すっかりなまってしまった左手のリハビリにと思ってここしばらく練習していたショパンのエチュード「革命」。久しぶりに弾いてみて思ったのが、この曲の真の難所は右手だということ。左手は無理なく弾けるようになれば、それ以上のことは特になく、音楽を形づくるのは右手であり、そこに含まれる移動の厳しい和音の弾きこなしが問題なのでした。。。忘れてました。
この曲を練習しながら、かつての師匠、N氏の言葉を思い出しました。
「速い曲は、速く弾く練習をしないといつまでたっても弾けるようにならないですよ。」
これは、本当だなあと思います。
もちろん初めはゆっくり練習するわけですが、そこから少しずつテンポを上げて、、、とか言っていても、実はいつまでたってもインテンポで弾けるようにならないことが多いです。
速い曲は、そのスピードを筋肉に覚えさせないと、筋肉は速く動かない、だから速く弾く練習をしないといけない、と良くN氏は言っていました。
いきなり速弾きして指を傷めないように、軽くウオームアップしてから、いきなりインテンポで弾いてみる。最初は弾けないのですが、これを何度か繰り返すうちにインテンポで弾けるようになってきます。でも、何度も繰り返して速くは弾かないこと。ここで無理をすると手がカチカチになったり、腕がカチカチになったりして、怪我の元になります。
楽な手の形で弾ける程度の長さから、少しずつ伸ばしていきます。でもテンポはインテンポで。
そうやって教えてもらったことをここしばらくショパンの「革命」で試していたのですが、だんだんインテンポで弾ける部分が広がってきました。あともうちょっと。右手だけに集中して弾けるようになるまで気長に取り組もうと思います。
そこで、参考になるような演奏を探していて見つけたのが、リヒターの弾く「革命」。残念なことに手元が映るショットが少ないのですが、驚くほど省エネ奏法の左手。ほとんど指を上げるという動作が感じられないです。目指せ省エネ奏法!