◀旅行記トップへ 2008ケニア旅行記へ▶ロッジに入る前のブリーフィングも無事終わり、やっと中へ入れます。
海抜1,966mに位置し、国立公園内は鬱蒼とした森林地帯のため、ゲームドライブへ行っても
動物は木の陰に逃げて行ってしまいよく見れません。
ですから、昔からロッジにやって来る動物を観察する居ながらサファリが主流。
それなのに、ブリーフィング時のゲームドライブの話をすると、息子がどうしても行きたいと
言うので、とんだ失敗をしてしまいました。
因みに動物を驚かせないため、大きな声は厳禁ですので、5歳未満の子供は泊まれません。
それほど、ロッジと池の距離は近いというか目の前が池です(;^_^A

4階の屋上部分から、真下を通るイボイノシシを見たところ。
建物の影の様子から、池の近さがわかるでしょうか?
それではまずはTreetopsの歴史から。
●Treetopsの歴史OUTSPANのゲスト等の要望により、アバーディア国立公園内に
夜間の動物観察小屋として1932年にわずか2部屋でオープン。
この辺りは、アバーディア山脈とケニア山国立公園間の古くからの象の通り道であった。
小屋は動物達の水飲み場である池の近くに建てられ、さらに動物が集まるように塩を撒き、
木の上の小屋から観察しやすいように設計されていた。
当時は、古い大きなイチジクの木上に小屋があったことが、“Treetops”の名の由来である。
電気が通っていない小屋では、ゲスト達は月明かりの中、動物達を観察していたそうだ。
一躍有名になったのは、1952年に英国のエリザベス王女(現女王、エリザベス2世)が
夫君のエジンバラ公と共にここを滞在されたからである(王女を迎えるため、4部屋に増築)。

当時のエリザベス王女の滞在をアレンジした、叔父であるグロセスター公爵と夫人。

滞在時のエリザベス王女直筆のメモと帰国後の礼状。
ところがその夜、父であるジョージ6世が逝去され、滞在中に王位を継承し女王となる。
『
木上に登ったプリンセスは、翌日クィーンとなって舞い降りた』という側近のコメントが
当時の世界中の新聞の見出しとなって駆け巡ったそうだ。
実際に、エリザベス女王が訃報に触れたのは、ニエリのホテルに到着後らしく、
側近のコメントは、如何にもイギリス人らしいユーモアとウィットに富んだものだ。
もちろん、元々一泊の滞在予定中に、このような出来事が起こったこと自体も
かなりドラマティックだけれども。
こうして、女王の誕生の場となったTreetopsだが、その2年後の1954年には
キクユ族を中心とするケニア独立運動の反体制グループ“マウマウ団”により、
焼き払われてしまう。
焼失により、エリザベス王女が滞在したオリジナルの部屋も失われてしまった。
良くも悪くも、当時の宗主国である英国の象徴と見做されてしまったのかもしれない。
3年後の1957年、同じ水飲み場付近でオリジナルの場所の近くの栗の木の傍に、
設備を拡充し、50部屋を有するロッジとして再建され現在に至る。
(1996年にリノベーションのため3ヶ月の休業)
そして1952年当時、再訪を約束したエリザベス女王は、31年後の1983年に
再びエジンバラ公と共に、ここを訪れている。
開業当時の小屋ともっと詳しくお知りになりたい方は
こちら(英語)
●ホテル外観
高床式の4階建てで、外壁には木の皮が使用されている。
もうすぐゲームドライブなので、勝手に外へ出て外観を撮っていたら、レンジャーに
注意されてしまった

。勝手に外へ出ては行けないらしい。。。
ロッジ下の地上から観測する場所もあるらしいが、説明では2階の池側のテラスと4階屋上部の
トップデッキのみで1階地上のカメラポイントの説明はなかった。
リクエストすればロッジの脇から、地上からも観られたのだろうか?
内部へは、写真左手の階段から入る。

オリジナルの名残りを感じさせる、駐車場にあったイチジクの木。
ロッジの建物付近を注意深く見ていると、いろんな鳥がいます。

先程は、階段手摺りにいたカンムリコサイチョウ。いつの間に撮ったのやら息子撮。

こちらは、セイキムクドリです。

2階のロッジへの入り口へ行く途中にある動物の頭部の骨。オスの角が立派です。
昔は、この辺りでもライオンが出没したのですね。
●内部の様子エリザベス女王に関する写真を始め、1950年代から80年代にかけての写真が
3階のラウンジや階段の踊り場付近にパネルで展示されています。

ロッジ内3階のラウンジやレストラン入り口付近にある1983年に再訪した当時の写真。

左は、エリザベス女王がTreetopsを訪れた際の新聞記事と記念切手。
右は、1996年のリノベーションを伝えるプレートとロッジを再訪時の出迎え風景。
珍獣ボンゴのファイトシーン。
レイヨウ類の仲間で、イランドのように体に縦の白い縞を持っている。
ケニア山付近では20年近く見かけないらしいが、アバーディアでは最近になって
少し繁殖しているらしい。我々は、生憎と実物を見ることは出来なかった。
これらの写真がロッジの歴史の演出に一役買っています。
●部屋の様子
全50室の部屋は、2~4階に分かれている。私達の部屋は2階の21号室(スタンダードルーム)
バスルームとトイレは各階にあり共用で、スイート以外は部屋内にはありません。
当然、洗面スペースもないので歯磨きするにも、共用の洗面所へ。
2部屋だけエリザベススイートという部屋があり、こちらはバルコニー付き。
ロッジのHPで見ると、ダブル利用で100$程の違いなので、事前に知っていれば
リクエストしたのに( ̄ー ̄;
この時は、バンコクから来た華僑の方が泊まっていました。
部屋は、噂通りの狭さでドアを開けるとベッドの後方を通れないほどですが快適。
外の通路から内部を撮ったのですが、通路もコンパートメント列車の通路とほぼ同様です。
小さな木枠の嵌め込まれた窓からは池の一部が見えます。まるで中世の修道院の僧房の様。
ファブリックなどは清潔で新しく、壁面の木々もニス塗を施され良く磨かれています。
ベッドの枕元の上部に夜間動物が来た時に鳴るブザーがあります。
<ブザーの意味>1回がハイエナ、2回はヒョウ、3回はサイ、4回は象が来たことの合図。
回数が多いほど、動物が大型になっていきます。
もちろん、ゆっくり寝たい場合には、ブザーのスイッチを切ることも可能。
滞在中、1回のブザー音が一度だけ鳴りました。
ベッド上の毛布は寝る時はもちろん、日没後はかなり気温が下がり、寒いために
4階で動物を観察する際に羽織る役目もあり。
●レストラン
こちらがレストラン入り口。大きな象牙が目印です。
夕食時以外も、コーヒと紅茶をセルフで飲めるようになっている。

ここの主かな?奇声がするのでレストラン内部を覗くと先程のカンムリコサイチョウが
テーブルの上を我が物顔に歩いていました。

レストラン内は、10人掛け程のベンチシートの椅子と長テーブルが配置されている。
入り口で部屋番号を名前を告げ、自分のテーブルを教えてもらう。

Treetopsでの唯一の食事、ディナーです。
この日、台湾人ツアー客と同じテーブルの隅っこの席で、オーダーを取ってもらうまでが大変!
途中から、ウェイターが気を利かせて私達に先に料理を運んでくれたりした。
テーブルに着くと身動きができなくなるため、テーブル中央に溝が設けられており、
その上を木のお盆がスライドする仕組み。良く考えられています

夕食は20:00~でメインにありつけるのは、21:00近く。
お昼を余り食べなかったので、お腹ペコペコで料理が来るとアッという間に完食σ(^_^;)
●観察スペース2階の池側のテラス及び4階の屋根上からは池とロッジ裏側までが見渡せるトップデッキに
なっており、夜間用の特殊照明が配置されている
また、3階のラウンジもガラス越しに池に面しており、ここからも居ながら観察可能。
1階地上にも二ヶ所のカメラポイントがあるらしい。

恐らく2階観察テラス(屋外)からの遠景。中央の丘の上にジ・アークがあるらしい。

4階のトップデッキの観察スペースからの眺望。2階とほぼ同じアングルの画像です。
実は、帰国後にこの右横に晴れた日にはケニア山が見える事をしりました。

ツアーなら、添乗員や事前情報があるのでしょうが、ここが個人旅行のデメリット( ̄ー ̄;

屋根の上には、セイキムクドリが2羽。

尾がピンと空に向かっています。

樋の中には、体をすっぽり収めたウロコカワラバト。
肝心のバーも併設している3階ラウンジや2階と4階の観察スペースの写真は撮り忘れました(爆)
●バーカウンター、ラウンジ、レストラン内部の様子は
こちらのメニュー右上の
Image Galleryをクリック。
●2階と4階にある観察スペースは
こちらの下部、左から2枚目と3枚目。
●
Treetopsオフィシャルサイト次回は、ゲームドライブの様子を紹介予定。
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