アルゼンチンといえば、まず思い浮かべるのは男女がペアを組む踊りタンゴの舞。
タンゴの歴史を簡単に見ると、発祥の地と呼ばれるボカ地区は貧しい移民が暮らしていた一角だが、港町の酒場や賭博場などが軒を連ねていた殺伐とした街角でタンゴが誕生してから150年の時が流れる、とある。
ステージの灯りとギターの音色、そして男女ペアの踊りには、独特な情熱と哀愁が漂う、とある。
3日目の夜、出掛けた場所はブエノスアイレスの老舗シアターレストラン『 La Casa de Anibal Troilo 』

http://lacasadeanibaltroilo.com/home.html
季節は夏とはいえ、十分に夜のとばりが下りた22時30分から開演で、満席の200名ほどの観客の中に当然日本人は私ひとり、独特な灯りとムードが漂っている空間に期待を込めてこれから酔いしれていく。

ステージに最初に登場した彼女の名前は 『 YASMIN VENTURA / ヤスミン・ヴェンチュラ 』で、ここ地元アルゼンチンでは大御所として有名なタンゴ歌手。

http://www.yasminventura.com/
ステージではいよいよ華麗なタンゴの舞が披露される。

男女の舞は妖艶だが、ステージの照明の色、室内に響き渡る手拍子と掛け声、ギターとアコーディオンの音色がどこか切なさも感じさせる。

当然、宴は深夜まで続くが、周りのアルゼンチン人の飲むペースに合わせ過ぎ、レッドワインの酔いとまだ残る時差ボケの体調ゆえ、途中から目を開けていることも困難なほどお疲れモードにおちいる。

眠気に襲われている中、男性ふたりの胃袋に染み渡るほどの深みある声量は、訴えかける積み重ねてきた人間の熱い思いを感じさせてくれる。

Tango Bravo