鈴木 彰の ミドル・シニアランナーのためのランニングブログ -81ページ目

鈴木 彰の ミドル・シニアランナーのためのランニングブログ

@runnerのCEO、e-Athletesヘッドコーチの鈴木彰が、なるべくプライベートな部分は避けつつ、主に概ね40歳以上のミドル・シニア(中高年!)ランナー向けにランニング関係のあれこれを綴ってみようかなってとこです。

 「ランナーズ」や「クリール」を購読している人は多いかと思いますが、「陸上競技時マガジン」や「月刊陸上競技」となると、どうでしょう。

 そういう専門誌には、一流選手の練習メニュー(日誌)が載っていたりすることがあります。


 徹底した秘密主義で、そういうのは一切公開しない!という指導者やチームの方針があることもあります。中村清先生などは、その卓越した指導法、ノウハウ等を公表することなく、ぜ~んぶ天国に持って行かれてしまいました。


 公開する方針の場合は、メニューなんか公開したって、どうせ何もわかりっこない~みたいなところもあったりするのだと思います。ここもプログラムとメニューの違いですね。プログラムは公開しないけど、メニューくらい、いくらでも見せてやら~てなもんです。


 学生時代、私は、そのメニューからプログラムを探求することに膨大な時間を費やしていました。そのためにいくつもの単位を落としています。2年前期で取れるはずの「道徳」の単位を4年後期まで残していたのはそのためなのか、そもそもが非道徳なので取れなかったのは今でも謎です。


 で、80年代前後くらいの日本男子マラソン全盛期のトップランナーの練習を見ていると、共通するおかしな点があったのです。

 

 長い距離を走る練習のペースがヤケに遅い。。。


 私でも、付こうと思えば付ける!(ただし、まあまあ必死…)そんなペースが、世界トップクラスのマラソン練習の30Km走や40Km走なのか…と。


 その代わり、時々ポン!と入ってくる5000m×2とか、10000mとか、そういうのがヤケに速い!これは私では全力でも最初の2000mくらいしか付けないくらいの速さ!です。データ的に見ても、ベスト30秒~1分落ちくらいでやってるんじゃないかな。。。


 これは何!?… て、これがロング走だったわけですね。そこから完全に理解し、実践できるようになるまでは10年くらいかかりました。






最後の40Km走


 「低速」が原則のロング走ですが、時期がくればペースアップし、行くところまで行ったら、最後はガツン!と行きます。もちろん距離・ペースは個々の到達度次第ですよ~。


 で、順調に推移すれば、ロング走は40Kmを何度か反復するようなところまで到達する…はずです。ちなみにギャロウェイ式では48km(30マイル)まで上限を設けています。48Kmですよ!


 でで、48Kmはともかく、40Km走を反復するような段階~レベルによっては30Km走の反復でも良いかと思います~の最終段階は、ほぼ1か月前に迎えます。3~5週間前ってとこですかね。ここで1本ガツン!と行くわけです。


 ででで、ガツン!の行き方が問題です。さすがに40Km走を本番さながら、あるいは本番以上の速さで走ることはありません。


 ここで1つの指標となるのが、<本番のマラソン(42.195Km)のタイム=最後の40㎞走のタイム>という、非公式な公式です。実業団なんかでも目安にしているところは多いですね。


 つまり、本番(42.195km)の目標が2時間40分なら、最後の40Km走も2時間40分でやっておく~ってことです。本番の目標が概ね3分50秒/Km弱~最後の40Kmのペースが4分00秒/km~だいたいこんな感じのガツン度です。ご自分のレベルで換算してみてください。普段からこんな感じ以上でやっている方は速過ぎ、強過ぎ、押し過ぎです。。。


 先週のeA の土曜練習会では、男女のエースランナー、岡村正広さん、星野芳美さんがこの最後の40Km走にチャレンジ!具体的なペースは企業秘密ですので内緒ですが、なかなか良い仕上がりのようです。

 他のメンバーも、この時期は前後してこういう仕上げに挑んでいます。




 ただし、間違えてはいけません。

 これは、そのくらいの余裕度で実施する!!!~ということが重要なわけで、すんげえ頑張って40Km走をやっておけば、本番ではそんくらいのタイムが出る!~という意味ではないのです。言い換えると、適正なペースより速過ぎても良い結果は出ませんよ!~ということでもあるのです。


 トップ級の選手でも、最後の40Km走がエラい調子良くて、結局本番でボツるケースも山ほどあります。テレビ中継見ていても分かりますが、「今まででいちばん良い練習ができた」とかコメントしていても、30㎞からズルズル失速して行っちゃうような選手―。適正な頑張り度で良いタイムが出るならいいのですが、頑張り度を上げてタイムが良いのは当たり前。練習としては不適正だし、疲労と消耗も残します。


 30㎞走の場合は、これよりはもうちょっと頑張り度を上げてもいいのかな、と考えても良いかと思います。ただ、その加減はビミョーですけど。

 これをレース利用でするために、30Kmレースというのは実に都合が良いのですが、今では日本中、どこを探しても数えるくらいしかありません。昔はインカレもつくばマラソンも30Kmだったのに―。


 私がフルの自己ベストを出した時は、3週間前の青梅マラソンの30Kmで大幅に自己ベストを更新し、結局本番は、その時のタイムと2秒違いで30Km地点を通過―。残り12㎞はビミョーに失速しましたが、それでも前をグングン抜いて行く展開で走れました。


 こん時の評価は今でもビミョーで、

 (1)ほぼフルのレースペース相当の30Km走が良い調整になった。

 (2)速いペースでガツン!と行ったことが刺激となり、残り3週間で調子が引き上がり、フルの実力レースペースが青梅時のガツンペースに追い付いた。


 30Kmレースを、フルの通過予定ペースよりも2~3分速くやっておくこともありますが、これは上手くいったり(良い刺激になった!)、いかなかったり(疲労を残し、ピークダウン…)。難しいところですな。


 「青梅」と「荒川」の両方にエントリーしているような方はいろいろ試してみてください!


集団走と単独走


 集団走~複数の人と、同じペースで固まりで練習するような方法ですね。

 先頭がペースをメイクし、他の人はそれについていく感じです。


 その先頭をペースメーカー、それを煽ってペースを乱す人をペースブレーカーといいます。迷惑な人です。トラブルメーカーになることもあります。。。


 集団走のメリットは、引っ張られることで楽に、リズムよく走れること。自分でコントロールしなくても確実に設定ペースで走れること(ペースメーカーの腕、いや脚次第ですが)。多くの人といっしょに練習することで、高いモチベーションを保てるということです。


 それではデメリットはあるのか?というと、やはりありますね。必ずしも自分の最適ペースで練習できるとは限らないこと。それと、自分でペースコントロールする能力がなかなか養われないということです。


 ロング走の適正ペースについてはメルマガ の方で進行中ですが、集団走は、どこかのチーム練習にしろ、練習会にしろ、かなり大雑把な区切りでペース設定をします。マラソン練習ですと、4分00秒、4分30秒、5分、5分30秒、6分/Kmとかいうようなところになりますね。ウチ の練習会もそうですが、どこもだいたいそういう感じではないでしょうか。

 ギャロウェイさんのところも、全米各地で「ペースグループ」というのを作ってやっているそうです。ほとんど同じ趣旨、やり方です。


 で、30秒/Km区切りですからね。果たして自分の真の適正ペースで練習できているのかどうか~ということに関しては、正直、けっこう怪しいところはあるわけです。まあ、最大公約数と言っても良いでしょう。

 それでも他のメリットを考えれば、細かいところは妥協する~というスタンスもある程度必要です。


 一方、単独走は、あくまでも自分次第ですので、自分の最適ペースで練習することになります。eA の方の練習会や合宿等では、あえて単独走でやっています。練習会の方は、たくさん集まってきて、それぞれ別々にスタートし、自分のペースを刻んで行く…。それなら一人でやればいいじゃん…と言われちゃう不思議な練習会ですが、そこはそこです。


 でで、合宿時なんかは、一斉にスタートして、すぐにバラける~ということが起こります。それぞれ自分のペースですから。んが、こういうのを見ていると、こっちの方が明らかに適正な練習なんだな~と思いますよ。1人1人、実力もその日の調子も練習のステップも違うんですから。逆に、そういうところを置いといて集団で同じペースで走るという方が奇異というか、無駄が多いなぁと思うこともあります。~もちろん、すべての条件、メリット、デメリットを勘案しての評価でないといけないことですが。


 一人ではペースを作れないから集団で走る~というのはアリだと思います。もちろんそれは「まだ、一人では走れないから―」という段階の問題でもありますが。


 集団で競い合い、追い込むということもありますが、ロング走に限ってはこれはトレーニングの目的ではありません。自分では作れない速いペースを集団走で引っ張ってもらうというのも、他の練習ではアリですが、ロング走には向きません。


 そういうところの使い分け、棲み分けは重要で、ロング走に限っては、集団走の利用は、速めよりも遅めの設定のグループに入って大きな余裕を持って走る~ということが重要になってきますね。30秒/間隔の設定で、どっちに入ろうか迷ったら「遅い方」です。


 「速い方」を選ぶのは、走り込みの終盤、仕上げの段階でちょっと追い込みをかけて行こうか、というような時期です。ちょうど今くらい!?ここんとこ、走り込みと仕上げはしっかり分けて考えないといけないですね。


 ちなみに、そういう速さ、追い込みを、レース利用でやる~というのも常套手段です。精度の高い練習方法としては、単独走とレース利用がお勧めだと考えています。集団走は、それを補うような形での有効利用が望ましいですね。~使い分けです。



 メールマガジン の方は、今日配信分から「ロング走」にテーマが移りました。


 そもそもロング走とは―?

 ペース走とは違うのか!?というと、似て非なるもの―と言えるかも知れませんが、非常に精度の高いロング走は、結果的にペース走になる~とも言えます。

 ただ、ペース走と思って取り組むと、ロング走じゃないペース走になって終わってしまうこともあります。


 そうすると、そもそもペース走とは―?ってことになっちゃいますね。。。


 ペース走は、設定したペースを維持して走るトレーニングです。問題はどんなペースを設定するか!ということで、それによってトレーニング効果も違ってきます。やり方次第で、スタミナもスピード持久力もスピードも筋持久力もアップしますが、やり方を間違えると何も向上せず、モチベーションが低下します。。。


 基本は、


  目的に適った、正しいペースが設定されているかどうか

 

 ですね。正しくない設定でも、やると決めたペースは最後まで守る!~みたいなのは、精神は鍛えられますが、走力アップの効率はあまりよくありません。

 そうすると、正しいペース設定―というところが大きな鍵になるわけで、それはメルマガの方でも順々にやっていきます。

 


 そんなんでこんなんでロング走ですが、ロング走のペースは、非常にユルいです。ユルいペースでじっくりと距離を踏みます。


 本来、ペースの設定などしなくても、適切なユルさを維持出来ていれば、それでOKです。どのくらいが適正な分からない人のために、大まかな目安としてペース設定の示唆をすることもありますが、これはあくまでも、大まかな目安でしかありません。

 目安でしかないので、そのペースを維持することに一生懸命になる必要もありません。これは、失速しても良い~という意味ではなく、最初からもっともっとユルいペースで取り組むべき練習なんだよ!ってことです。


16日配信のBEST RUN! の「ランニングアンケート」は、東京マラソンの当落調査でした。途中経過はこちら ―。


コメントボードの掲載数はたぶん過去最高。皆さんなにか一言、言いたいらしいです。。。


 当たらん、当たらんという話ばかりですが、4年連続当選!の人もけっこういます。不公平じゃないか!という4 年連続落選の人の声もわからないでもなく、、、まあ、いろいろな意味で公平とは言い難いのは確かです。


 ただ、一部の方が疑っているような「不公正」ってことはまず、ないですよ―。


 4年連続当選の確率は、大雑把に1000分の1=0.1%!4年連続で申し込んだ人が5万人いたとしたら、50人くらいはいることになります。奇跡的だ!とか、インチキだ!とかいうほどの数字ではないですね。普通にあることでしょう。私の周囲では2人確認しています。

 4年連続落選の確率は、、、


 公正という意味では、抽選に恣意的な部分が絡んでいることはまずありません。そんな面倒なことはやっていません。地方は有利だとか不利だとか、東京在住は有利だとか不利だとか、夫婦で出すと当たりやすいとか、はっきり言ってそういうのはないです。


 ただ、あまりに人数が多いことから、一部分では偶然にもなんらかの傾向が出ることはあり得るでしょう。ある走友会は全滅だったとか、あるクラブは3人に1人くらい当選しているとか―。サイコロの目が3回続けて「6」が出るようなもんです。


 あるのは「陸連登録」と「女性」~登録者はスタートブロックが限られていますので、そこに収容できる人数も決まってきます。極論すると、登録者○○○名、一般○○○名と、総数の振り分けが決まっていると考えても良いでしょう。 んで、結果的に登録者の方が倍率が低い(申込者の割合が少ない)―ってことです。


 また、女性はちょっと優遇されています。昨年が7000人枠とかだったと思いますので、今年はもうちょっと増えているかな。7,500人くらい?4分の1は女性を走らせようということで、思惑らしい思惑はコレくらいでしょうか。


 これは、そもそも女性の申込者が男性に較べ、圧倒的に少ない、ということによります。ランニングブームは若い女性が支えているような印象を受けますが、メディア的にそうで、商業的なターゲットではあっても、実際にそこいらを走っているのはやはり全国のおじさんランナーが中心です。。。女性はまだまだ優遇処置が必要なようです。

  

 そんなんでこんなんで、女性の陸連登録者は、3倍程度の倍率になっている印象があります。連続出場者もけっこう多いですね。ちなみに前述の私の周囲の4年連続出場者も、2人とも女性の陸連登録者です。



 不公平論は、一理あるかと思います。まあ、何をして公平なのか、そこから議論しないといけないですが。

 

 まず、一度走った人は外せ!連続落選者は優遇しろ!というご意見。ごもっともですが、これは過去データを利用できないんだそうです。個人情報保護の観点から、毎年破棄ってことで、誰が連続落選者かは、把握できないらしいですね。



 次に、練習している人を出せ!シロートは外せ!というご意見。これもごもっともです。対策としては、ボストン方式とも言われている、<年齢別参加標準記録>の設置とか、いろいろあるにはあり、やる気になればやれます。

 

 が、現時点での東京マラソンは、「ランニング愛好者に限ってサービスを提供するイベントではない」というところに鍵があります。シロートさん、大歓迎なわけです。もっともっと、より広く、そしてポジティブな評価を一般の人々から求めている段階ってことでもあります。



 また、芸能人を出すな!というご意見―。ちなみにこれは「広報枠」という、抽選とは別枠の優先権があります。ちなみにこれは裏枠ではなく、ちゃんと公表されていますよ。別枠ですから芸能人を落としても、誰かが代わりに繰り上げで参加できるわけではありません。

 

 で、この広報枠があるのも、より広く―マラソンなんかに興味がない人にも目を向けてもらおうということが目的です。そのためにパンダになって走っていただこう、ということです。繰り返しますが、ランナーだけ集めて楽しければ、それでいい―というイベントではないわけです。


 あとスポンサー枠というのがありますが、これがいちばんいいかげんかも知れません。どう、いいかげんなのかは、とても書けません。もちろんこれも別枠です。


 

 たいへんな倍率ですが、ひやかし申し込みも年々増えているためか、期日までに入金せずに「辞退」となるケースもけっこう!あります。実質倍率も、実はかなり低下するみたいですね。

 その結果、繰り上げ当選!がまだ残っているわけでなんですが、繰り上げの辞退と、再繰り上げもまたあって、昨年もけっこう直前までガタガタしていました。数週間前に「当選通知」が来た人もいますので、最後まであきらめず、練習して待っていましょう!


 考えてみると、このひやかし組がいちばん失礼で迷惑だぞ。。。