改造絵日記（４月９日）「バニーアッコについて」

前回の記事で説明した、第三期『ひみつのアッコちゃん』第２７話「走れ！バニーガール」の、アニメ本編とビデオケースイラストと絵本のバニーアッコの表現の違いについて補足を。

３つの中で特にアニメ本編と絵本では、アッコの恥ずかしがり方に雲泥の差があります。というか絵本ではアッコはいつも以上に元気いっぱいでバニー姿を全然恥ずかしがってなんかいません。たぶん水着姿ほどにも感じていません。それに対してアニメ本編の大将の前に出現した時のアッコの恥ずかしがり方は少々不自然なほどです。いつも動物に変身した時なんか明らかに人間でいえば服を着ない裸の状態なのにそれをまるで意識しないアッコなのですが。そういうわけでちょっと画像をつけて比較してみました。

【アニメ本編】

コンパクトの力でバニーに変身する直前と直後のアッコ。アッコの特徴的な髪型が変化して自然な感じのショートカットヘアーになり顔がやや面長になっている（たぶん元のアッコより年齢が上がっている表現。明確な他人を指定していないので服装と年齢と髪型以外は元のアッコのままだと思われます）のがわかりますが、この段階ではあんまり色っぽく表現されていません（失礼な言い方になりますが、このあたりとかカン吉やチカコを追い越して走るシーンとかはあまりバニー作画に気合が入っていません）。

それがマラソンコースでクラスメートと大将の前にあらわれるシーンでは、足長でスレンダーなハイレグバニーとしてかなり意識的に色っぽく描かれています。胸やお尻を強調せずに前面からのバニーの立ち姿で色気を感じさせるのはかなり高度なテクニックですが、それを「バニー姿になってはみたもののいざ人前に出ると恥ずかしくなってしまうアッコ」という文脈補強で見事に表現しています。

上から下まで舐め回すような執拗な大将の視線に晒されているうちに段々胸元や股間や脚線を大胆に強調したバニー服姿の自分がどう見えているかを意識しはじめ、無理矢理この格好にされたような強烈な羞恥心を感じて赤面してしまうアッコの図。このあたりでは、体はお姉さんバニーでも心の方は小学生のままで、表情についてもまだ子供っぽいアッコらしさが残っています。ところが後述のようにバニー姿で走っているうちに、表情や仕草まで大人っぽく変わっていきます。

大将に追いかけられて走っているシーンの後半では、唇にルージュをきちんと塗り表情も大人びた色っぽいお姉さんバニーの完全体と化しています。平気で走りながらお尻の布地に指をつっこんでバニー服を直したりします（この描写の細かさはバニーのお尻の強調表現として秀逸です）。このお姉さんバニーなら胸の隙間からライターを出してサービスするとかも平気でやりそうです。現実にはありもしない男遍歴とか語りだしそうです。バニー姿のまま一定時間を経過すると身も心も完全なお姉さんバニーと化して元の小学生アッコに戻れなくなるとかそういう裏設定がありそうです。男の子に色っぽいサービスをしないと胸のバニーハート（普段は見えない）が点滅して苦しむことになるとかそういう追加設定がありそうです。それでなくてもバニー姿の時にコンパクトをなくしてしまい家に帰れなくなって仕方なくカジノ勤めをはじめる話とか普通にあってもよさそうな感じです。横顔を見ると普段のアッコの髪型がどういう風に変化してバニー耳をつけた髪型になっているのか良くわかります。

【絵本】

比較すると絵本のバニーアッコは体は色っぽいお姉さんバニーになっても心は元のアッコのまま…どころか風呂から出ると大人の前に平気で裸で飛び出していく低年齢女子のレベルにまで精神年齢が下がってる感じです。本来対象が低年齢層の絵本のキャラだから仕方がありませんがそのかわり元気いっぱいです。「ちからいっぱいはしります」というひらがな表現がとても良く似合います。口を大きくあけているところが屈託のない元気なキャラを表現しています。

男を惑わす夜の蝶とかそういう風情は微塵もありません。単なるウサギの仮装をした元気な女の子です。だがそれがいい。

アニメ本編での大将に追いかけられて走っているアッコバニーの表情と絵本での大将に追いかけられて走っているアッコバニーの表情を対比すると「表情の精神年齢」とでも言うべきものが違い過ぎて面白いです。

【ビデオケースイラスト】

付け加える新たな画像も無いので、今回はあまりメインの話題には出しませんでしたが、背中からお尻、お尻から足のラインの色っぽさの勝負に限ればこのビデオケースイラストは随一だと思います。３者（アニメ本編、ビデオケースイラスト、絵本）の中では１番小悪魔的なセクシーさを感じさせます。アニメ本編と違って顔は髪型以外は原型をあまりいじらず体のラインだけが色っぽいので、コンパクトの力を使わなくてもバニー服さえ着れば元のアッコ自体セクシーボディなのではないかと錯覚させる味わいがあります。