【名曲リレー1716】up#2

■Stood Up / Yellow Dog(’77)

イエロー・ドッグはフォックスにいたメンバーを中心としたグループで、78年にVirginからデビュー。英国的なユーモアとヴェテランらしい手堅い無国籍風の演奏も印象的でしたが、日本ではNew Wave的にもとらえられてました。メンバーはゲイリー・テイラー(b,vo~元ハード)、ハービー・アームストロング(g,vo~元ホイールズ)、ジム・ギャノン(g~元ブラック・ウィドウ)、ジェリー・コンウェイ(ds~元エクレクション)。軽快な”Stood Up”は1曲目です。

 

 

【名曲リレー1717】up#3

■Opening Up To You / Laura Allan('78)

dulcimar、karimba、zitherを弾きこなすカリフォルニア出身のフォーキーな女性ssw、ローラ・アラン。正式なデビューは78年のElektra盤ですが、これ以前にオクラ入りしたABC盤(ファーストのCelesteからの再発CDに9曲のボーナス付きでリリース)がありました。ニュー・エイジな「Reflections」('80)、96年に突然日本盤CDが出た「Hold On To Your Dreams」そして遺作となった「Telegraph」('99)の4枚があります。透明感あふれる歌声、アーバンなAORに迎合しないナチュラルな音楽性はもっともっと知られてもよかったなあ。除川さんが「裏ヴァレリー・カーター」と紹介してたこともありました。ミュージシャンとしてのデビューはクロスビーのファーストソロでzither弾いてます。まだ十代だったのかなあ。そのデビュー作(LAギャルという邦題がトホホです)の1曲目はナチュラルな太陽の光をたっぷり浴びたような、それでいて涼風を感じさせるナンバー。

 

 

【名曲リレー1718】up#2

■If You Were There / Ace Spectrum('73)

エース・スペクトラムは、NY出身の黒人R&Bグループで、なんといってもアイズレー・ブラザーズの”If You Were There”をカヴァーし('73)、このヴァージョンこそがシュガー・ベイブの”Down Town”の元ネタではないか(アイズレー以上に)と思わせたことです。ワム!のカヴァーで知ってる方も多いかも?

 

  

【名曲リレー1719】you#3

■I'm In You / Peter Frampton('78)

メガヒットな「Comes Alive」の後のスタジオ新作がヒジョーに大事な1枚な事はわかってまして、プレッシャーの中「I'm In You」を大ヒットさせてしまうのはやはり勢いでしょうね。ピーター・フランプトンはやはりアイドル出身らしく素肌を見せます。

 

 

 

【名曲リレー1720】i'm#2

■I'm Lost / Jelly('77)

エイミー・マディガンという女優さんは映画「ストリート・オブ・ファイア」でも男勝りな印象的な役柄でしたが、ティーン時代に参加したジェリーのメンバーとして77年にAsylumに1枚出しています。当時日本で紹介されたのか覚えてませんけど、エイミー、フレッド・ビファート、ジェシ・ロウからなるヴォーカル・ユニットで、ロックというよりはMOR,ポップスの範疇かなあ。イマイチぱっとしないけど、エイミーの歌うつたない”I'm Lost”はファンなら聞く価値はあると思います。09年にWounded BirdからCD化されています。

 

 

【名曲リレー1706】glass#3

■Glass Off / Bernie Leadon Michael Georgiades Band('77)

イーグルス脱退後バーニー・レドンが、ジョニー・リヴァースのバンドにいたM・ジョージアデスと組んだ双頭バンドは、盟友グリン・ジョンズがprod。ストリングスをうまく使った陰影あるサウンドで、初期のイーグルスからカントリーっぽさを抜いたテイストです。初期イーグルスで一番カントリー・フレイヴァーがあった(そして一番のキャリアがあった)バーニーなのに意外でした。「Natural Progression」('77)のラストに入った”Glass Off”です。

 

 

【名曲リレー1707】off#2

■Get Off My Cloud / Alexis Korner('74)

60's英R&Bの重鎮アレクシス・コーナーが息子世代のメンバーをバックにリリースした「Get Off My Cloud」のタイトル曲。もちろんストーンズ曲で、ピーター・フランプトン、スティーヴ・マリオット、キース・リチャーズが参加。テリー・スタナード(ds、ココモ)、リック・ウィルス(b)、ニッキー・ホプキンス(p)も客演してます。

 

 

【名曲リレー1708】off#3

■Get Your Rocks Off / Manfred Mann'sEarth Band('73)

MMEBの「Messin’」はアメリカではこのディラン曲をタイトルにして「Get Your Rocks Off」としてPolydorからリリースされています。この時期のMMEBはプログレっぽいこともやる一方、マンフレッド・マン時代からのディランに知られていない曲をカヴァーするという作業を続けガッツのあるロックで演奏することもやってます。この時期はvoはミック・ロジャース。

 

 

【名曲リレー1709】get#2

■Get Along Hadsome / Patti Dahlstrom('72)

テキサス出身のssw、パティ・ダールストロムの72年のデビュー作「Patti Dahlstorm」から。ザ・グループのトクシー・フレンチがprod。マイケル・オマーティアン(kb)、ベン・ベネイ(g)、ジェリー・シェフ(b)らが参加。セヴェリン・ブラウンとの共作"Get Along Handsome"はなかなかのキラー・チューンで、ベストトラックかな。ちょっと低めの声もいいのです。10年前にRevOlaからベスト盤が出て個別のアルバムの再評価につながるかと思ったんですが、そのままです(^^;

 

 

【名曲リレー1710】get#3

■Get Up / Blue Mink('74)

愛すべき英バブルガムのブルー・ミンク、74年の最終作「Fruity」(EMI)の前後に出たシングル”Get Up”は、なかなかファンキーな味わい。マデライン・ベルよりもロジャー・クックの方が目立ってるかな?このアルバムジャケもかわいい感じ。

 

 

【名曲リレー1706】only#2

■I'm Only Human / Dee Dee Warwick('70)

姉ディオンヌ・ワーウィックよりも妹ディー・ディーの方が好きです。デビューは63年のJubileeからで、かの”悪いあなた”はディー・ディーがオリジナル。70年にAtcoから出したシングルは、マイアミのクライテリア録音でディキシー・フライヤーズがバックをつけています。コテコテのサザン・ソウルではなくきらりと洗練された味わいも感じられます。この”I'm Only Human”は共作者の一人にsswのドニー・フリッツの名前も。

 

 

【名曲リレー1707】only#3

■There's Only One / Graham Nash('71)

グラハム・ナッシュの最初のソロ「Songs For Beginners」は当時のCSN&Yのソロ同様レーベルやジャンルを超えた豪華メンバーが加わっています。ナッシュの音楽そのものにゴスペルっぽさはあまり感じないんですが、ここでは濃厚なゴスペル風味で、おなじみのクライディー・キング、シャーリー・マシューズ、ヴェネッタ・フィールズ(この3人はそろってクレジットされることが多いのです)らクワイアの強力なサポートでじわじわと盛り上げます。saxはボビー・キーズ。

 

 

【名曲リレー1708】one#2

■One More Night With You / Sutherland Brothers(’77)

サザーランド・ブラザーズ&クイヴァーとして活動しながら77年のこのシングル”One More Night With You”はサザーランド・ブラザーズのみのクレジット。米盤「Down To

Earth」には収録されましたが、英盤には入っていません(どっちもLPのクレジットはSB&Q)。ちょっとハートの”Crazy On You”のgのフレーズが出てきます。この頃になってくると結構ポップ路線。

 

 

【名曲リレー1709】one#3

■One Way Glass / Trifle('71)

Dawnレーベルのジャズ・ロックのトライフルには後にMMEBのパット・キング(b)がいたのですが、MMチャプター3の”One Way Glass”をカヴァーしてるのが面白いです。牧歌的なアレンジが心地いいです。「First Meeting」から。

 

 

【名曲リレー17010】glass#2

■Heart Of Glass / Blondie(’78)

デビュー当時はNYパンクの流れで語られたブロンディー。実はもっとポップなものを持っていてそれが開花したのが3枚目の「Parallel Lines」でした。そこからの大ヒットの”Heart Of Glass”はディスコ的ではありますが、デビー・ハリーのキュートな魅力も爆発です。

 

 

【名曲リレー1701】century#3

■20th Century Boy / T Rex('73)

来日中に東芝のスタジオでレコーディングされたという"20th Century Boy"は、イントロからしてカッケー。キャッチーなロックンロールとしても第一級。ボランの場合、シングルとアルバムを分けてたので、「Great Hits」でおさらいしてしまうけど、ピークを72年とするならばゆっくりと下降線を描き始めた頃でしょうか。

 

 

【名曲リレー1702】boy#2

■Boys Boys Boys / Nikki & The Corvettes('80)

パンク世代のガール・グループ、ニッキ&ザ・コーヴェッツは、77年にデトロイトで結成された3人組。アルバムは81年に1枚しか残せませんでしたが、ラモーンズmeetsシャングリ・ラスとかGoGo'sミーツ少年ナイフとか言われてました。チープな音とニッキー・コーヴェットのキュートな歌声がたまりません。久々に雑誌「宝島」(小さいサイズね)の事思い出しました。草の根的ですが日本でも根強い支持があります。

 

 

【名曲リレー1703】boy#3

■Lonely Boys / Little Bo Bitch('79)

バンド名が米国で引っかかったためロンリー・ボーイズの名前でリリースされたリトル・ボー・ビッチ(日本も右に倣え)は、パンク世代のパワーポップでマーキーでベストバンド賞を取ったとかいうプッシュ文句が今となっては何となくむなしい。リリースはHarvestから。ノー・ダイスほどパブロックに近いわけでもなく、ワルっぽいアイドルとして売るには音楽的するなどやや中途半端。僕は渋谷さんの「サウンドストリート」で知りました。日本盤解説は「音楽専科」でのロンドン・レポートの黒澤美津子さんが書かれててなつかしい!

 

 

【名曲リレー1704】lonely#2

■Beat's So Lonely / Charlie Sexton(’85)

日本の一部の音楽マスコミは「チャリ坊」ともてはやしたチャーリー・セクストンは、テキサス出身のギタリスト。デビュー当時17歳でした。そのファースト「Pictures For Pleasure」(MCA)からのシングルが”Beat's So Lonely”です。約20年たってからディランのバックバンドのgとして来日。

 

 

【名曲リレー1700】lonely#3

■You'reOnly Lonely / J D Souther(’79)

日本ではソニーがカーラ・ボノフ同様AORとして売り出しましたが、サウザーの3枚目はロカビリー的な味わいもある作品でしてsswそのものだったファースト、弦を使った曲を入れ洗練されたセカンドとはまた別の世界。大瀧詠一が「A Long Vacation」を作る前に”You’re Only Lonely"のロイ・オービソン風味を参考にしたという話よくわかります。

 

 

【名曲リレー1696】it#2

■Swing With It / Nick Gravenites And Friends('72)

映画「Steel Yard Blues」のサントラ、僕はポール・バタフィールド目当てで買った(まだファイア・ストリートにあった頃のHi Fiにて)のですが、主役はニック・グラヴェニテスとマイク・ブルームフィールドの元エレクトリック・フラッグ組。この1曲目”Swing With It”では、バタフィールドのハーモニカとブルームフィールドのgががっぷり四つに組みます。

 

 

【名曲リレー1697】it#3

■Turn It Loose / The Doobie Brothers('76)

病気療養でレコーディングから離されていた75年後半のトム・ジョンストンですが、マクドが参加した「Takin’It To The Street」では唯一リードvoで参加したのが”Turn It Loose”です。フォトセッションも他のメンバーと別で、voだけで参加(しかも別録りっぽい)というのがありありと分かります。マネージメント側のジョンストンの病気不調をできるだけ隠そうとしてた感じで、大事(おおごと)ではないとか、復帰間近という情報を流してましたが結局は次作ではコーラスだけで参加、そして脱退という形になってしまいました。

 

 

【名曲リレー1698】turn#2

■If I Could Turn Back The Hands Of Time / Tyron Davis('70)

ミシシッピ出身のソウルシンガー、タイロン・デイヴィスの“Turn Back Hands Of Time”(Daker / Atlantic)は、軽快な女性コーラス(バーバラ・アクリン)の合の手がなかなか気持ちいい。南部の人なのにこの曲はすごくスタイリッシュです。#3 まで上がった大ヒット。

 

 

【名曲リレー1699】turn#3

■Turn Of The Century / Yes('78)

リック・ウェイクマンが復帰し、それまでジャケットを担当していたロジャー・ディーンからヒプノシスに代わった「Going For The One」はリアルタイムで接した最初のイエスのアルバムでした。時代が変わりつつある時期に出た1枚ながら、70's初期の、いわゆる全盛期の香りを残しつつ、新しい動きにも少し対応したバランスの取れた作品になってます。聞くだけで冷感が少し増すジョン・アンダーソンのクリアな歌声は健在。”Turn Of The Century”ではスティーヴ・ハウのアコギも花を添えます。

 

 

【名曲リレー1700】century#2

■16th Century Greemsleeves / Ritchie Blackmore's Rainbow('75)

エルフをバックにして当初はリッチー・ブラックモアのソロとして企画されたレインボウのファーストは当時のファンキー路線となったパープルとは違う路線ではありましたが、曲の構成やgソロなど実は劇的に変わったわけではないんですが、voのタイプが2期3期のパープルと違うので、別のバンドの印象を受けます。よく言われるようにねっとりとしたディオの歌声が印象的。この時点では目立っているのはgとvoだけなので、リアルタイムで聞いていればパープルよりも小粒と感じたかもしれません。ただファンキー路線を嫌う旧パープルファンは少しこっちに流れたかも。結局ディオ以外メンバーを総とっかえの形を取ります。

 

 

【名曲リレー1691】make#3

■How Do I Make You / Billy Thermal('80)

リンダ・ロンスタットが挑んだLAニュー・ウェイヴ路線の「Mad Love」はバック・トゥ・60'sのムードにも乗っておおむね好評でした。クリトーンズのマーク・ゴールデンバーグの名前を一躍有名にしたアルバムでした。先行シングルはビリー・スタインバーグ作の”How Do I Make You”。ステインバーグは後にトム・ケリー(元フールズ・ゴールド)と組んで80'sにヒット連発のソングライター・チームの片割れです。この”How Do I Make You”は、80年当時組んでたビリー・サーマル(gはクレイグ・ハルでした)というグループのレパートリーで、この音源は14年に発掘されてます。疾走感あるリンダのヴァージョンと比べてテンポを落としてややレゲエっぽく聞かせます。スタインバーグ&ケリーの代表曲は”Like A Virgin”(マドンナ)とか”True Colors”(シンディ・ローパー)とか、80'sを代表するヒットメーカーです。

 

 

【名曲リレー1692】how#2

■How Far / Roger Daltrey('18)

マナサスのファーストには様々なタイプの曲が様々な編成で収められています。”How Far”は、ダラス・テイラー(ds)やジョー・ララ(perc)は確認できますが、あとはスティルスが一人でやった感じですね。そしてロジャー・ダルトリーが18年の「As Long As I Have You」でカヴァーしておりました。全盛期の声量を誇ったこのヴァージョンではピート・タウンゼンドがアコギで参加しています。

 

 

【名曲リレー1693】how#3

■How Can I Tell You / Lani Hall('72)

セルジオ・メンデス&ブラジル’66のvoだったラニ・ホールはA&Mのハーブ・アルパート夫人でもありました。72年の初ソロ「Sun Down Lady」には、レズリー・ダンカン、エルトン・ジョンのカヴァーに混じってキャット・スティーヴンスのあの名曲もとりあげられておりました。

 

 

【名曲リレー1694】tell#2

■Tell Me / Terence Boylan('80)

prodのジョン・ボイランの弟で、70's初めにアライアス・ブーナというバンドをスティーリー・ダンのメンバーと組んでいたsswテレンス・ボイランは、パフォーマーとしての活動はあまりせず、77年ソロデビュー作(「リリシズム」という邦題でした)後もニュースがあまり伝わってきませんでした。80年に出たセカンド「Suzy」は控えめなAORテイストがいいのですが、ニュー・ウェイヴ的な曲もあってあまり盛り上がりませんでした。ティム・シュミットがハーモニーを付ける”Tell Me”は極上のバラードです。

 

 

 

【名曲リレー1695】tell#3

■Tell It Like It Is / Heart(’80)

アーロン・ネヴィルが66年にヒットさせた甘いバラードをハートがカヴァー。ライヴ音源とベスト的選曲だった2枚組「Greatest Hits/Live」に新曲として入ってました。この辺はウィルソン姉妹の青春の曲なのかもしれません。この辺から段々ロック・ファッションとメイクが強化されてゆくのですが…

 

 

 

【名曲リレー1686】world#2

■Woman Of The World / Aerosmith(’74)

日本デビューとなったセカンド「Get Your Wings」は「飛べ!エアロスミス」という邦題で74年にリリースされています。ジャック・ダグラスがprodし、新世代の米ハードとして注目の1枚でした。ベースとなっているのはストーンズとヤードバーズで、タイトな演奏が素晴らしい。”Woman Of The World”は有名曲ではないですが、この時期のエアロらしい捨てがたい魅力があります。

 

 

【名曲リレー1687】world#3

■Post World War Two Blues / Al Stewart('73)

アル・スチュワートのアメリカデビューとなった「Past Present & Future」に入ったフォークロック風のものでディランの"Talkin'World War III Blues"のパロディではありますが、時代に即した歌詞がおもしろい。バックはクイヴァー+BJコールでsteel-gのシャワーのような心地よさはあります。

 

 

【名曲リレー1688】song#3

■War Song / Neil Young & Graham Nash('72)

このシングル”戦いの歌”は、90'sあたりではここでしか聞けなく激レアなものでした(WB/Repriseのサンプラーをこの曲目当てに買った)がアーカイヴ・シリーズが充実した今はどうなんでしょう?ちょうど「Harvest」後でバックはストレイ・ゲイターズ。ベン・キースのまろやかなsteelが気持ちいい。政治的な題材(確か大統領選がらみ)なのでヒットはしていません(61位止まり)。

 

 

【名曲リレー1689】war#3

■Make Love Not War / Peter Skellern(’75)

sswのピーター・スケラーンはDeccaに多くを残したピアノマンですが、唯一Islandに残した「Hard Times」にはジョージ・フォード(b~コックニー・レベル)やロブ・タウンゼンド(ds~ファミリー)が参加しています。ミュージカル的なMOR的なムードはどっちかと言うと苦手ですが、このアルバムに限っては割と聞きやすいポップ色があります。ジョージ・ハリスンのスライドgの入った"Make Love Not War"は人気曲であります。エンディングで"クワイ河マーチ"が引用されます。

 

 

【名曲リレー1690】make#2

■Make Up Your Mind / Quatermass('70)

ピート・ロビンソン(kb)、ジョン・ガスタフソン(b,vo)、ミック・アンダーウッド(ds)のクォーターマスはgなしのトリオ編成でロビンソンのorganをメインにしながら力強く濃厚な世界を作り出しています。ハードロックとプログレの狭間にある様なこういうバンドは70's初めにはゴロゴロおりましてシーンの活性化に役立っておりました。たっぷり聞かせる”Make Up Your Mind”は同時期のELPへの挑戦状とも見えます。

 

 

【名曲リレー1681】dead#3

■Land Of The Dead / Mandy Morton('80)

スプリンガンズやマンディ・モートンが70's後半から80'sにかけてリアルな時期に評価があったのかはよくわかりません。存在を知ったのもCD化されてからだから。フェアポート・コンヴェンションをもっとエレクトリックにした感じで、解散後リード・シンガーのマンディ・モートンは独Polydorから「Sea Of Storm」を出してます。この”Land Of The Dead”はそこから。そこはかとないメロトロンも印象的。

 

 

【名曲リレー1682】land#2

■Land Of Oz / Le Cirque(’67)

リオン・ラッセル作のこの曲はフランスのル・シルクによるソフトサイケ。今気づいたのですがタツロー氏の”ドーナッツ・ソング”の元ネタの一つだったのですねえ。もちろんビートルズからの影響もあります。

 

 

【名曲リレー1683】land#3

■Share The Land / Guess Who(’70)

ランディ・バックマンがBTO結成のために脱退すると新メンバーを加えたゲス・フーがリリースしたのが「Share The Land」です。タイトル曲はバートン・カミングが歌うブルージーなナンバー。後半ハーモニーを生かした部分あります。最高位#10。

 

 

【名曲リレー1684】share#2

■Share Your Love / Dave Mason(’78)

ちゃんと聞いたデイヴ・メイスンのLPは「Mariposa De Oro」が最初だった気がします。ややストリングス過剰のソフト&メロウに浸かった1枚でしたが、野太い声で歌われるスワンプ風味の”Share Your Love”も楽しい。このアルバムは共作を含め多くの曲にジェリー・ウィリアムズがかかわってますが、これもそう。

 

 

【名曲リレー1685】share#3

■Share My World / DeBerges(’81)

デバージは兄妹4人組の黒人グループで、81年にMotownからデビュー。全米的な成功は次のアルバムになりますがファーストに入った”Share My World”は美しいハーモニーのAOR的なブラックコンテンポラリーです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【名曲リレー1676】boogie#2

■Boogie Oogie Oogie / A Taste Of Honey('78)

後に”Sukiyaki”をヒットさせたア・テイスト・オブ・ハニーは、ジャニス・マリー・ジョンソン(g,b,vo)とヘイゼル・ペイン(g,vo)の女性2人をフロントにした4人組ディスコ~ファンク。東京音楽祭でも来日した記憶あり。この”Boogie Oogie Ooogie”はイントロからしてワクワク感あります。

 

 

【名曲リレー1677】boogie#3

■God Must Be A Boogie Man / Joni Mitchell(’79)

ジョニ・ミッチェルのジャズへの傾倒がピークに達したのは「Mingus」あたりでしょうか。チャールズ・ミンガス作品を多く取り上げたこのアルバムは全曲カヴァーではなくジョニのオリジナルもあります。”God Must Be A Boogie Man”もそうで、縦横無尽に動くbass(ラリー・クラインでしょうかこのライヴでは)が印象的。動画は83年のロンドンでのライヴから。

 

 

【名曲リレー1678】man#2

■Astral Man / Nektar(’75)

ハンブルグで結成されたイギリス人によるネクターは、活動の根拠はドイツです。時代がプログレとハードロックに冷たい時期でも、ドイツ(と日本)はこのジャンルに大いに愛情を注いできました。初期はプログレ的なイメージが強いですが、70's半ばにはメロディアスな印象もあります。"Astral Man"('75)は#91まで上がった唯一のアメリカでのヒット。そういえばこれが入った「Down To Earth」は割に米盤見かけたのはそういうわけだったのか。もっとなんていうかプログレ・プログレしたものを想像してましたので意外と聞きやすい。そういえば「Remember Future」('74)はアメリカで#19まで上がったヒットとなりました(片面1曲ずつの大作がですよ!)。余談ですが不二家のネクターって見かけなくなりましたね。

 

 

【名曲リレー1679】man#3

■Spirit Of A Dead Man / Bonaroo('75)

マイケル・ホザック(ドゥービー、ブラザーズ)、ボビー・ウィンクルマン(スティーヴ・ミラー・バンド)、ジェリー・ウィームス(エドガー・ウィンター・グループ)らの元メンバーによる、ボナルーもまたスーパー・グループの一つかもしれません。味気ないジャケですし、ややポップス寄りではありますが、西海岸産の大好きな1枚。ただアメリカン・フライヤーやSHFバンドの様な作られ感もありますが、どの曲をだれが歌ってるという事も、実はわかりにくいのですけど。special thanksとしてロニー・モントローズやパット・シモンズの名もあります。prodのマーティ・コーンはドゥービーのマネージャーのブルース・コーンと関係あるのかな?この”Spirit Of A Dead Man”は、ウィンクルマン作品。

 

 

【名曲リレー1680】dead#2

■All Dead All Dead / Queen('78)

「News Of The World」は超有名曲が入ってるので代表作に数えられますが、割と実験作のイメージもあります。飛ばすことが多かった”All Dead All Dead”も久しぶりに聞くと悪くはないのですが、”Spread Your Wings”があまりに好きすぎてかすんでしまうのです。これってブライアン・メイが歌ってること知りませんでした。

 

 

【名曲リレー1671】heart#3

■Hearts And Flowers / Ghost('70)

ゴーストという英サイケバンドの紅一点のシャーリー・ケント嬢。あまり知らないのですがゴーストは「When You're Dead - One Second」('70)をGeminiと言うマイナーレーベルから出した5人組。音はもっとヘヴィなサイケなのですが、”Hearts and Flowers”という気高く美しいフォーキーな曲が出色の出来です。このバンドの他の曲とはムードが違いますが…ゴーストのこのLPは、しかしアナログファンならそろえたい様なジャケであります。解散後ヴァージニア・トゥリーの名前でソロを出してた事もあったようです。

 

 

【名曲リレー1672】flower#2

■Don't Send Flowers / Sailor('80)

セイラーのラスト・アルバム「Dressed For Drowning」に入った紅一点のヴァージニア・デイヴィッドが歌うナンバーです。同じ時期のシーナ・イーストンのデビュー作でも取り上げられてました。線の細いヴァージニアの歌うこの曲は大好きなのです。作者はフィル・ピケットで、セイラー解散後の80'sにはカルチャー・クラブにも曲を書いてました。

 

 

【名曲リレー1673】flower#3

■Flowers Of The Night / Kantner Slick &Freiberg('73)

ジェファーソン・スターシップの前哨戦となったグレイス・スリック、ポール・カントナーそしてQMSのデイヴィッド・フライバーグの共作アルバム「Baron Von Toolbooth &Chrome Nun」は人体模型みたいなジャケットでずいぶん損をしてますが内容は素晴らしい(もう20年近く同じフリで文章書いてます)。ジャック・トレイラーやそのバンドにいたクレイグ・チャキーソ(g)、ジョニー・バーベイタ(ds)も加わってJSの骨組みがだいぶ出来上がっています。フライバーグのメロトロンも荘厳な”Flowers Of The Night”です。

 

 

【名曲リレー1674】night#2

■Night Flight / Led Zeppelin('75)

「Physical Graffiti」は寄せ集め的な色合いも濃い2枚組ですが”Night Flight”は、4枚目のアウトテイクで、ライヴで一度も演奏されておらずジミー・ペイジのgソロもないという一風変わった性格の1曲。主導となってるのはジョン・ポール・ジョーンズとのこと。イントロカッコイイ。

 

 

【名曲リレー1675】night#3

■Boogie Nights / Heatwave('76)

てっきり米ファンクだと思ってたらヒートウェイヴはロンドンで結成された模様(まあホット・チョコレートの例もあるし)。僕は洋ピン映画の世界を描いた同名映画の事を思い出します(ヘザー・グラハム萌え)。