加賀美アッコの練習画

 

『ひみつのアッコちゃん』のアニメ放映話、原作コミック版、WEBコミック版の中での特に印象深い話の紹介及び設定等の考察です。

※それぞれの時期のアッコの特徴
★アニメ第1期アッコ「上品なお転婆娘」
アニメの第1期『ひみつのアッコちゃん』は、既に魔女っ娘ものとして『魔法使いサリー』の実績があるため完成度が高く、原作漫画よりむしろアニメの第1期こそが『ひみつのアッコちゃん』の原型であり、ここにその後に作られる『ひみつのアッコちゃん』のキャラクター、ストーリー展開、コメディ色、設定などのほとんどの要素が完成して詰まっているといっても過言ではないですね。
今、見返してみると意外とアッコちゃんは、ドジでオッチョコチョイだし勉強嫌い(自転車を買ってもらうためには成績が下がらないよう勉強するとママと約束したその直後に、部屋で勉強するフリだけしてこっそり漫画を読んでいる描写がある)だったりするけれど、リアルタイムで見ていた時はそれほどにも感じなかったのは、脇キャラの方が個性が強烈であり、特に誇張的に劣等生キャラを押し出している大将なんかと比べるとむしろ上品な優等生に見えてしまう効果も見逃せないですね。前作の『魔法使いサリー』が魔法の国のお姫様というお転婆と上品さのちょうどいいバランスを求められるキャラだったので、そのキャラの作り方を上手に踏襲しているのも良い効果を出していたと思います。

★アニメ第2期アッコ「疾走するお節介娘」

第1期アッコが『魔法使いサリー』の後続番組としてその特色を色濃く引き継いでいたように、第2期アッコは先行番組の『あんみつ姫』『のらくろクン』といったレトロな名作の皮を被ったシュールなギャグ作品の特色を色濃く引き継いでいます。いつも裸足にスニーカーで駆け回るスピーディで元気のいい現代っ子の2代目アッコは堀江美都子さんが好演しており、そのお母さん役を第1期アッコの太田淑子さんがやっています。浦沢義雄さんのシュールな脚本回と羽山淳一さんの動きのキレのいい作画回が特に見所です。
アッコにコンパクトを与えるのが鏡の国の女王であることと、コンパクトの秘密が他人にバレると一生鏡に姿が映らなくなるという厳しいペナルティはこの第2期で確立されました。


★アニメ第3期アッコ「空回りする善意の台風娘」
第3期アッコは『名探偵コナン』の毛利蘭役などをされている山崎和佳奈さんが声をあてられました。
特色としては、『時をかける少女』『サマーウォーズ』で有名になる前の細田守さんの演出がかなりぶっ飛んでいて一部で評判でした。さらに細田守さんは、アッコについて以下のような解釈をしておられます。

『[再録]自作を語る『ひみつのアッコちゃん』 「わたしの好きなアッコ」細田守』
 “要するに「アッコ」とは、「魔法の力を借りた善意の人が人助けをする」物語ではなく、「魔法の力に振り回されたバカな子が、結果的に人助けの助けをしてしまう」物語である、ということだ。”

これはなかなか面白い解釈で、見ようによっては第一期にも第二期にもそのように解釈できるアッコはあったかな(特にギャグ寄りの回は)という感じです。
あと第二期に続けて浦沢義雄さんが脚本を担当されていて、「マラソン大会で俺はウサギと亀の亀になるんだと言ってクラス全体の走りを邪魔する大将を奮闘させるべく、バニーガールに変身する」というこれこそまさしく細田守さんの言われる「バカな子」だよなという面白い話を書かれています(この話は改造絵日記(11月24日)「機械人形化ひみつのアッコちゃんⅩ」の中にとりいれています)。

★WEBコミック版アッコ「恋に恋する苦労性娘」
WEBコミック版『ひみつのアッコちゃんμ』はコミック版のプリキュアシリーズなどを描かれている上北ふたご先生が絵を担当されておられ、少女漫画風でかつコミカルな可愛らしいアッコを描かれています。眠るときは髪飾りを外してあの独特な髪型をちゃんとほどいて寝ているという考えたら至極もっともな描写をされたのは、たぶんふたご先生がはじめてです。

特徴としてはアッコが「白馬の王子様に憧れる恋に恋する女の子」として描かれていますが、これは少女マンガのキャラとしては王道ですが、アッコの描き方としては珍しい方です。アニメシリーズでは全般的にアッコは恋愛にさほど興味がない(1期アッコはパパとママに対する家族愛が非常に濃厚で、反面現実の異性に向ける感情は大体サバサバしており、2期アッコにいたってはモコの恋心の発露を悪性の風邪と間違えるほど恋愛感情に疎いです)女の子として描かれることが多いので(ただ恋に恋し始めるお年頃ということで、コミック版ではアニメシリーズよりも年齢高めの中学1年生に設定されてはいます)。
それと秘密が他人にバレると以後2度と鏡に姿が映らなくなるペナルティはアニメ2期以降の伝統ですが、WEBコミック版ではさらに人間界にやって来た鏡の国の王子の護衛(周囲のあらゆるトラブル回避を含む)を果たしながらのペナルティなので、正直コンパクトをもらう代償としては任務+ペナルティが割りに合わないぐらいキツいんじゃないのという印象です(これは鏡の国の王子との関係の接近が本作ストーリーの根幹なので、話の必要性としては仕方がないのですが)。


 

『ひみつのアッコちゃん(Wikipedia)』

イラスト:並行世界の機械人形化少女・加賀美アッコ1~17あらすじ要約

【今回描いた絵】(修正画)

 

【今回描いた絵】(早描き)

【最近描いた練習画】

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