夫婦が何からの離婚原因を作ったときには、それが原因ですぐにも離婚しようとするかもしれません。
例えば、配偶者が不倫をしていたことが発覚したら、不倫した配偶者とこれ以上一緒に生活するのは精神的にキツかったり、配偶者の不倫を許すことができないと憤りを感じて離婚しようとするはずです。
しかし、すぐに離婚が出来る夫婦はいません。
その理由として、夫婦が離婚すれば、離婚する当事者夫婦やその周辺に様々な影響を及ぼす危険があるためです。
この離婚による影響を小さくしなくては、離婚後の生活が苦しくなり、離婚したことを後悔してしまうことになるからです。
そのため、感情に任せて離婚をするのではなく、ひとまず離婚せずに別居する夫婦がいます。
何故、離婚せずに別居をするのかといえば、別居にはいくつかメリットがあるからです。
■籍をいれたまま別居するメリット
- 冷静になって考える時間を作ることができる
- 離婚に向けた準備を進められる
- 離婚するときに夫婦関係が破綻している根拠になる
- 子供を連れて別居すれば親権を獲得しやすくなる
- 別居期間中の婚姻費用を受け取ることが出来る
など…。
別居期間を設けることによって、冷静に考えをまとめる時間を作ることができます。
短絡的に離婚をすることにためらい、離婚を思いなおすこともあります。
そこで、離婚をせずに別居している状況なら、夫婦の復縁も容易いでしょう。
また、別居期間中に就職活動・転職活動をしておけば、離婚後の生活に備えることができます。
女性の場合では、専業主婦として家庭に入っていて、手に職を持っていない人もいるはずです。
手に職が無いと、離婚後の生活費を稼ぐのに苦労してしまいます。そのため、離婚する主婦の多くは、離婚の前にフルタイムで仕事を始めます。
別居期間中は夫との婚姻関係が継続している状態ですので、別居期間中の生活費を婚姻費用として夫から受け取ることが可能です。
別居の生活費に困るという危険も少なく、離婚に向けた準備を行うことができます。
また、別居する際に子供を別居先に連れていくことで、離婚時に子供の親権を獲得しやすいというメリットもあります。
子供の親権は、これまで夫婦のどちらが養育を主導していたのか、監護者としての実績を重視します。
そのため別居先で子育てを行っておけば、離婚後でも子育てを行うことができるという実績になります。
このように、離婚せずに別居することでいくつかのメリットを享受することができます。
すぐに離婚するのではなく、別居のメリットを検討した上で、離婚の準備をすすめてみてはいかがでしょうか。
■関連ページ