【名曲リレー1611】let#3
■Let It Rain / Eric Clapton('70)
クラプトンの初ソロ「Eric Clapton」は大方のファンには拍子抜けの1枚だったようで、未だクリームの威光が強かった日本では特にそうだったでしょう。要は本人がやりたいものとファンが求めるものにずいぶん乖離があったわけで、スワンプ・ロック志向はデラニー&ボニーのライヴ1枚では当時なかなか理解されなかったのでしょう。だから「Layla」の成功は重要だったのではと感じます(「Layla」そのものもデュアンがらみで再評価されたのはこの30年ぐらいでしょうし)。「Eric Clapton」のラストに入った”Let It Rain”は少しリンゴの”It Don’t Come Easy“に似てますね。
【名曲リレー1612】rain#2
■Outside The Rain / Stevie Nicks('82)
いつも書いてますが、この初ソロでスティーヴィー・ニックスの中のロック魂が触発された気がします(以後マックの活動の中でもスティーヴィーの曲ではそれまでにないロックの部分が感じられます)。引き出したのはトム・ペティでありprodのジミー・アイオヴァイン、この曲も鈍い炎が光るが見える派手さはないロック曲。
【名曲リレー1613】rain#3
■Shadows In The Rain / The Police(’80)
どんどんプログレッシヴな方向に進んでいったポリスの3枚目「Zenyatta Mondatta」からのナンバー。音楽的に実験的な試み、前衛的な手法も試してはいるんですが、印象は総じて聞きやすいポップな感じにまとめられているのはすごいです。”Shadows In The Rain”はホントに3人でやってるの?と思わせる部分もあります。トラフィックがこの時代リアルに存在していたら割と近い音だったのではないか?とも妄想。ちなみにA&Mの社長のジェリー・モス(Mの方ね)が所有していた競走馬にゼニヤッタというのがいまして、このアルバムから取られてます。09年にダービー優勝経験もある牝馬だそうです。
【名曲リレー1614】shadow#2
■Shadows / Joe Walsh('83)
「You Bought ItーYou Name It」('83)は爽やかな曲とヘヴィな曲が混在したアルバムでした。後者の代表がヘヴィなギターロックの”Shadows”。ハードロック・ギタリストとして注目されてた頃のジョー・ウォルシュを思い出させます。リズム隊はジョージ・ペリーとジョー・ヴァイターリです。
【名曲リレー1615】shadow#3
■Shadows Of / Gong('77)
古くはイギンボトムズ・レンチ時代からアラン・ホールズワースの持ちネタでしたこのメロディーは、ホーさんが黒歴史としていたCTIからのソロ「Velvet Darkness」でもタイトル曲として使われます。ついにvoを棄てインスト中心のジャズロックへと進んだゴングの「Gazeuse」の”Shadows Of”でも持ちネタのメロディーを使いながら、フリーフォームに弾きまくります。ディディエ・マラーブのflを間に挟みながら、これまでのゴングになかった軽やかさです。ミレイユ・バウアのmaimbaも心地いい。
ちなみに米盤LPは「Expresso」のタイトルでリリース、ジャケも違います。余談の余談、Gazeuseとは炭酸(入り)の意味です。