スニッピーとスナッピー
- Wanda G´ag, さくま ゆみこ, ワンダ ガアグ
- スニッピーとスナッピー
48P/20×27/福音館/1999/読み聞かせにかかる時間-14分程度/季節-なし。でもねずみが主人公だから、活動期って事で、春~秋かなぁ。
スニッピーは野ねずみの女の子。スナッピーは野ねずみの男の子。二匹は、両親と一緒に原っぱの隅っこの巣穴の中で暮らしていました。ある日、毛糸だまで遊んでいると毛糸球がころころと転がって行ってしまいました。さぁ、小さな二匹の小さな冒険の始まりです。
ねずみの話だと、真っ先に頭に浮かぶのが、イブ・タイタス作『ねずみのとうさんアナトール』という作品です。そういえば、どちらの作品もねずみの父さんが活躍するお話です。一家の大黒柱であるお父さんの活躍する絵本と言うのは割と少ないので、大いに活用して、家庭での手手親の地位を少しでも高めてあげたいと思います。
ちなみにこの作品の絵を描いているのは、『100まんびきのねこ』のワンダ・ガアグです。線描で描いた独特の世界は、この作品でも健在です。単色だからこそかもし出す事のできる不思議な世界は、子供達だけでなく大人さえも虜になってしまうでしょう。
しゃっくりがいこつ
- マージェリー カイラー, Margery Cuyler, S.D. Schindler, 黒宮 純子, S.D. シンドラー
- しゃっくりがいこつ
32P/26×26/セーラー出版/読み聞かせにかかる時間-2分程度/季節-ハロウィンのかぼちゃを作ったり落ち葉の掃除をしているので、秋かな。
朝、目を覚ましたらがいこつはしゃっくりをしていました。シャワーを浴びているときも、歯を磨くときも、友だと遊んでいる時も、しゃっくりは止まりません。「息を止めてご覧よ」「さとうをたべてご覧」「指で目玉を押さえてご覧」「逆立ちして水を飲んでご覧」・・・友だちは、色々と助言しますがしゃっくりは止まれません。最後に思いついた奥の手は・・・。
思ったとおりのストーリー展開なんですけど、インパクトが大きくって、病み付きになる絵本です。がいこつの使っているベットには「やすらかにねむりたまえ」というメッセージが彫られていたり、骨のお手入れには「美骨・艶出しスプレー」を使っていたりと、小道具にも凝っていて、絵本ならではの醍醐味が堪能できます。全国学校図書館協議会主催の第11回目日本絵本大賞の中の日本絵本読者賞を受賞した作品です。
こういう作品が、感覚的に好みの自分ってどうよ?とちょっと不安ではありますが・・・余りにも個人的に気に入ったので、紹介させて頂きました。しかも、市内の図書館には、1冊しか蔵書がなかったのですが、「絶対にうちの小学校の読み聞かせに使いたいから」と頼み込んで、4冊も購入してもらいました。この絵本を読み聞かせに使える日が来るのが待ち遠しいです。
しあわせハンス
- グリム, フェリクス・ホフマン, せた ていじ
- しあわせハンス―グリム童話
24P/22×30/福音館/1976/読み聞かせにかかる時間-5分/季節-なし
このお話はグリム童話です。主人公のハンスは、長年奉公していたご主人にいとまごいをしました。主人は、ハンスに奉公の給料として、ハンスのあたまほどもある金の塊を渡しました。家に向う途中、金の塊は、馬→年をとった牝牛→豚→がちょう→砥石と道端の小石になりました。その二つの石も泉に落としてしまいました。こうして、手ぶらになって身軽になったハンスは、「重荷になっていた石がなくなって、運がいいや。僕は、幸せもんだなぁ。」と言いながら家に帰りましたとさ。というお話です。
子供達は、変なものと交換してゆくハンスの話を聞きながら、内心は、「馬鹿だなぁ。」と思うでしょう。でも、「次はどうなるのかしら・・・」と興味津々で聞き入ります。これとまったく反対の内容に日本昔話の『わらしべ長者』というのがあります。こちらは、どんどんいいモノと交換して大金持ちになるお話しです。どちらも、現実にありそうなお話で、子ども達は、どんどんそのお話の中に引き込まれてゆくのが感じられます。
今の世の中は悪い人が多いので、ハンスのようにだまされないように、気をつける必要があるかも知れませんね。あまりにも両極端なお話なので、『しあわせハンス』と『わらしべ長者』の二冊を同時に読み聞かせをしてみたい気がします。
ランパンパン
32P/20.1×24.8/インド民話、マギー・ダフ再話/山口文生訳/ホセ・アルエゴとアリアンヌ・ドウィ絵/評論社/1989/読み聞かせにかかる時間-訳9分/季節-なし。インド=暑い=夏というのは、私の先入観に過ぎません。
昔々のインドのお話。ある木の上にクロドリの夫婦が住んでいたのですが、この亭主があまりにいい声で鳴くので、亭主と間違えられて奥さんが王様に連れ去られてしまったのです。この奥さんを取り戻すべく、クロドリは、ねこ・あり・木の枝・川の水を仲間に王宮へ乗り込んでゆくというお話です。ここで、日本昔話の『さるかに合戦』『かにむかし』にそっくりの展開だと気づく人が多いんじゃないかと思います。
結末だって、ちゃんと王様をこらしめて、女房を連れてかえることができるので、安心して読み進む事ができます。この絵本の場合、このクロドリが行進してゆくときの「音」が面白いです。例えば、王様のところへ行くときの描写は次のようです。
さあ、王さまとたたかいだ。クロドリは、たいこをたたいて行進した。ランパンパン、ランパンパン、ランパンパンパンパン。*1
という具合で、一度音読すると、頭の中からランパンパンパンパンしばらくリフレインしちゃうと思います。お話って、筋だけではなく、こういう語呂の楽しさや親しみ易さも大切な要素なんですよね。内容を忘れてしまっても、「ランパンパンパン」という言葉だけは、一生忘れられない気がします。
引用 *1 M.ダフ再話『ランパンパン』理論社、1989、p6
ダチョウのくびはなぜながい
- ヴァーナ アーダマ, Verna Aardemu, Marcia Brown, まつおか きょうこ, マーシャ ブラウン
- ダチョウのくびはなぜながい?―アフリカのむかしばなし
31P/29cm/富山房/1996年/読み聞きかせにかかる時間-約9分/季節-なし。でも暑いジャングルの話だから、臨場感を持たせるために夏に読みたいなぁ。
昔々、ダチョウのくびは短かったのです。そんな昔のある日の事、一頭のワニが虫歯に悩まされていました。このワニの虫歯を引っこ抜いてあげようとダチョウはワニの口の中へ頭を突っ込みます。その時、ワニは朝ごはんを食べていない事を思い出し・・・。
このお話は、アフリカの昔話です。ワニが出てきたあたりから、結末が予想できる安心して見ることも聞くこともできる絵本です。『三びきのやぎのがらがらどん』『ぱんはころころ』などの挿絵を担当したマーシャ・ブラウンの絵にヴァーナ・アーダマの文を松岡享子が翻訳しています。昔話って、どこの国でも単純で楽しくって、飽きないですよね。
うさぎのみみはなぜながい
- 北川 民次
- うさぎのみみはなぜながい―メキシコ民話
32P/31×32/福音館/1962年/読み聞かせにかかる時間-11分/季節-なし。ただ、私見ですが、ジャングル=暑いって事で夏がオススメでしょうか。
うさぎは、神様にもっと大きな体が欲しいとお願いしました。すると神様は、虎とワニと猿の皮を剥いで持ってくれば望みをかなえてあげると言われました。体の小さいううさぎは、知恵をめぐらし、見事に神様の言われたもの揃えて、神様のところへ持ってゆきました。
これを見た神様は、小さな体でもこれだけのことができるのなら、大きな体になったら何をしでかすか判らない。だから、大きな体を与える事はできない。しかし、約束だから、体の一部だけを大きくしてあげよう。そういう訳で、うさぎの耳が長くなったのです。
二学期からの予定
長い間ご無沙汰をしておりました。一学期の始め、学校側から色々な要望が出てきて、少々モチベーションが低下しておりました。いくらヤル気が失せていても、日々は何事もなかったかの様に過ぎ行き、気がつけばあと少しで一学期も終わろうとしています。
「もう嫌だ~~~」と言って投げ出しておいては、来学期からの活動に支障をきたす事にもなりかねません。という訳で、重たい腰をあげて・・・復活です。
復活の第一弾は、ボランティア活動日の変更です。今までは5のつく日ということでしたが、これからは毎週木曜日を活動日にします。第一・第三・第五木曜日は、一二年生(10学級)。第二・第四木曜日は、三四年生と複式学級(10学級)です。木曜日は、朝読書の日ですので、読み聞かせをしても、朝自習の時間を削る事にはなりません。これは、中学年以上の先生方にとっては、大変重要な事なのです。
これに伴い図書室整理の方も、第一・第三木曜日だけにしました。不要図書の廃棄が大分進んだ為、ボランティアとしてするべき事が少なくなってきたからです。
ボランティア活動を始めて、1年と10ヶ月が過ぎたところで大幅な活動内容の変更になった訳です。さ来年度には、全校一斉に読み聞かせが出来るようになる筈です。まだまだ、長い道のりです。ちょっとばかり、学校側から我儘を言われたからって、挫けてはいけなかったですね。改めて、頑張ってゆきましょう。
2006.04.17-二年生
- いまき みち
- なぞなぞなーに―はるのまき
大いに喜び盛り上がったという報告がありました。
難しいのは、面白い絵本だと、反応が良いので読み手と児童との間で色々な会話がはずんでしまう事です。『なぞなぞな~に はるのまき』は、幼児向けで普通に音読すると2分で終わってしまう作品なのです。ところが、これを二年生のクラスで読むと5分以上の時間が必要になるのです。そう、1ペーシめくる毎に「知ってる~。」「判らない~。」「面白い~。」と子どもたちから大きな声が挙がるからなのです。
- 村山 桂子, 織茂 恭子
- おかえし
『おかえし』・・・。子どもたちは、大好きな絵本なんですけど、読み手からの評判は良くありません。選書した私も、これは読みたくない絵本のひとつです。何故って「おかえしの おかえしの おかえしの おかえしの おかえしの おかえしの・・・」と一番長いフレーズでは、7回以上も「おかえしの」を言わなきゃならないのですもの。こっそり指を折って数えていたって、いつの間にか判らなくなっちゃうんです。でも、子ども達はそういう間違えを絶対に許してくれません。「おかえしの おかかえしの おかえしの・・・」と書いてあれば、きっちり書いてあるだけの回数を待ち買え゛なく読まなきゃならないのです。まるで、早口言葉のテストを受けさせられている気分です。
そうそう。谷川俊太郎の『これはのみのぴこ』も、修行のような絵本です。どちらも余りの評判のよさに、必ず読み聞かせのリストの上位に上げているのですが、この絵本の時は、お当番に入らなくてすむようにこっそりとお祈りをしているのが本音です。
さて、二年生もクラス替えをしてまだ間がないので、クラスカラーというものは未だ出ていません。ただ、昨年から話題になっていた子どもたち(一つところにじっとしていられない子やちょっぴりやんちゃな子)は、しっかりと別々のクラスに配置されていました。
先生方も、対処の方法が少しずつ判ってきているようで「教室から出て行っても気にしないで下さい。」等の伝言がありました。様子を見ながら、今後の対応を考えようという事になりました。
読み聞かせを行うときの注意事項に、読み聞かせそのものよりも学校に対する批判や噂話をしないようにというのを読んだ事があります。確かに、「今年の先生は当たりだった」とか「うちの子は、○○先生だから、この一年間は地獄だわ・・・」という話は尽きません。けれども、実際に教室に入っているボランティアの口からそのような噂をばら撒いた場合、嘘であっても信憑性の高い噂として伝播してしまうでしょう。先生は、授業をすすめずらくなるし、お母様たちの間だってなんとなく、気まずいものにもなりかねません。
別におべっかを使う必要もありませんが、学校の体制や先生の批判は、しないにこしたことはありません。しかし、じっとしていられない子が何年何組にいるか、とか×年△組の男の子は他の子にちょっかいを出すという情報は、しっかり把握しておく必要があります。
何度も書いているように、公立小学校の場合、色々な個性の児童が集まってくるのです。絵本が好きで、お話を聞くためにわざわざ図書館に行く子ばかりの集団ではないのです。できるだけ多くの児童が絵本や本を好きになり、読書の習慣を身に着けて欲しいとは思いますが、全員がそうなるとは限らないし、嫌いな子はまた別の良いところを見つけられればよいのです。そういう意味で、読み聞かせの押し売りをしないように、気をつけなければならないと考えています。
ですから、読み聞かせになじまない子やなじめない子を把握しておく事は大切です。つらそうな子がいる場合は、本を読むお当番とは別に、話を聞いている子の迷惑にならないようにするための相手になる人の配置が必要だからです。
今回は、新学期最初の読み聞かせの日でしたが、どうやら今年度は、1組・3組・5組さんからは、目が離せそうにありません。
2006.04.17-複式2組
- 二年生以上の集団のとなった複式2・3組の合同クラスは、大体14~15人前後の児童がいます。今年度のコンセプトは、1~2分で読み終わることの出来る赤ちゃん絵本と5分以上の少々読みでのある絵本の組み合わせです。赤ちゃん絵本は、色彩がはっきりしているものや、描写の優れたものが多く、集中力をつけてくれます。この集中力を持続して、今までだったら、ちょっと「長い」と言って飽きてしまったものも頑張れるかなと思っているのです。
- 五味 太郎
- きんぎょが にげた
今回の絵本はまず最初に五味太郎作『きんぎょがにげた』でした。独特の五味ワールドが、しかけ絵本になっていて、ペーシをめくりながら金魚を探す絵本です。この絵本は、絶対にこのクラスの子どもに受け入れられるだろうと予想した通り、大いに盛り上がっていたようです。
- 加古 里子
- おたまじゃくしの101ちゃん
そして、次は少々眺めの加古里子作『おたまじゃくしの101ちゃん』
です。ちいさな生き物が主人公だし、お母さんが出てくる作品だから判り易いと思うのだけど、どうだろうとやきもきしていたところ、「喜んでいたよ。おたまじゃくしがたくさん書いてあるのがおもしろかったみたい。」という報告があり、ほっとひと安心でした。
次回も、春なのでおたましゃくしモノを予定に入れてあるのですが、どうなるでしょう・・・。今年度も、このクラスの選書には、悩まされそうです。だけど、一番勉強になるのもこのクラスだったりします。今年も一年間、よろしくね。