『猟奇的な彼女』 | やりすぎ限界映画入門

やりすぎ限界映画入門

ダイナマイト・ボンバー・ギャル @ パスタ功次郎

■「やりすぎ限界映画工房」
■「自称 “本物” のエド・ウッド」


■『猟奇的な彼女』
やりすぎ限界映画:☆☆☆☆★★★[95]

2001年/韓国映画/122分
監督:クァク・ジェヨン
出演:チョン・ジヒョン/チャ・テヒョン

2003年 第19回 やりすぎ限界映画祭
2003年 ベスト10 第8位:『猟奇的な彼女』
やりすぎ限界女優賞/やりすぎ限界男優賞/やりすぎ限界監督賞/やりすぎ限界脚本賞:『猟奇的な彼女』


[ネタバレ注意!]※見終わった人が読んで下さい。



やりすぎ限界女優賞:チョン・ジヒョン


やりすぎ限界男優賞:チャ・テヒョン


■第2稿 2018年 6月25日 版

[韓国四大女優]



自分の心にとても正直な僕は女優で映画を見る。①イ・ナヨン、②イ・ヨンエ、③チョン・ジヒョン、④ぺ・ドゥナが僕の心の中の「韓国四大女優」。イ・ヨンエに続く「韓国四大女優」の3人目はチョン・ジヒョン。本業がモデルのチョン・ジヒョンは恐るべき「極限8頭身美女」。僕は『猟奇的な彼女』で絶対逆らえない下僕と成り果てて以来、チョン・ジヒョンの出演作品は殆ど全部見てる。もう「韓国四大女優」の意味するものが何か完全に伝わる頃だろう。

[チョン・ジヒョン]



『猟奇的な彼女』でブレイクする前の2001年、僕は『イルマーレ』ですでにチョン・ジヒョンに跪いてた。『猟奇的な彼女』は僕にはもはや遅過ぎだった。『イルマーレ』で瞬殺され『猟奇的な彼女』で決定的に撃ちのめされた。『やりすぎ限界映画』とは?[定義⑤]『恋愛映画における女優の私見』において、僕はチョン・ジヒョンと結婚したいと “本気” で思った。『猟奇的な彼女』は「もうこれ以上美しくチョン・ジヒョンを撮れない限界に到達してる映画」で、現時点でのチョン・ジヒョンのベスト1の映画だ。

[「壮絶なご都合主義」「この世の男が全員妄想する白昼夢」]



「この世の男が全員妄想する白昼夢」とは、「何もしないで極限8頭身美女が自分の彼女になること」。この「白昼夢」が全世界で揺るがない普遍性を持つのは、「現実世界で生きることに疲れた男達の心の弱い部分を抉る」から。「絶対ありえない」『BOYS BE…』の普遍性は韓国でも変わらなかった。



「出逢った直後にホテル」「おばさんの紹介する女と同一人物」「別れた恋人にそっくりな男」「ラストは作家で大成功」。こんな「偶然」現実世界で「絶対ありえない」。「壮絶なご都合主義」だ。『猟奇的な彼女』は一見韓国版『BOYS BE…』かのように見える。



だがチョン・ジヒョンが、「壮絶なご都合主義」を極限のやりすぎ限界映画に捻じ曲げた。全世界の男達に「この女と結婚したい」と思わせたチョン・ジヒョンが、「何もしないで極限8頭身美女が自分の彼女になること」を、チャラにさせた。

[「ゲロを吐く」「強い美女」]



酔い潰れた彼女(チョン・ジヒョン)が、ラーメンのゲロを吐いた「瞬間」おしっこを漏らした。吐く前に「一度堪えて飲み込む芝居」で、僕はもう「瞬殺」だった。



殆どの女優が「ゲロを吐く」芝居をしたくないと思う。女性なら限界まで自分を美しく見せたいだろう。だが「極限8頭身美女」が「ゲロを吐く」のを見た僕の感想は、「こんな美人がゲロを吐くなんて…」というあまりに衝撃の「意外性」。そして「汚れた姿を見せるのが怖くないのか!」だった。



「汚れた姿」を大胆に「恐れず」見せたチョン・ジヒョンの「精神力」に、「完全M男」の僕はこれ以上ないまで「心の弱い部分」を攻撃された。大胆に「恐れず」ゲロを吐いた「極限8頭身美女」は恐るべき「強い美女」。ゲロを吐く「強い美女」に心を鷲掴みにされた「完全M男」は、世界中にどれほどいたか知れないはず。『BOYS BE…』な内容など忘れるほどの衝撃が、もはや「強い美女」しか見えなくさせた。

[「強い美女」に逆らえない「完全M男」]



僕は「完全M男」。彼女のような「強い美女」にキョヌ(チャ・テヒョン)と同じく絶対逆らえない。クァク・ジェヨン監督作品に一貫される「強い美女」への信念を、僕は心の底から「共感」する。中でも『猟奇的な彼女』は、クァク・ジェヨン監督の「強い美女」を描いたベスト1の映画だと思う。



僕はジェヨン監督に他人とは思えない強い親近感を感じた。ジェヨン監督が「これでもか」というまで「強い美女」を見せた「彼女シリーズ」に、僕は自分と同じ「完全M男」の匂いを感じた。「強い美女」に「絶対逆らえない」のは「僕だけではない」。世界中に僕と同じ「完全M男」がいることを思い知った。ジョエン監督が僕を「安心」させてくれたのかもしれない。

[「美人に翻弄される」男の哀しさ]



どんなに酷いことされてもキョヌが許してしまうのは、「強い美女」に「絶対逆らえない」「完全M男」が背負った運命。「美人に翻弄される」男の哀しさが、「完全M男」にはもはや通常の男の「10乗」。キョヌの「苦しみ」が僕にはかなり伝わった。



「ゲロを吐く」だけではない。テーブルに「酒のグラスを叩き置く姿」で僕は「無力」となるしかなかった。完全に魂を撃ちのめされた。「何もしないで極限8頭身美女が自分の彼女になること」をチャラにさせたチョン・ジヒョン。何と恐るべき女優。「韓国四大女優」チョン・ジヒョンを見た全世界の「完全M男」が、全員「下僕」にされてしまったのだ。




『英語完全征服』
『春の日は過ぎゆく』
『猟奇的な彼女』
『空気人形』

『猟奇的な彼女』
『僕の彼女はサイボーグ』
『更年奇的な彼女』

画像 2018年 6月