回顧録「いつか見た映画 1991」55『ダリ天才日記』 | やりすぎ限界映画入門

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ダイナマイト・ボンバー・ギャル @ パスタ功次郎

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■『ダリ天才日記』
☆☆☆☆★★[90]

1990年/スペイン映画/112分
監督:アントニー・リバス
出演:ロレンツォ・クィン/サラ・ダグラス/マイケル・W・キャトリン/ニコラ・ステファノフ

■1991年 劇場公開作品 55本目

「ゴッホ」の映画は数本見たことがあるが、「ダリ」の映画は初めて見た。どれほどぶっ飛んだ人だったか思い知った。

1991年の映画界で話題になってた記憶が今日まで消えなかった。「カンヌ」や「アート」系の映画から当時「逃げた」僕は、「いつか見なければならない」と思って今日まできたが、まさか「28年間後」に見るとは想像を超えてた。28年前の映画をとうとう初めて見た。

「天才」が何かを感じた。普通の人間には絶対思いつけない「想像力」に「震撼」「驚愕」「圧倒」「尊敬」「絶句」するしかなかった。「絵」「映画」「造形」「ファッション」と、「サルバドール・ダリ」の恐るべき感性を思い知った。

きっと実話を基にしてるのだろう。ダリが活躍した時代に実際に関わった人間達を見て驚愕した。「パブロ・ピカソ」「ジャン・コクトー」「ルイス・ブニュエル」の名前は僕も知ってた。『アンダルシアの犬』は見たことないが、どんな映画か思い知っておしっこを漏らした。

回想シーンを、ダリの「絵」をイメージする「美術」で、「極限の美」に演出するアイデアがすごかった。「映像表現」の方法に圧倒された。現在「VHS」でしか見れない状態が惜しい。「DVD」で見たいと思ってしまった。

『ダリ天才日記』は「コメディ映画」であり「恋愛映画」。「作品」だけでなく「思想」も、とにかく「とんでもキャラ」だったことが、「奇行」のすごさと、奥さん「ガラ」との夫婦愛と共に描かれる。「ガラ」のような奥さんがいたダリに、うらやましくて憧れるしかなかった。

もう当時の資料が殆どなくて、ダリ役の「ロレンツォ・クィン」と、「アントニー・リバス監督」のことは、殆ど何も解からなかった。ただ奥さん「ガラ」を演じた恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「サラ・ダグラス」を、何かで見た面影を感じる。

調べたら、恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「サラ・ダグラス」は、『スーパーマン』『スーパーマン II 冒険篇』のゾッド将軍の女「アーサ」だった。僕が中学生の時死ぬほど見た映画の大スターの「極限の美」を思い出した。他にも大勢の恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「だらけ」の映画だったが、もはや当時の資料が殆どなくて、調べられないことが残念で哀しかった。


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画像 2019年 9月