【名曲リレー1616】of#2
■Friend Of Jesus / Spirit Of John Morgan
印象的なロボットのイラストが印象的なスピリット・オブ・ジョン・モーガンの「Age Machine」(「不老長寿の機械」として日本コロムビアから日本盤LPが出ててびっくりでした)はダークな味わいもあったオルガンロックの傑作ですが、こうしたキャッチーなメロディーの歌ものもありました。オルガンロックと言ってもモーガンの場合モッド的なR&Bテイストなのでプログレ色は一切ないのですが。この”Friend Of Jesus”は、モーガンの弾く軽快なピアノが心地いいナンバーで、何とジョン・スチュワートのカヴァー。リリースはCarnabyなるマイナーレーベルですが日本盤当時出てたんです。
【名曲リレー1617】of#3
■Think Of Me With Kindness / Gentle Giant(’72)
ジェントル・ジャイアントは、VDGGと並んで苦手なタイプのプログレバンドではあるのですが、たまにグサッとくる名曲があります。ロジャー・ディーンのジャケットによる72年の「Octopus」(昔K先輩から借りたのは米盤の違うタコのジャケでしたが)に入った”Think Of Me With Kindness”は、kbのケリー・ミネアが書いて歌う美しいメロディのナンバー。途中メロフォン(フレンチ・ホルンみたいな金管)が入るあたりはゾクゾクします。
【名曲リレー1618】with#2
■Heaven On The Beach With You / Robert Lester Folsum('72?)
ロバート・レスター・フォルサムというsswは90'sのソフトロック再評価ブームの中日本で世界初CD化が実現し注目されたアトランタ出身の人。その「Music And Dream」('76)はインディーからのリリースでした。さらにキリンジ関係の馬の骨がカヴァーしたことでマニアックな人気を得たようです。そしてそれ以前のデモ音源がリリースされ、そこからのナンバーをお友達のM田さんが紹介してくださって~と今に至るのですが、名前こそ知ってはいたけど未聴だったのは何とも不覚と感じさせるアーティストでした。スケッチのようなインストの”Heaven On The Beach With You”はその72~75年の「Ode To Rainy Day Archive」('14)からで妙に心にひっかかります。こういうインディーのsswは深みにはまると抜け出せないんで距離を取ってきたのですが、もっと早く聞いてればよかったなあ(サウンドベイでしょっちゅう見かけてたのに)。
【名曲リレー1619】with#3
■Stuck In The Middle With You / Stealers Wheel('73)
グラスゴー出身のジェリー・ラファティとジョー・イーガンを中心としたグループがスティーラーズ・ホイールで、リーバー&ストーラーのprodでリリースしたファーストのあと、ラファティーが辞めたのですが、”Stuck In The Middle With You”がヒットした頃説得されてグループに戻ったのだとか。この曲はゆるいスライドが印象的な軽いブギロックで、この辺のさじ加減はロックンロールと共に歩んできたリーバー&ストーラー(この偉大なるソングライター・チームはプロコル・ハルムもprodしてました)ならでは。
【名曲リレー1620】stuck#2
■Stuck In A Hole / Caravan('75)
「ロッキン・コンチェルト」という邦題のおかげでロックとクラシックを融合させた~的なアルバムだと思ってましたが全然違うポップでメロディアスなキャラヴァンの世界です。元カーヴド・エアのマイク・ウエッジウッド(b)が加わりvoを聞かせるなど、ずいぶん明るく変わった印象を受けます。シングルになった”Stuck In A Hole”はキャッチーなメロディーに乗せたもので、ジェフリー・リチャードソンのviolaがいいタイミングで入ります。日本盤のベスト「カンタベリー物語」で聞きました。