■『セデック・バレ 第二部 虹の橋』
やりすぎ限界映画:☆☆☆☆★★★[95]
2011年/台湾映画/132分
監督:ウェイ・ダーション
出演:リン・チンタイ/マー・ジーシアン/ビビアン・スー/安藤政信/ダー・チン/河原さぶ/春田純一/ルオ・メイリン/ランディ・ウェン/ティエン・ジュン/リン・ユアンジエ/シュー・イーファン/スー・ダー/田中千絵/マー・ルーロン/パワン・ナウィ
■2013年 劇場公開作品 3本目
■日記「今日見た映画 2013」2『セデック・バレ 第一部 太陽旗』のつづき
「ウェイ・ダーション監督」による「大日本帝国外地台湾」3部作「2作目」『セデック・バレ 第二部 虹の橋』。「1930年」に起きた「抗日蜂起事件」「霧社事件」を見せた恐るべき「衝撃」殆ど「実話」は、「人間が絶対やっちゃいけないこと」が何かを「さらに」「これでもか」と思い知らせる。
そもそもなぜ「ウェイ・ダーション監督」による『セデック・バレ 第一部 太陽旗』『セデック・バレ 第二部 虹の橋』『KANO 1931海の向こうの甲子園』を「大日本帝国外地台湾」3部作だと気づいたか?
恐るべき「やりすぎ限界映画」『KANO 1931海の向こうの甲子園』の「マー・ジーシアン監督」を調べたら、『セデック・バレ 第一部 太陽旗』『セデック・バレ 第二部 虹の橋』の「タイモ・ワリス」だった。もともと「大日本帝国外地台湾」3部作の脚本を書いたのは「ウェイ・ダーション監督」で、「マー・ジーシアン監督」が「俳優」から「監督」になった経緯の詳細は調べられなかったが、「ウェイ・ダーション監督」がプロデューサーとなって「若いマー監督にメガホンを託し、長編デビューを陰から支えた」ことを思い知った。
■「台湾島は
大日本帝国の新たな領土であり
未だ天皇陛下の御恩を
浴せぬ土地である」
■「愚かな蕃人により割拠された
台湾の心臓地帯
この高山辺りに林産 鉱物
無限の資源が眠っている」
「自分が他人にしたことは、いずれ全部自分に返ってくる」。僕は日本人だから、本当なら日本人が殺される映画なんか「見るに耐えない」はずだが、『セデック・バレ 第一部 太陽旗』の「日本人がやったこと」を見たら、「もうしょうがない」「絶対こうなる」しかない。「霧社事件」が「日本人が蕃人にしたことは、いずれ全部日本人に返ってくる」「仏様の裁き」にしか見えなかった。「もしも僕があの場にいたら」「死を覚悟する」しか「選択肢」はないと思った。
■「勝ち目がないと知りながら
なぜ戦う?」
「掟のためだ
刺青ひとつない
若者たちの顔を見ろ
この子たちは
虹の橋を渡れない
真の男になる力があっても
証がない」
「掟か」
「そうだ」
「日本人と戦えば殺される
死んで何が得られる?」
「セデックの誇りだ」
僕は日本人で、「絶対自殺してはいけない」という「信念」「価値観」「倫理観」を「正しいこと」だと思ってる。だがこの世にはいろんな「信念」「価値観」「倫理観」が存在し、僕が「正しいこと」だと思ってる思想を「正しいこと」とは思わない「国」「民族」「宗教」が「実在」する。『パプーシャの黒い瞳』の「ジプシー」のように、「読み書きさえ覚えなけりゃ 幸せだった」と「後悔」する「信念」「価値観」「倫理観」もある。自分が「正しこと」だと信じる「信念」「価値観」「倫理観」が「通用しない世界」の「実在」を、「大きい方垂れ流し」でビビって「泣きながら」思い知るしかなかった。
「300人の戦士」を指揮して「数千人の大軍」を殺した「モーナ・ルダオ」「リン・チンタイ」の「怖さ」にビビッて「泣きながら」「大きい方垂れ流し」。「震撼」「驚愕」「圧倒」「尊敬」「絶句」しかない。
■「子供たちよ
虹の橋の向こうには
豊かな狩り場がある
先祖は皆 そこにいる
勇者だけが入れる狩り場だ
失ってはならん」
「300人の戦士」に「数千人」の「日本人」が殺されたのは、「死」よりも、「虹の橋」を渡ること、「先祖の家」に行くことの方が「正しこと」である「信念」「価値観」「倫理観」を「理解できなかった」から。『セデック・バレ』2部作が、「他人を自分の価値観に染める」など「人間が絶対やっちゃいけないこと」なのだという「教え」に見えた。
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