。Amagasaki Station) です。
 
尚、阪神電気鉄道にも同名の駅がありますが、JR線の駅とは2kmほど離れています。
阪神電車・尼崎駅の記事はこちら
 
そして、阪神の尼崎駅と区別するため、こちらは「J尼」と呼ばれる場合があります。
 
 
駅名
尼崎駅
 
所在地
兵庫県尼崎市
 
乗車可能路線
JR西日本:東海道本線 【愛称:JR神戸線】福知山線 【愛称:JR宝塚線】JR東西線 
 
隣の駅
東海道本線【JR神戸線】 (JR-A 49)
大阪方・東京方……塚本駅 (大阪府)
神戸方・姫路方……立花駅 
 
福知山線【JR宝塚線】 (JR-G 49)

大阪方…………………大阪駅 (JR京都線直通普通列車は塚本駅)

篠山口方・福知山方……塚口駅  
 
JR東西線 (JR-H 49)
京橋方……加島駅 (大阪府)
 
訪問・撮影時
2017年12月
 
 

南口です。北を望む。
JR線の尼崎駅は地平駅で、JR東西線が開業する2年前の1995年に橋上駅舎化されました。
写真は昔からの正面口に相当する南口で、中央に橋上駅舎があります。橋上駅舎は南北自由通路を兼ねています。
駅外と橋上階の間には階段、上りエスカレーター、エレベーターが設置されています。
また、駅舎の左側にはオフィスビル「JR尼崎駅西NKビル」が、右側には家電量販店「エディオン(旧:ミドリ電化) 尼崎駅前店」が入居している「JR尼崎駅東NKビル」があり、どちらもJR西日本系のビルです。
また、南口駅前にはロータリーを有する駅前広場が整備されていて、交番、バスターミナル、タクシー乗り場が併設されています。
 
 

南口駅前の様子です。南を望む。後方に駅前広場と南口があります。
駅前は市街地で商店も多いですが、駅前までマンション街が迫っており阪神の尼崎駅前と比較してやや閑散とした印象です。
駅から離れると住宅街になりますが、阪神工業地帯に立地する土地柄もあり、駅周辺には町工場から大手まで工場が点在しています。
また、阪神電鉄の同名駅である尼崎駅は約2.5km南西にあり、結構離れています。両駅間は阪神バスで結ばれています。
 
 

こちらは北口です。南を望む。
写真奥に橋上駅舎があり、橋上駅舎と駅前地区はペデストリアンデッキで結ばれています。
地平と橋上階の間には階段・上りES・EVが設置されています。
また、北口側にもロータリーを有する駅前広場が整備されていて、バスターミナル、タクシー乗り場が併設されています。
 
 

北口駅前の様子です。北を望む。後方に北口があります。
こちらの北口側は元々、駅前にキリンビールの工場などがありましたが、再開発により高層ビルや高層マンションを中心とした新しい市街地に生まれ変わり、尼崎市のイメージアップにも寄与しました。交通も至便で、関東の武蔵小杉駅に似た感じかもしれません。
駅から延びるペデストリアンデッキの先、写真左前方には東急系の商業施設「あまがさきキューズモール」があり、阪神百貨店(あまがさき阪神)や平和堂(アル・プラザあまがき)
、シネマコンプレックス(MOVIXあまがさき)などが入居しています。
その他にも商業施設やホテルなどが駅前にあります。
駅から離れると昔ながらの住宅密集地が広がっていますが、工場も混在しています。
また、駅の約1km北西には尼崎市公設地方卸売市場があります。その西側~北側には福知山線【JR宝塚線】が走っており、カーブ地点では2005年4月25日にJR福知山線脱線事故が発生しました。
 
 

橋上階の西側にある西改札口です。西を望む。
1995年の橋上化から2014年までの間はこの改札とコンコースだけで多くの乗降客と乗換客を捌いていました。
南北自由通路が左右方向に延びています。左が南口、右が北口で、後方には2014年に追設された東改札口があります。
交通系ICカード『ICOCA』などに対応の自動改札機が5通路あり、一番左が幅広通路です。左端には有人通路があります。
改札口の左手前、南北自由通路沿いの西側に指定席券売機「みどりの券売機」、通常の自動券売機、「みどりの窓口」があります。
トイレ・多機能トイレは改札を入って左側、跨線橋の突き当たりにあります。
そして改札を通ると西側の跨線橋に繋がっていて、各ホームとの間は階段・上りES・EVが設置されています。ちなみに改札内で東口改札内コンコースとは直接繋がっていません(ホームを介して繋がっています)。
尚、駅構内の改札外に売店・コンビニはありませんが、改札を入って右側、跨線橋沿いにコンビニ「セブンイレブン」があります。
 
 

こちらは橋上階の東側にある東改札口です。東を望む。
増加する乗降客と乗換客に対応するため、東跨線橋ともども2014年に新設されました。
南北自由通路が左右方向に延びています。左が北口、右が南口で、後方には西改札口があります。
こちらも交通系ICカード『ICOCA』などに対応の自動改札機が5通路あり、右端が幅広通路です。左端には有人通路があります。
改札口の左手前には自動券売機があります。「みどりの窓口」と「みどりの券売機」は右後方にある西口側の設備を利用する形になります。
トイレ・多機能トイレは改札を入って左側、跨線橋の突き当たりにあります。
そして改札を通ると東側の跨線橋に繋がっていて、各ホームとの間は階段・上下方向ESが設置されています。エレベーターはありませんのでご注意下さい。
こちらも改札を入って右側、跨線橋沿いにコンビニ「セブンイレブン」があります。
 
 

JR神戸線上り8番のりばに設置されている吊下式の駅名標です。電照式で、バックライトはLEDです。
JR西日本の標準デザインで、下部にはJR神戸線のラインカラーかつJR西日本のコーポレートカラーである青が使用されています。
尚、この駅名標にはJR神戸線・尼崎駅の駅ナンバリング (JR-A 49) が併記されていません。
JR西日本の駅ではメインの駅名標に駅番号が掲示されておらず、柱にある縦型の駅名標にのみ書かれていますが分かりづらく、これでは駅ナンバリングの普及は程遠いと思います…。駅ナンバリングを浸透させたいのであればJR東海や近鉄のように大きく掲示するのが望ましいです。
 
 

こちらは下り3番のりばに設置されているJR宝塚線の駅名標です。
下部にはJR宝塚線のラインカラー(黄)が使用されています。黄色はかつて、当路線を走っていた103系電車で使用されていました。
尚、JR宝塚線・尼崎駅の駅ナンバリングは (JR-G 49) です。
 
 

こちらは上り7番のりばに設置されているJR東西線の駅名標です。
下部にはJR東西線のラインカラー(桜桃色)が使用されています。桜桃色なのは「沿線に造幣局・大阪城公園などの桜の名所を持つイメージ」とされています(Wikipediaより)。
尚、JR東西線・尼崎駅の駅ナンバリングは (JR-H 49) です。
 
 

JR線・尼崎駅は島式ホーム4面8線と大規模で、地平構造になっており、概ね東西方向にホームが延びています。
 
左(南)から、1・2番ホーム、3・4番ホーム、5・6番ホーム、7・8番ホームの順で、
1番のりば(JR神戸線下り。新快速と一部の快速が停車。特急と貨物列車は通過)
2番のりば(JR宝塚線下り。本線大阪方面からの特急・快速・区間快速と大阪駅始発の普通)
3番のりば(JR神戸線・JR宝塚線下り。JR神戸線はJR東西線からの直通列車のみ、JR宝塚線はJR京都線(普通のみ)・JR東西線からの直通列車)
4番のりば(JR神戸線下り。快速の大半とJR京都線・JR東西線から神戸方面への普通列車)
5番のりば(JR神戸線・JR東西線上り。快速の大半と神戸方面からJR京都線・JR東西線への普通列車)
6番のりば(JR神戸線・JR東西線上り。JR神戸線からJR東西線への普通、JR宝塚線からJR東西線・JR京都線への直通列車)
7番のりば(JR宝塚線上り。本線大阪方面への特急・快速・区間快速と大阪行きの普通。一部列車は8番のりばに発着)
8番のりば(JR神戸線上り。新快速と一部の快速が停車。特急と貨物列車は通過)
となっています。
複々線であるJR神戸線の外側線を走行の列車は1・8番線、内側線を走行の列車は4・5番線に(JR東西線直通列車は3・6番線にも)発着します。
また、8番のりばの北側にはホームのない上り待避線が1本あります(9番線)。
 
ホーム有効長は全のりばとも12両分で、本線を走行する12両編成の新快速・快速に対応しています。
2017年12月時点ではホームドアが未設置でしたが、今頃はロープ昇降式のホームドアが設置されているかもしれません。現状、4ドア車専用のホームドアを設置できるのは3番・6番のりばのみでしょうか?
主要駅だけにホーム幅は狭くありませんが、かと言って広くもないです。
上屋は外側の1・2番のりば、7・8番のりばは全12両に設置されていますが、内側の3・4番のりば、5・6番のりばは両端の各1両分が雨ざらしとなります。雨の日に12両編成の本線快速列車に乗って当駅で下車される際は両端の車両を避けて下さい。
写真は上り5番のりばより神戸方、福知山方を望む。
 
 

こちらは上り7番のりばより大阪方(東京方)・京橋方を望む。
右から1番のりば~8番のりばの順です。
各ホームにはベンチが設置されています。そして少なくとも3・4番のりばと5・6番のりばには飲料自動販売機もあります。
ホームの神戸寄り(前方)には各ホーム間および西改札口とを結ぶ跨線橋が(階段・上りES・EV併設)、大阪寄り(写真奥)には各ホーム間および東改札口とを結ぶ跨線橋が(階段・上下ES併設)が、それぞれ設置されています。2014年までは西側の跨線橋のみで全ての乗降客と乗換客を捌いていましたが、東側の跨線橋と東改札口ができた事で人の流れが分散されました。
 
 

2番のりばよりJR神戸線・大阪方(東京方)、JR東西線・京橋方を望む。
これより先、神崎川の先まで三複線状態となります。一番外側がJR神戸線の外側線、その内側がJR東西線の上下線、そして最内の2線がJR神戸線の内側線です。要はJR神戸線の内外線の間に同方向のJR東西線が挟まる形です。JR宝塚線は尼崎~大阪で単独の線路を持たず、JR神戸線の線路を走行します。
 
この先、三複線状態で工場や住宅が立ち並ぶ中を東へ進み、高架へ上がると神崎川を渡ります。この神崎川が兵庫県と大阪府の府県境になっており、神崎川の対岸は大阪市西淀川区になります。
神崎川を渡るとJR東西線は下り勾配になり、そのまま地下に入って右へカーブすると加島駅へと至ります。直上の地上部をJR神戸線が走行しています。
一方、JR神戸線はそのまま低い築堤高架を走り、加島駅の直上で右へカーブすると左から山陽新幹線の高架橋が接近し、地平区間になると阪神高速道路11号池田線をアンダーパスします。その後は大阪駅をスルーする北方貨物線が左へ分かれます。そして江崎グリコの本社や工場を見て南西へ走ると北方貨物線からの連絡線がこちらに合流し、高架区間になって右から阪神高速11号池田線が寄り添い並走するようになると塚本駅へと至ります。
 
 

3番のりばよりJR神戸線・神戸方(姫路方)、JR宝塚線・篠山口方(福知山方)を望む。

写真が傾いてしまいすみませんm(_)m
これより先、JR神戸線の内外線の間に同方向JR宝塚線が入ります。最内を走るJR神戸線の内側線の間には引上線が1線あります。また、昭和末期まですぐ先を福知山線の支線・尼崎港線がこちらをオーバークロスしていて、交差地点の南側(左)の築堤上に尼崎駅がありました(東海道本線、福知山線本線の尼崎駅と同一駅扱い)。
 
JR神戸線はこの先、住宅街の中を西へ走り、JR宝塚線が右へ分かれて左手にベイコム野球場が見えてくると県道13号線をアンダーパスします。その後は左手に日鉄住金機工の向上を見て西進しますが、この工場の一角にはかつて阪急系列の鉄道車両メーカー・アルナ工機がありました。JR線沿いに側線があり、完成したての車両がよく留置されていましたが、今は面影もありません…。その後は庄下川を渡り、住宅街の中を西(正式にはやや西北西)へ走り続けると尼崎市役所への最寄駅である立花駅へと至ります。
 
一方、JR宝塚線はこの先、上り勾配になり、右へカーブしながらJR神戸線をオーバークロスして分かれます。その後は高架区間のまま大きく右へカーブして走り、針路を北東へ変え右手にると尼崎市公設地方卸売市場を見て地平区間になります。そして卸売市場が途切れると左へカーブしますが、このカーブ地点で2005年4月25日にJR福知山線脱線事故が発生しました。尚、かつてはこの地点で福知山方(北)から見て福知山線は三方に分かれており、左(東)から尼崎港線、上り線、下り線の順でしたが、尼崎港線は1981年に廃止となり、残った線路も片福連絡線(JR東西線)との円滑なスルー運転が可能なように尼崎駅とともに配線変更が行われ、上下線とも概ね旧下り線の線路に沿って走行する事になり、急カーブでJR神戸線に合流する配線となりました。尚、事故現場のカーブは旧下り線時代とほぼ同じ半径で、やや急ではあるもののJR神戸線との合流・分岐部と比較すると緩いです。
そして左カーブを過ぎると進路を北に変え、名神高速道路をアンダーパスすると左に工場を、右に保線基地や住宅街を見て走り、県道606号をアンダーパスすると右へ留置線が分岐して塚口駅へと至ります。
 
 
あとがき
私がJR線の尼崎駅で駅の外に出たのは少なくとも2002年、2016年、2017年の3度はあります。2002年と2016年は福知山線支線【尼崎港線】の廃線跡を探訪するため、そして2017年は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました。下車はしていなくても何度も通過しているため、長年にわたり変化見てきましたが、これほど改善された駅は珍しいと思います。今ではとても便利な駅になりましたが、乗降客や乗換客が増加したため2014年に東口が新設されました。一方、駅前は南口こそ以前の雰囲気を残していますが、北口側はキリンビールの工場から高層ビル街へと変わり、商業施設が入居しているため土休日は多くの通行人が見られました。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で新大阪駅まで行き、JR神戸線方面の快速・新快速に乗り換えて当駅下車です(大阪行きを除く)。普通列車でも到達可能ですが、大阪駅または尼崎駅までに快速や新快速に追い抜かれる可能性が高いです。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR神戸線の普通・快速・新快速、JR宝塚線の普通・区間快速・快速・丹波路快速に乗り当駅下車です。一部の普通は尼崎までに新快速に抜かれる可能性があります。余裕で日帰り訪問できます。
 
食料・飲料について、コンビニは駅構内と北口駅前、南口の約250m南にあります。一方、飲食店は北口前の「あまがさきキューズモール」を中心に数多くのチェーン店があります。南口側は数が少なく、「キューズモール」内には営業時間の短い店舗がありますのでご注意下さい。早朝~朝、深夜に訪問しない限りは事前に用意しなくても大丈夫です。
 
東京からの到達難易度はやや高いですが、JR神戸線、JR宝塚線、JR東西線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は尼崎駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:Google地図、Wikipedia)