加賀美アッコの練習画

『ひみつのアッコちゃん』のアニメ放映話、原作コミック版、WEBコミック版の中での特に印象深い話の紹介及び設定等の考察です。

「ひみつのアッコちゃんリマインド」
「ひみつのアッコちゃんリマインドⅡ」
「ひみつのアッコちゃんリマインドⅢ」
「ひみつのアッコちゃんリマインドⅣ」
「ひみつのアッコちゃんリマインドⅤ」
「ひみつのアッコちゃんリマインドⅥ」
「ひみつのアッコちゃんリマインドⅦ」

★第一期『ひみつのアッコちゃん』第6話「スリルとショックで大あわて」
基本的には第一期アッコは大人未満という意味での普通の小学生女子レベルの浅慮はあっても、大きなへまはそれほどしでかさないのですが、時には親友のモコの思い込みに引っ張られてうかつなことをやってしまったりもします。今回はそんな話。

銀行にお金を引き出しに行った際に銀行強盗に遭遇したアッコと大将。大将は意気地なくガタガタふるえていますが、こんな場合にはわりと度胸がすわっているアッコは婦人警官に変身して銀行強盗を制圧しようとスキをうかがいますが果たせません。しかしその後、アッコはモコから夜中にモコの父親と母親が大金を前にして意味深な会話をしていたことから推察してその銀行強盗の正体は自分の父親ではないかと打ち明けられます。最初は半信半疑だったアッコですが、モコの父親の会社に電話をすると2週間前に会社をやめていたり、尾行していた父親が寿司屋の中で姿を消してしまったり、コンパクトに残された銀行強盗の姿が父親にそっくりだったりで、段々と銀行強盗の正体はモコの父親だと信じ込むようになってしまいます。そしてガンモからモコの父親が近いうちに寿司屋になるつもりだと聞いたアッコは、すっかりその寿司屋の店舗は銀行強盗をしたお金で手に入れたものだと思い込み、銀行のОLに化けてモコの父親にお金をすぐに自分を通して銀行に返すように説き伏せます。しかしモコの父親が銀行からせっかく借りたお金を無理矢理また返すように言われたのだと思い込み、怒って銀行の上層部に文句を言いに行ったため話はややこしいことに。アッコはこのままだとおおごとになってコンパクトの秘密がバレてしまうと冷や冷やしますが、婦人警官に化けてモコの父親を何とか誤魔化して事を納めます。

便宜的に「幽霊問題」と名付けたのですが、今回のように実際にはモコの父親には何も問題が起こっていない(銀行強盗があったという社会問題は別として)ような場合、アッコが聡明すぎると「バッカねえ、モコちゃん。モコちゃんのお父さんが銀行強盗なんてそんなことあるわけないでしょ!」で話は終わってしまいます。適度に話を長引かせ盛り上げるための作劇上必要な「うかつさ」であり、もともと第一期アッコが過度にそそっかしいキャラクターだからではないように思えます(実際のところ全て裏目に出たとはいえ、アッコは会社に電話をしたり尾行をしたりで、必要な裏取りはちゃんとやっています)

★第一期『ひみつのアッコちゃん』第18話「こわーい地下室」

第6話「スリルとショックで大あわて」と同じで、アッコが親友のモコの思い込みに引っ張られてうかつなことをやってしまう話です。

これも実際のところは何も問題が起こっていない「幽霊問題」で、黒服サングラスの男たちがマネキン人形をバラバラにする話をしていたのを人間を殺(バラ)す話をしていたのと勘違いした出前の最中のモコが、男たちに呼び止められたことからすっかり命を狙われていると思い込んでおびえて、アッコのところに相談に行くのが端緒です。
アッコも同じ内容を相談しに来たのが大将とかなら「なにバカなこと言ってんの大将、怪しげな男たちに命を狙われているなんて変なテレビの見過ぎじゃない?」ぐらいドライにつき離して、実際のところは何事も起こらず問題が自然消滅してしまうところなのですが、親友のモコの相談なので無碍にもできず、結構自分でも信じ込んでしまい、モコを守るために女性ボディガードに変身したり婦人警官に変身したりするはめになります。
第一期アッコはギャグキャラ的な不自然な大きなへまはあまりしでかさない方で、ただ別の人間に変身しているのをすっかり忘れて素のアッコとして対応してしまう定番ギャグをしばしばするぐらいなのですが、これについては大きなへまをやらかす専用キャラクターとして大将やモコがいるので、作劇上アッコにへまをしでかす役を割りふる必然性が薄いのもその理由の1つといえます。ただ問題が実際には存在しない「幽霊問題」の場合は。アッコに問題が本当にあると信じ込んでもらわないと話が動き出さないので、話に必要な範囲でちょっとうかつなキャラになるとはいえそうです(まあ自分の親友が悪人に命を狙われていると思い込んでいるのをとりあえず信用するの、等身大の女子小学生としてはありうる話なんじゃないの?という気はします)。

★第一期『ひみつのアッコちゃん』第21話「わんニャン物語」
アッコが普段よりもひんぱんに失敗をやらかすコミカル回。心なしか辻真先先生の脚本回ではアッコにコミカルな描写を多く入れる気がします。
公園でシッポナを写生中にいきなり行きずりのブルドッグに襲われるアッコ。びっくりして逃げ出したものの一緒にいたガンモに対しては「あんなのへいちゃらよ。あんたこそ男のくせにだらしないわね」とことさら強がってみせますが、驚いて冷静さを欠いていたためにペンキ塗りたてのベンチに座ってしまいます。なぜか再び襲いかかってきたブルドッグのためにお尻にベンチをくっつけたまま逃げ出すはめになるアッコとガンモ。
そんなこんなで家でペンキで汚れた服を脱いでカッカきているアッコのところに、こともあろうにモコが問題のブルドッグを連れてやってきます。すごくなついて可愛いとブルドッグをほめちぎるモコに対して、アッコはシッポナや自分がそのブルドッグに襲われたことを説明しますが、モコは信じません。
怒ったアッコは、モコがブルドッグから離れた隙にコンパクトの力でモコに化けて、ブルドッグを特訓でしごいて名犬にしようとしますが、出前持ちにぶつかったりあちこち物をこわしたりマンホールに落ちたりベビーカーに入っている犬を「なんだ犬か」と言ってしまい飼い主に怒られたり、なかなかうまくいきません。
その後ガンモがモコに化けているアッコのところにやって来て、実はブルドッグがさっきアッコたちを追いかけたのはぶつかりそうになったリモコン飛行機をはたき落そうとしていたのだと誤解を解き、猫たちとブルドッグの抗争に巻き込まれ道路に飛び出したシッポナとアッコがドラム缶の下敷きになりそうになったのをブルドッグが身を呈して助け出してくれたりしたので、アッコもすっかりブルドッグに対する認識をあらためます。しかしその後本当の飼い主がやって来て、アッコとモコはブルドッグに別れを告げることになります。
(細かいことですが、シッポナを写生しているアッコの絵をガンモが『素人はだしでげすな』と褒めるんですが、本来玄人はだしが正しいので、うっかり言い間違えているのか、「玄人がはだしで逃げ出すほど上手くはない。せいぜい素人が逃げ出す程度」と意図的に微妙な褒め方をしているのかちょっと気になります)


ひみつのアッコちゃん(Wikipedia)』

イラスト:並行世界の機械人形化少女・加賀美アッコ1~17あらすじ要約

 

(追記:前回の記事、改造絵日記(4月9日)「バニーアッコについて」は、4月9日のアニメ・マンガレビュージャンル記事で9位でした。ありがとうございました。1度記事をあげてからかなり修正や追完をしたので、最初のあたりで読んでいただいた方はできればもう1度読んでいただけたらと思います。第三期『ひみつのアッコちゃん』第27話「走れ!バニーガール」のバニー表現についてできるだけ色々な視点から語ってみたつもりです。子供向け作品のバニー表現は本格的な性表現が許される成人向け作品と違ってギリギリの線を狙いながら色っぽさを表現しなければならないという縛りがあるためかえって多彩な表現の工夫が求められるところがあります)

【今回描いた絵】(下描き)

【最近描いた絵】

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【AI絵】鏡に映る機械化少女