地上天国への道 8. | ブログ.

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事実は小説よりも奇なり.
Truth is stranger than fiction.

息子りんの絵と猫と, 愛する人生と.
Rin’s arts,cats,and loved life.














そして
わたしたちは
週に二回
通い始めた











そして
息子








発作などで
呼吸が難しかったり
それにより
睡眠障害があったり








たまに
食事のコントロールが
難しいときもあったが










絵を描くことは
呼吸をするより
睡眠をとるより
食事をするより
とても自然に思え










息子にとって
絵を描くことは
表現することは











それらより
彼の近くに
あるのかもしれない
とハッとした










そして
息子は
洋服をたまに












暑くても寒くても
それをどうにかせず
その服のままで
居続けるなど










それは一般的には
空間認識の問題や
感覚や知覚の問題だとされ










それはともすれば
命に関わるような
問題となりかねないが










松山先生
それを話すと











絵の世界では
それがいいんです
と先生は言った











それが
絵の世界では









すべての道具を受け入れ
どんな物でも馴染む
能力となり
素晴らしいことなんです









また
息子は
という概念が少なく









他人の目を気にしない
ところがある
と話すと









絵の世界では
他人の目を気にし
上手く描こうとすることが
邪魔で









皆その感覚を
排除するために
必死になり









その考えに
辿り着かないまま
命を終えるひとも
多いが








りんくんは
最初から
それが無いから
素晴らしい
と先生は言った










そして
ほぼ
数字と平仮名の名前しか
書けない










息子のサイン
見ると
先生は
 









わたしたちが
こんな風に書くと
わざとらしくなるが










りんくんは
自然で
そこに作為が無く
本当に美しい
と言い 










それらは全て
常識や
学校生活の中で
生きてきた










わたしの中では
良くないこととされ









そんな息子を変えることに
わたしも世の中も
躍起になってきたが










この世界では
それらが
すべて宝物となる
ことが分かり



















そして
わたしは
改めて







ひとは
どこで、誰と
どんな状態で
生きるか 
というのが大切で








その時
無いと思っていた
奇跡の全てが
既に在り









ありのままで
命を爆発させて
生きられるのだと
強く思った


















そして
わたしは
息子が絵を描く横で








ずっと
松山先生
話をした










             
そして
先生は
息子の絵を見ながら









りんくんは
僕ならその色は使わない
僕ならそう表現しない
というようなことを










躊躇なくしていく
と言った









そして
その躊躇は
本当はいらなくて
それは壁で








皆アーティストは
りんくんのようになりたくて
もがいている









そして
先生は
一瞬であればあるほど
絵は美しく









から
りんくんの絵は
美しく










りんくんが出す
ゴミまで美しい
と言い










そして
りんくんの絵は
ハプニング









それは
絵を描く
という行為でありながら
起こっていることだ
と言った









そして
世の中は
意味があることに
価値を開いているが








本当は
意味の無いことこそ
価値があり








意味が
無ければ無いほど
それは純粋で









だから
りんくんの絵は
純粋無意味









そして
りんくんには
絵を評価されたい
売りたい
上手に描きたい
という概念が無く











りんくんの絵は










そして









絵を描くひとの多くは
始めに
プランやイメージを持ち








それを忠実に
再現することに
重きを置き










それから
はみ出ることを
失敗だと思い
それが大きな間違い 
だと言う













でも
りんくんは
最初から
イメージを持たず









上手く描こうともせず 
ただ無限や絵と
同化し










生き








だから
失敗も成功もなく
全てが体験で学びで
喜びでしかない
と言い









わたしは
先生から
息子のことを
聞くたびに 









今まであった
一瞬でぶっ飛び








深いところに
その言葉が触れ









全てが
美しすぎて
いつも泣いた











そして

わたしが

子どものころから

探していた











罪も罰もない

無限で無条件の愛の

地上天国












まつやま絵画教室に

息子の絵に

芸術に

あったのかと












何度も何度も

泣いた