「毎年の
  側彎(そくわん)外来
    祈る思い」by神様のミス 

 

だれでも、一つくらい違うところがあるんだよ。
と慰められながらも、母はいつも自分を責めた。

 

みつご事件簿

 

 

「経過観察ですね。」

 

 

3男そらは

生まれつき背骨が曲がっている。

 

 

 

出産当日、

医師から見せられた、そらのレントゲン写真に、私は泣き続けた。

    「衝撃のレントゲン写真に、夜通し泣き続けた母の決心」はこちら★

 

 

 

一番小さく(1350グラム)生まれた3男そらは、

生まれて1か月後。

まだ保育器の中だ。

 

専門の先生から

話を聞きたいです。

 

と、NICU(小児集中治療室)の医師に、お願いした。

 

 

整形外科の医師から説明を受ける日。

夫も一緒に話を聞く。

 

 

 

車いすです。

と言われたら、どうしよう。

 

 

怖かった。

 

 

 

医師

「現在の状況では、はっきりとは言えません。

経過観察です。」

 

 

え?わからないの?

 

 

 

「そうですか。

どこか側彎(そくわん)専門の病院を

ご紹介いただけますか?」

 

 

医師

はい。もちろんです。

小児の側彎(そくわん)を

専門にしている医師がいます。

 

退院したら、予約をして受診してください。

 

 

 

 

あの・・・

この先、

歩くことは、できるのですか?

 

 

 

医師

「現在は、身体は十分動いています。

成長段階で、

また曲がりが強くなるかもしれないです。」

 

 

 

お願いだから、大丈夫って言ってよ。

 

 

 

母の願いはかなわない。

 

 

 

 

退院後に受診した専門の医師にも、

 

 

「経過観察です。

先天性(生まれつき)の側彎(そくわん)は

装具(機械などの固定具)はつけても

 

意味がありませんので普通に生活してください

半年後にまた診せてくださいね」

 

と言われた。

 

 

3人の中で成長が一番遅く

寝返りは

二人がころころ転がるころ、ようやくできた。

 

 

 

ハイハイも、他二人が、

部屋中をずりばい状態で動き回るころ、

まだ、その場から動けない時期が続いた。

 

 

けれど、

3男そらの身体は、上に向かって伸びようとしていた。

 

 

 

 

あ。うつぶせになっている。

 

 

母はうれしくて、涙がでた。

 

 

 

その後も半年に一度、

背骨の病院に通った。

 

 

毎回、祈るように

「曲がりがひどくなっていませんように」

と、

3男そらの手を引いて、待合室にいた。

 

 

成長に応じて、病院は4か所変わった。

 

 

 

背骨は普通、横長の四角い形だけれど、

3男そらの背骨は2本、三角形でうまれた。

 

 

どうして、こんな形になるのですか?

お腹にいるときに

自転車でお腹をぶつけたからですか?

 

医師にはたくさん質問した。

 

 

そんなことはないです。

お母さんのせいではありません。

 

この2本の骨がちょっと成長できなかったのは、

神様のミスですよ。

 

 

私を安心させようとしてくれる。

 

 

 

夫も

人間、全員が同じ形じゃないからね。

誰でも、

何かしら他の人と違うところはあるよ。

 

 

と言ってくれた。

 

 

 

12歳のころ(第2次成長期)、曲がりがひどくなり、

 

 

次回これ以上曲がりが強くなったら、

手術を考えましょう。

 

と言われたこともあった。

 

 

 

夫は手術には反対だった。

曲がっている骨は首の後ろと胸だ。

 

メスを入れるには危険な場所だったからだ。

万が一失敗したら、

下半身が動かなくなるいうリスクもあるだろう。

 

手術をするか、しないか、考えた夜だった。

 

 

そんな時、やはり母は、自分を責めた。

 

 

どうして、ちゃんと産んであげられなかったのかな。

と、

考えても変わらない現実を、くやんだ。

 

 

 

 

そんな3男も

 

 

こうして、お座りもして、

 

 

 

 

 

自転車に乗り

 

 

 

 

 

 

 

野球で走り

 

 

 

 

 

 

 

3人の中でも一番速く走る。

 

身長は兄弟二人より、10センチ小さいけれど、

 

口は大きく、毒舌チャッカマン

 

 

「俺の居場所は日本じゃない!」

 

 

 

日本を離れ、海外にでた。

 

 

 

 

今日、

海外に行って、ちょうど1年がたった。

 

 

 

 

海外に行く前に側彎(そくわん)の

病院へ。

 

 

 

もう、これ以上曲がることはなさそうです。

なにかあったら、また来てください。

 

側彎外来は卒業です。

海外も行って大丈夫です!

 

と、医師からお墨付きをもらい。

出発した。

 

 

 

 

 

昨夜、

20歳になる3男そらと、テレビ電話で話をする。

 

 

会話の途中、

「GOT IT !」

なんて、そらが、自然に英語が出る。

 

「なんなの、その英語、

ちょっと、いやらしいわー。」ニヤ

 

と、3男を、やじる母は幸せだ。

 

 

 

どこにいても、

子供たちが笑っていれば、それでいい。

 

 

つづく

 

 

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