教わるときの心構えとして大切だと思っているのは、
教わる相手に尊敬の念を持つこと。
この尊敬というのは、言葉遣いや態度といった
表面的なことだけではなく、
もっと大事なのはどのようにその方のことを考えているのか?
教えを請うというのは、その方にある部分を教えてほしい!
と思っているために教えを請うわけです。
いわば、その方の人生の一部を分けてもらうこと。
その方の人生で築き上げたものの一部を分けてもらうわけですから、
その方の人生自体を興味を持ったり
関心を持たないと、本当に意味では身につかない。
そのためには、教えを請う側の自分たちの気持ち、
考え方がそのまま相手に対しての言葉遣いや態度になる。
自分にもこれまで教える立場になったり、
先輩の立場になったりしたが、
相手の態度では本当の意味でのこちらに対する考え方が見える。
建前の言葉遣いや態度ではバレます。
なによりも自分が身に付けたいのは、
教えてもらう先生の言葉の奥にある人生です。
その人生の中の一部が自分が教えてほしいところなので、
教えてほしいところだけを知ろうとすると、
相手の人生に目を向けなくなってしまうので、
教えてほしいことが生まれた過程が分からなくなる。
それは、表面だけを学んだ事にしかならない。
一つのことを生み出すには幾多の失敗がある。
その失敗をこれから自分が同じようにしていければ、
最低限、同じ速度で学べる可能性はある。
そもそも、その速度を速めるために教えを請っているはず。
だからといって、先生の失敗に目を向けなくなっていては、
本当の意味でも教えてもらうことの価値が分かっていない。
自分の代わりに何度も何度もしっぱしている人生があったからこそ、
目の前の自分の教えてほしいことにたどり着いている。
そこに目を向けられるかどうかが、
教えてもらうときのコツだと思っています。
言葉の表面だけを知るのではなく、
先生の人生を丸ごと知り、
そこから自分の知りたいことを含めて学びたいです。