ランパンパン
32P/20.1×24.8/インド民話、マギー・ダフ再話/山口文生訳/ホセ・アルエゴとアリアンヌ・ドウィ絵/評論社/1989/読み聞かせにかかる時間-訳9分/季節-なし。インド=暑い=夏というのは、私の先入観に過ぎません。
昔々のインドのお話。ある木の上にクロドリの夫婦が住んでいたのですが、この亭主があまりにいい声で鳴くので、亭主と間違えられて奥さんが王様に連れ去られてしまったのです。この奥さんを取り戻すべく、クロドリは、ねこ・あり・木の枝・川の水を仲間に王宮へ乗り込んでゆくというお話です。ここで、日本昔話の『さるかに合戦』『かにむかし』にそっくりの展開だと気づく人が多いんじゃないかと思います。
結末だって、ちゃんと王様をこらしめて、女房を連れてかえることができるので、安心して読み進む事ができます。この絵本の場合、このクロドリが行進してゆくときの「音」が面白いです。例えば、王様のところへ行くときの描写は次のようです。
さあ、王さまとたたかいだ。クロドリは、たいこをたたいて行進した。ランパンパン、ランパンパン、ランパンパンパンパン。*1
という具合で、一度音読すると、頭の中からランパンパンパンパンしばらくリフレインしちゃうと思います。お話って、筋だけではなく、こういう語呂の楽しさや親しみ易さも大切な要素なんですよね。内容を忘れてしまっても、「ランパンパンパン」という言葉だけは、一生忘れられない気がします。
引用 *1 M.ダフ再話『ランパンパン』理論社、1989、p6