
当然一回目の青信号で渡りきれることはなく、世界一の道幅であることを実感する。
中央にそびえ立つオベリスクも圧巻だが、ミラノ・スカラ座、パリ・オペラ座に並ぶ世界三大劇場のひとつであるブエノスアイレスのコロン劇場は、1908年に創設されて1世紀が過ぎた為に老朽化が進み、2006年に全面改修行われたとあるが、南米の巴里と呼ばれるブエノスアイレスの中でもひと際輝いている。

そして、アルゼンチン食文化を覗けば、そこは世界一旨いといわれるほどのビーフステーキが楽しみだ。

現地のポルテーニョ ( ブエノスアイレスっ子 ) に聞けば、次々とローカルなお気に入りのステーキハウスの名前があがる。

2日目の夜、タクシーに乗り、駆けつけたステーキレストランは、まだ21時と時間が早いせいかテーブルは埋まっていない。
ブラジルでもそうだったが、南米の人たちのディナータイムは早くて22時頃からと、お酒と語りと合わせて延々と深夜まで続く。

テーブルの上に置かれた、軽く600gから800g はありそうな一人前のステーキのボリュームに驚かされる。
ふたりでシェアしてもいいくらいで、アルゼンチン人の胃袋の豪快さに二度驚かされる。
そしてこの噛みごたえ十分な肉厚なステーキには、やはりアルゼンチン産の赤ワインが相性がいい。
以前サンパウロで出逢ったアルゼンチン人のクラウディアから教えてもらった、彼女の生まれ故郷であるチリ国境に近いワインの産地メンドーサ地方の赤ワインは芳醇な香りで人気がある。

広大な草原で育った素朴な大地の味とメンドーサの芳醇な香りを堪能して、ブエノスアイレス、2日目の夜が静かに過ぎて行く。
cheers