相続人の肖像 前楽。

一幕は予想に反してストレートプレイのような展開。
朝から滋賀県の草津と宝塚を往復したので、睡魔が・・・
チャーリー(ずんちゃん)がイザベル(まどか)に恋する場面が弱い。
お芝居の技術もあるけどべたな演出もあればね。
まどかちゃん、お芝居がまだまだ学芸会だ。
まりんさん、せいこちゃん、松風くん、あいりちゃんぐらいは観れるのだけどそれ以外の生徒がまだまだ未熟だった・・・
もあちゃん、役づくりなのか実力なのか微妙だね。
ちなみに私はイザベルよりベアトリス(もあちゃん)のほうが好みです(笑)
りくの役が中途半端なだぁ。
でも、ずんちゃんは良かったよ。
ほぼでずっぱりだった。
りくはもはや気持ちが切れちゃったか・・・

話的には真剣に考えると愛とはみたいな感じだけど時代の価値観が恋愛結婚に代わるころのお話しです。
二回目の新源氏。

六条の御息所は藤壺の形代というところに違和感がある。
そもそも原作には二人のなれそめが描かれてないけど藤壺の形代と解釈するのは難しい。
藤壺の形代としての紫の上、
女三ノ宮が光る君に降嫁したときの紫の上の苦悩が描かれておらず、紫の上、男にとって都合が良すぎる。
自分の犯した罪が自分に降りかかる因果応報
柏木に寝取られるコキュ光源氏
でも、源氏物語は最後に光る君は負けるというところは描けている。
まあ54帖(といいつつ40帖あたりまでだけど)全てを語るにはいい工夫だと思います。
この未消化な部分を解消したのが「夢の浮橋」ではないかと思う。
源氏物語千年紀に上演された「夢の浮橋」、なぜ千年紀なのに宇治十帖なのかという疑問が解消。
大野さん的には師匠である柴田先生の新源氏を否定するわけにはいかないよね。


【新源氏物語】

源氏物語54帖の40帖あたりまでを1時間40分でうまくまとめていました。

源氏と義母藤壺との許されざる愛の結果、生まれた不義の子冷泉帝。
そのやるせなさを埋めるため、藤壺似の女性を求め続ける。
最後には自分がコキュとなり、実父桐壺帝もそれを知りつつ、血統を守るため、隠していたことを知り、自分も同じように生きることを決意する。

そのため、女性は藤壺→若紫・紫の上の形代系を中心に、正妻葵の上と愛人六畳御息所の話、須磨流しの原因となる朧月夜、そしてコキュとなる女三ノ宮をメインにしています。

なので、源典侍、空蝉、軒端荻、夕顔、末摘花、花散里、そしてなんと明石の君も登場せずです。
でも、夕顔は頭中将のセリフででてきましたが、名前を言わなかったので、わかる人は夕顔のことだとわかる程度、末摘花、花散里、明石の君は紫の上のセリフで触れますが、そのとき、末摘花だけ鼻が赤い人と言われますが、これも知識がないとなぜ赤い鼻というかはわからない。

1時間40分でまとめたため、車争いから続けて六条御息所(みやすんどころ)の生霊に葵上が殺されるところまで一気にいきます。ここが前半の見せ場で、ゆずカレー、じゅりあが素晴らしい。
柚カレーの六条御息所にソロを与えなかったのは正解です。
じゅりあ葵上の最期のセリフは感動しました。

次に須磨に流される原因となる朧月夜との逢瀬。
この右大臣家の面々がいい仕事してます。
右大臣たそは専科さんレベルですよ。
娘の弘徽殿の女御(京三紗)も圧巻
さらに朧月夜(おぼろつくよ)の仙名ちゃんも良かった。

このあたりが原作のようなドロドロ感もなく、あっさり須磨にいっちゃいます。
須磨は頭中将が会いにきたとたん、嵐がきて桐壺帝のおつげ、
明石の入道の登場、そして明石の君登場せず、10年後です。

そして、女三ノ宮降嫁したとたん、柏木が夕霧に強姦を宣言して女三ノ宮を襲う。
(原作のように猫と戯れたりなどの悶々とした場面はなし)
そして、二人は密会を重ね、女三ノ宮が柏木の子を産む。
源氏がその事実を知りますが、自分も実父を裏切り、義母と密通したことを父は知っていたことに気づき、自分も黙って生きていくしかないと終わる。
このあたりが後半の見せ場。
今、気づいたけど見せ場の相手役はいずれも柚カレーじゃないですか?
さすがに柏木は歌があったけど女官とのユニゾンになってました(笑)

ちなつ夕霧、ここまで出番がなかったけどなかなか見せ場があってよかった。
あきらも意外に出番があった。

公演二日目の11時公演なので、まだまだ段取りをこなすので精いっぱいですね。
話の流れを理解してくれば、メリハリがついてよくなってくると思います。

【Melodia】
むむっ、練習不足?
プロローグで男役こけるわ、みりお段取りまちがえるわ、銀橋で娘役こけるわ。。。
今日は一階席の後ろも二階席も就学旅行か芸術鑑賞会かわかんないけど学生も多かったのに。
構成は少し変わり、群舞のあと、デュエダンの前に銀橋渡りが何組かあり。
まゆやマイティがこの時間帯に銀橋ソロするとは意外だった。

そういえば、パンフで相変わらず大野さんが愚痴っています(笑)

アドリブが楽しい加美乃素貸切。
アドリブはたぶん検索すれば、わかると思うので省略(笑)
もう始まる前の加美乃素の副社長もみっちゃんトップでウルウルきてた。
幕間の抽選もみっちゃん登場!
こんなに愛されるトップスターがいたでしょうか?

宝塚のトップは普通2年ぐらいで卒業するので、
幸運にも6年ぐらいトップを続けることができれば誰でもレジェンドになれる。
みっちゃんはおそらく短命(1.5年か2年ぐらい)だけどレジェンドになるかもと思う。
(話は変わるけどまさおも4年目。今回のドラゲナイを機会にレジェンドになるかもね)

お芝居も下水道の場面のみっちゃんの迫力は圧巻!
初日の頃のみっちゃんはやっぱりみっちゃんじゃなかったんだ。

スカイは夢の啓示に従い、なるべくして救世軍に入ったところもわかりやすくなった。
前にも書いたけどそもそもキリスト教の来世に救われるかどうか自体が賭けだからね。
人生自体が賭けなんだから、あえてクラップゲームする必要はないものね。

やっぱりトップさんがうまいとお芝居も進化するもんだなぁ。
トップが下手だとトップさんより目立つといけないので、抑制してしまうからね。
トップコンビがうまいので、下級生も存分に実力が発揮できる。
だから、さやかもことも存分に実力発揮できてるよね。
紅も間近にいい手本があれば出来る子じゃん。
アドリブも解放されたようにみんな活き活き。
かなり星組は底上げできたんじゃないかと思う。
星組しか観たことない人はやっと真の宝塚を観ることができたね。

あとはしーらんとひろ香、ポコだね。
この3人がまだ昔の星組引きずってる。

早くも次作の「こうもり」が楽しみです。

風ちゃんの「野蛮ね。」にハマるわ。









お芝居は主演の性別が入れ替わっただけでアーサバージョンとまったく同じでした。
ありちゃんのうだつのあがりなさの表現がが、アーサバージョンの小雪ちゃんのうだつのあがらなさの表現と同じ。
保健室のシーンなんてそっくりでした。
演出家の演技指導なんでしょうけどちょっと違いが欲しかったような・・・
壁ドンは変形壁ドン。
よろけて結果的に壁ドン。

ベテランどころが箸休め的に登場するのだけどさすがです。
くれあ、そう、涼歌!

研1、研2、研3も活躍どころあり。
研3の英かおとがラントムぽい。
研2の新斗希矢は高校か大学の宝塚好きの演劇少女ぽくまだまだだけど独特の雰囲気。

ショーはまだまだ感満載でしたね。
軸がぶれたり、。。。
端っこのほうが高校か大学の宝塚好きのダンス同好会みたいな。
ありちゃんもさすがなところもありつつ、発展途上。
男役10年だからね、研5ぐらいで出来上がると困っちゃうものね。

文化祭に毛が生えたレベルだけどこういうのも各組でやってほしい。
ただチケット代下げて!
といってもチケット難でオークションとか高騰しそうだけどね。

あとくらげは別格なのね・・・


一度目の観劇はみっちゃんらしくなく、
二度目の観劇はみっちゃんらしさを取り戻し、
三度前の観劇はみっちゃんの本領発揮!

みっちゃんが本領発揮したので、前言撤回!
スカイはみっちゃんだからこそ出来る役です。

みっちゃんは救世軍になるべくして帰ってきたんだよ。
だから、賭けでもなんでもなく、ほんとにみんなを更生させたかったんだよ。

聖書の間違いを指摘できるほど信仰心熱い男なんだよ。
女なんてというけれどほんとはすごく女性にやさしい。
ハバナの夜がそれを証明してる。

教会で船が揺れる夢を見たと告白してる。
お前が悪いことするから、船が揺れるのだと。
だから、偶然とはいえ、夢に従ったんだ。

それがみっちゃんらしさを発揮してようやくわかった。
そのように見直すと最後に救世軍に入る伏線がいくつもあるんだよね。

むしろサラのほうが無理してる。
信仰とは死後の救済なんだから、賭けだよね。

紅が見違えるようにうまくなった。
ただし、本人比だけどね(笑)

トップ二人ができる人だとこんなに底上げできるんだ。
みっちゃん、頑張れ!


噂の壁ドン、顎キュン、その他たぶん乙女が感動する場面多々あり。
個人的にはあまり関心ないけど(笑)
アーサ、結構歌えるんだ。
少し持続力に不安があるけど・・・

いやいや、下級生中心の20人
私はアーサ、まゆぽん、みく、はる、ときこ、やす、小雪ぐらいしかわからない。
バウは比較的大人の事情が反映されないので、本公演では目立たない生徒も見せ場ありました。
月組の五年後が楽しみです。
野口先生、グッジョブ!

ところで、るねが劇団押しなのか?
ときこは月雲の時から、
小雪はシャルロットの時から注目してました。
はるが思ったより歌が・・・

話的にはダサい女の子を変身させる話で、よくありがちな自分自身も変わった的な話。
人を変えるには、自分が変わることみたいな話でしたが、
もう少し小雪ちゃんのビフォー・アフターの差があったほうがいい。
ミーマイのサリーのように。



バウ公演には珍しくショーとの二本立て。
ショーはアーサでずっぱり。
ここでもるねちゃんが娘役。
大劇場のような舞台装置がないのが残念!

客席降りもあり、アーサ大サービス。
ハグしたり、肩抱いたり、
でも、一列目だけなので、16列目の私は蚊帳の外(笑)
オイディプス王観劇。

オイディプス王は「父親殺して母を娶った」ぐらいの知識がなかった。
全編を観るのは初めてでした。

でも、始まった途端に踵に傷?というセリフを聞いて、今まで観た映画や本にオイディプス王がモチーフになっていたことに気づきました。
そういえば、踵に傷がある登場人物が出てきて母親に性的暴行したり、父親を殺す話が多かった。
これから「踵に傷がある男」が出てきた時はオイディプス王を思い浮かべることができます。

さて、舞台は「かもめ」同様原作にほぼ忠実なんだと思います。
宙組生が舞台に出ずっぱり。
はっちさんとすーちゃん、そして理事はほぼ出ずっぱり。
みつる、ながさん、まりんさん、こまが登場!

なんとなく王家や星逢を思い出しました。
みんながみんな、悲劇を避けるためにとった行動が悲劇を呼びよせる。
運命は変えられない。
なら、知らないほうがいいのか?
真理を探究しても、物事はいつでもあるべき道を辿る。
星の配置や動きはいくら変えようとしても変わらない。

宝塚のイメージを壊し、真摯に原作に忠実に演じています。

理事は最後目を瞑って演技してたのかが気になる。

みっちゃんふうちゃんお披露目!
観てきました!

さすがのみっちゃん、ふうちゃんの実力派コンビ。
それにことちゃんとさやかさん、ミッキーと今までから一転して三拍子揃ったスターばかり。
かいちゃんも動き回って、今まで棒立ちの若手が多かった星組に新風を吹き込む。
若手も歌うまさん中心に抜擢!
星組ってこんなに歌えたっけ?という感じ。
今まではムラは当方の公開稽古というくらい完成度が低い舞台だったけど随分と変わった。

でも、みっちゃん、まだ本調子じゃないね。
どうしてだろ?
みっちゃん、滑舌が良すぎて上品で丁寧なので、作品や役柄によっては合わない時がある。
「銀ちゃんの恋」のヤスとかね。
(みっちゃん的にいまいちでレベルは全然高いけどね)
一幕が消化不良。

二幕の途中でわかった。
紅だ!
紅の間の取り方が下手なので、みっちゃんが乗り切れないんだよ。
まさこさんとのやり取りは丁々発止でいつものみっちゃんだった。
「魂を救う会」の場面は吉本新喜劇的場面なんだけどやはり紅の間が・・・
と思いつつ、見ているときに気づいた。
そう、この場面は吉本新喜劇なんだよ。
紅は吉本の定番ギャグで、お決まりなんだよ。
だから、紅の番になった時に「今から紅タイムが始まるよ!」って思えばいいんだと。
新喜劇で島木ジョージが出てきた時のように。
と思ってみると紅がストレスなく見られるようになった。

この作品、スターとネイサン、絡むようで絡まないので、紅が出てくるたびに「今から紅タイムが始まるよ!」って思えば、楽しめることがわかった。
たぶん紅ファンもそうしてるんだ。あの登場するたびの意味のない拍手の意味も理解できた。
私が紅にこれだけ語るとはキセキ!
でも、シリアスな作品で本筋で絡む役は無理だな。。。
ちなつの夏!
スターダムを駆け上がれ!

ちなつちゃんの初主演。

いろいろな立場の若者がオーディションでスターを目指す。
この物語が彼女たちの現実世界とオーバーラップする。

実力があって演出家たちが応援しても後ろ盾がなく、スターになれない生徒。
実力がないわけではないけどトップになるほどの実力ではないお金持ちの御曹司。
でも、最後にスターになるのは、生き別れた親に会いたい一心でひたむきに歌う少年。
そう、最後はファンの評価であり、演出家でも劇団の意向でもない。

といいつつ、現実にはこのパターンは数えるほどしかなく、
若手の頃から劇団が押していた生徒がスターになる。
でも、このパターンでは思ったほど実力も人気も伸びない。

実力ほどほどのお金持ちの御曹司は二番手どまり。

さてさて、ちなつはどうなるか?
実力的には二番手でも十分なんだけどね。
今回のちなつ、マイティのコンビは、キキ、ゆずカレーのコンビより良いのだけど。。。
マイティは整いすぎているのだよね。劇中でも審査員のたそが言ってたけど。

一幕は歌うまの本公演では見せ場がもらえない生徒が舞台上でそれぞれがソロを歌う。
本公演では大きな役をもらったことがない中堅どころも見せ場がある。

こういうところに演出家の先生の愛を感じるよね。

たそは実力で実質三番手扱いで抜擢!
もともとはテレビのタンバリン芸人からのブレークで偶然だものね。