加賀美アッコの練習画

『ひみつのアッコちゃん』のアニメ放映話、原作コミック版、WEBコミック版の中での特に印象深い話の紹介及び設定等の考察です。

「ひみつのアッコちゃんリマインド」
「ひみつのアッコちゃんリマインドⅡ」
「ひみつのアッコちゃんリマインドⅢ」

★第一期『ひみつのアッコちゃん第85話「夢みる白鳥」
★第二期『ひみつのアッコちゃん第38話「夢みるバレリーナ!」
今回この2つの作品を同時に紹介するのは何でかというと、話の構造がそっくりなので、明らかに第二期の「夢みるバレリーナ!」が第一期の「夢みる白鳥」を意識して作ったオマージュ作品だと思われるからですね。タイトルも同じ「夢見る~」ですし。以下が似ている部分です。
●アッコが突然バレリーナに憧れてバレエを始めようとする。
●大将もバレエを始めようとする。大将がバレエをはじめようとする動機はバレエの才能のある1人の女の子がお目当てである。

●アッコと大将はその件でちょっとケンカみたいになる。
●バレエの才能のあるその女の子とアッコは仲良くなる。
●女の子はコーチの指導の厳しさにバレエを断念しようとしている。
●アッコがコーチの指導の厳しさは女の子の素質を育て上げるための愛の鞭であることを知る。

●アッコによりバレエの素質のある女の子は再びバレエへの情熱を取り戻す。

●バレエの発表会の題材は白鳥の湖。
第一期「夢みる白鳥」と第二期「夢みるバレリーナ!」の大きな違いは、第二期の方がはるかにギャグ色が濃いように作られていることですね。既に以前にバレエ経験があり先生からもそれなりに評価されているためひょっとしたらプリマドンナをやれるかもと思う第一期アッコは多少自惚れは強いけれどリアルな堅実派ではあるのですが、一切のバレエ経験なしなのに入門コースと間違えて新白鳥の湖公演のためのバレエ経験のあるダンサー募集の窓口に来てしまい「当たって砕けろよ」と応募してモコにまで呆れられる第二期アッコは無謀な行動派以外の何者でもありません。ただしキャラの破天荒さの増加によりギャグ的な面白さとスピード感は増しています。

★第一期『ひみつのアッコちゃん』第29話「出た!とかげ女」
謎の楳図かずお先生リスペクト回(笑)。もちろん作品中に楳図かずお先生の名前なんか一言も出てきませんし、へび女じゃなくてとかげ女なんですが、女の人がウロコの生えた怪人に変身して襲いかかってくる展開(作品中のテレビ番組の話です)なんか、完全に意識してます。

子供たちの間で大流行のとかげ女を知らなかった少将がカン吉に馬鹿にされ、流行に乗り遅れまいと大将の忠告も聞かずにテレビ番組のとかげ女を視聴してしまい、怖さに大将のふとんに潜り込んでそこでおねしょをしてしまいます。

おねしょのふとんを干しているところをアッコとモコに見られ、自分がおねしょしたと勘違いされ(というかアッコは実は薄々大将本人のおねしょでないことを知りながらからかっている感じ)恥をかいた大将は、アッコたちに復讐するために、うそのとかげ女をでっちあげて怖がらせようとします。

うそのとかげ女を本物だと信じ込んで怖気るモコに対してアッコが「この文明の世の中に…」と呆れますが、コンパクトの魔法を使う女の子がそれを言うかという感じです。

シッポナに化け猫疑惑をかけられたりして腹を立てたアッコは、うそのとかげ女の正体が大将の企みであることを知り、コンパクトの力で本物のとかげ女に変身して逆に大将を驚かせます。

大将は本物のとかげ女を見たショックのあまり、アニメか漫画以外ありえない高熱を出し、一時は生命の危機に陥りますが、やり過ぎを反省して女神に変身してあらわれたアッコにより、何とか生きる力を取り戻します。

第一期の作品の中ではかなりスラップスティックなコメディ色を意識した回で、こりごりしてもう2度ととかげ女で遊ぼうとしない大将は、カン吉から「アホ大将(蛇の青大将と掛けています)」呼ばわりされたりします。

これは第29話とは関係ない話ですが、以前、第一期第1話を見てアッコが鏡をどういう風に大事にしていたのかとか鏡をなぜ壊してしまい埋めることになったのかとかそういう具体的説明や描写を豪快にはしょってると思い、ブログ記事にもそういう感じのことを書いたのですが、アニメ先行作品である『魔法使いサリー』の第1話を見返し、冒頭のサリーがものすごく簡単に人間界に行こうと思い立ちものすごく簡単に人間界に行くあたりと比較したら、むしろ丁寧に説明している気がしてきました(笑)。第1話では視聴者の興味の引きそうなところ(実際に魔法を使うところ)までできるだけスピーディにストーリーを進める、もし必要なら後から補充的に説明しても間に合うという割り切った考えからくる手法が、時代の変化によって段々リアリティ寄りになっていくその途中経過という気がします。


★第一期『ひみつのアッコちゃん』第55話「パパもママも だいきらい」
アッコが、はじめて見るパパとママの夫婦げんかにショックを受ける話ですが、このあたりは子供たちや他の大人との関係性にはわりと図太いのに、パパやママとの関係性についてはひどく繊細な第一期アッコの特徴が色濃く出ています。実際のところ夫婦げんかと言っても、別にどちらかが家から出て行ったわけでもなく、ちょっと口げんかをしているところや2人ともお互いに口をきかないところをアッコが見てしまった程度で、小学5年生までそのレベルの喧嘩を目撃したことがないとしたら、むしろ夫婦仲が良すぎるぐらいなのですが、アッコはそう思わず「パパもママも今まで世界一尊敬できると思っていたのに」と泣き出してしまいます。対照的に大将やモコの家庭は今まで何度も夫婦げんがあったため子供の方も経験値がたまっていて、悩むことは悩むがダメージ低めで済んでいる感じです。
終盤で実はパパとママのけんかの原因はアッコの将来についての考え方の違いであることが明かされ、パパやママだって喧嘩もすれば間違いだってするということを、パパの説得によりアッコもようやく納得してくれます。パパやママを理想化しすぎているため期待はずれがあるとへそを曲げるのは第一期アッコの悪癖で、今回の話以外にも『ママすてきッ!』『あたしはどうして?』『笑顔で送ろうパパの船』『思いきり泣きたい』などがそういう系統のアッコちゃんのへそ曲げエピソードになっています。
(その代わりというのもなんですが、普通のトラブルについては歴代の中で1番落ち着いた対処をするのが第一期アッコかなという気がします。)


★第二期『ひみつのアッコちゃん』第12話「タコ焼き大好き宇宙人!?」
『魔法使いサリー』には、魔法の国から訪問者がやって来て人間界に珍騒動を引き起こすという話がわりとあるのですが、アニメの『ひみつのアッコちゃん』には意外とそういう話は少なく、コンパクトを与える接点となる存在、第一期でいえば妖精、第二期第三期でいえば女王様以外は他にどういう住人がいるかという点についてはほぼ謎に包まれています。例外ともいえるのが第二期の「タコ焼き大好き宇宙人!?」の回で初登場してからレギュラー的存在となる鏡の国の王子キーオの存在で、この話により、どうやら鏡の国は地球上にはないことが暗に示されます。なぜかというと、この少年は単なるイタズラ心で地球を花火にするためにやって来るからです(アッコに地球の危機を伝える時に、「キーオはとてもいたずら好きの少年なのです」の一言で片づけてしまう女王様も女王様で、鏡の国の住人は本当に地球人と同じ倫理観を持っているのか疑いたくなります)。ちなみにこの「地球を花火とする」という発想は、この話の脚本を書いた浦沢義雄さんが好んで使うアイデアで、メインの脚本家を担当していた『激走戦隊カーレンジャー』でも使われています。
さらに鏡の国の住人の存在にあまり焦点があたらないのはあくまでアニメの話で、WEBコミック版『ひみつのアッコちゃんμ』なんかはむしろそこをメインにして話が展開されています。


『ひみつのアッコちゃん(Wikipedia)』

イラスト:並行世界の機械人形化少女・加賀美アッコ1~17あらすじ要約

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